「赴任先に日本人学校はあるのか」「国別に、どこにいくつあるのかを一覧で知りたい」「高校(高等部)まである学校はどこか」――「日本人学校 一覧」と検索するご家庭が知りたいのは、この3つに集約されます。結論からお伝えすると、日本人学校は世界49カ国・1地域に94校(文部科学省・令和6年4月15日現在)。ただし全日制でそろっている都市は限られ、高等部(高校)があるのは世界でたった1校です。この記事では、文科省の公式情報だけをもとに日本人学校を地域別・国別に一覧で整理し、高校がある学校、アメリカに意外なほど少ない理由、そして近くにない・入れないときの選択肢まで、正直にまとめます。
日本人学校とは?まず数字を正確に【2026】
日本人学校は、海外に暮らす日本人の子どものために設けられた全日制の教育施設です。日本国内の小・中学校と同じ学習指導要領にもとづき、日本語で全教科を学びます。文部科学省「在外教育施設の概要」によれば、その数は世界49カ国・1地域に94校、児童生徒 約1万6千人(令和6年4月15日現在)。第1号は1956年(昭和31年)のタイ・バンコクでした。

押さえておきたいのは、海外の在外教育施設には種類が3つあることです。数字とあわせて整理します。
| 種類 | 数(令和6年) | 特徴 |
|---|---|---|
| 日本人学校 | 94校/49カ国1地域 約1.6万人 | 全日制。平日に日本の教科書で全教科。文部科学大臣の認定。中学部卒業で日本の高校入学資格を得られる |
| 補習授業校(補習校) | 242校/51カ国1地域 約2.1万人(校数は令和6年7月1日) | 週末(多くは土曜)に国語などを補う。現地校・インターに通う子が並行して学ぶ。外務大臣の指定 |
| 私立在外教育施設 | 6校 | 日本の私立学校が海外に設けた全日制。高等部を持つ学校が多い(後述)。文部科学大臣の認定 |
つまり「日本人学校 一覧」で探すべきは、この全日制の94校です。以下、文科省が公表している認定した在外教育施設の一覧をもとに、地域別・国別に整理します。
日本人学校 一覧【地域別・国別/2026】
下表は、文部科学省「認定した在外教育施設の一覧」に掲載されている日本人学校の設置国・都市を地域ごとにまとめたものです。同じ国に複数校ある場合は都市名を併記しています(中国・マレーシアなどは複数都市)。表記は文科省一覧に準じ、学校数は公式の合計「94校」を正としています(一覧の都市の数え方は本校・分校の扱いで前後します)。
| 地域 | 国(設置都市) |
|---|---|
| アジア | 中国(北京・天津・広州・深圳・上海(虹橋)・上海(浦東)・蘇州・杭州・大連・青島・香港・大埔)/台湾(台北・台中・高雄)/韓国(ソウル・釜山)/シンガポール/タイ(バンコク・シラチャ)/マレーシア(クアラルンプール・ジョホール・コタキナバル・ペナン)/インドネシア(ジャカルタ・チカラン・バンドン・スラバヤ)/ベトナム(ハノイ・ホーチミン)/フィリピン(マニラ)/ミャンマー(ヤンゴン)/カンボジア(プノンペン)/インド(ニューデリー・ムンバイ)/パキスタン(イスラマバード・カラチ)/バングラデシュ(ダッカ)/スリランカ(コロンボ) |
| 大洋州 | オーストラリア(シドニー・メルボルン・パース) |
| 北米 | 米国(シカゴ・ニューヨーク・ニュージャージー・グアム) |
| 中南米 | ブラジル(サンパウロ・マナウス・リオデジャネイロ)/メキシコ(メキシコシティ・アグアスカリエンテス・グアナファト)/アルゼンチン(ブエノスアイレス)/チリ(サンティアゴ)/ペルー(リマ)/コロンビア(ボゴタ)/パナマ/パラグアイ(アスンシオン)/コスタリカ(サンホセ) |
| 欧州 | ドイツ(ベルリン・デュッセルドルフ・ハンブルク・フランクフルト・ミュンヘン)/英国(ロンドン)/フランス(パリ)/イタリア(ローマ・ミラノ)/オランダ(アムステルダム・ロッテルダム)/スペイン(マドリード・バルセロナ)/スイス(チューリッヒ)/オーストリア(ウィーン)/ベルギー(ブリュッセル)/ポーランド(ワルシャワ)/チェコ(プラハ)/ハンガリー(ブダペスト)/ルーマニア(ブカレスト)/ロシア(モスクワ) |
| 中東 | UAE(アブダビ・ドバイ)/サウジアラビア(リヤド)/カタール(ドーハ)/トルコ(イスタンブール)/イラン(テヘラン) |
| アフリカ | エジプト(カイロ)/ケニア(ナイロビ)/南アフリカ(ヨハネスブルグ) |
こうして並べると、アジアに日本人学校が集中していることがひと目でわかります。特に中国は10都市以上に設置され、東南アジアの主要都市もほぼカバー。一方で、北米・大洋州・欧州の多くの都市には全日制の日本人学校がなく、そこでは週末の補習授業校か、現地校・インターが受け皿になっています。都市ごとの学校選び(日本人学校か現地校・インターか)は、それぞれの記事に詳しくまとめています。
- アジア:上海/香港/ハノイ/マニラ
- 学費で比べたい方へ:日本人学校の学費を都市別にまとめた記事(台北 約58万〜ロンドン 約144万円)
高等部(高校)がある日本人学校は、世界で「上海」だけ
「日本人学校 一覧 高校」で探すご家庭に、まず知っておいてほしい事実があります。海外の日本人学校94校のうち、高等部(高校課程)を持つのは上海日本人学校(浦東校)ただ1校だけです(2011年開設・日本人学校として初)。それ以外の日本人学校は、すべて小学部・中学部(義務教育段階)まで。つまり「赴任先の日本人学校で高校まで通う」ことは、上海を除けばできません。
では、海外で日本の高校教育を受けるにはどうするか。主な選択肢は次の3つです。
① 私立在外教育施設(全日制・高等部あり)。日本の私立学校が海外に設けた全日制で、文部科学大臣の認定を受けた6校があります(令和6年4月15日現在)。多くが高等部まで持ちます。
| 学校(私立在外教育施設) | 所在国 | 高等部 |
|---|---|---|
| 立教英国学院 | 英国 | あり(小・中・高等部) |
| 帝京ロンドン学園 | 英国 | あり(高等部) |
| スイス公文学園(KLAS) | スイス | あり(高等部) |
| 早稲田渋谷シンガポール校 | シンガポール | あり(初等部・中等部・高等部) |
| 慶應義塾ニューヨーク学院 | 米国 | あり(G9〜G12=中3〜高3) |
| 西大和学園カリフォルニア校 | 米国 | なし(幼・小・中学部まで) |
② 現地校・インターナショナルスクール+帰国生入試。高等部つきの学校が少ないため、実際には多くの家庭が現地校・インターに通い、日本の大学の帰国生(帰国子女)入試で進学します。③ 日本の通信制高校に海外在籍という方法もあります(海外在籍の可否・スクーリング要件は各校で異なるため要確認)。
なお卒業資格については文科省が明記しています。日本人学校・私立在外教育施設の中学部を卒業すると日本国内の高校の入学資格を、高等部を卒業すると日本国内の大学の入学資格を得られます。上海日本人学校高等部を卒業すれば、日本の高卒相当の大学入学資格が得られるということです。
意外な事実:アメリカの全日制「日本人学校」は4校だけ
「アメリカ 日本人学校 一覧」で調べると驚く方が多いのですが、全米で全日制の日本人学校は、シカゴ・ニューヨーク・ニュージャージー・グアムの4校しかありません(文科省 認定一覧)。在留邦人が最も多い国のひとつなのに、なぜこんなに少ないのか。理由は、アメリカでは「週末の補習授業校」が主流だからです。平日は現地校やインターに通い、土曜に補習校で国語などを学ぶ――これがアメリカの日本人家庭の標準的なかたちです。
実際、アメリカの補習授業校は外務大臣指定で世界最多の81校にのぼります。ただし設置は37州にとどまり、13州以上には1校もありません。詳しくはアメリカの日本語補習校まとめ(全米81校)で州別に整理しています。「日本人学校が無い=日本語教育をあきらめる」ではないことを、まず知っておいてください。
近くにない・入れない・帰国後が不安なら、第三の選択肢を
ここまで見てきたとおり、日本人学校には3つの「壁」があります。第一にそもそも数が少ない――全日制94校では、多くの都市に存在しません。第二に高校(高等部)が上海にしかない。第三に、人気都市では定員超過や日本語力の審査で入れないことがあります。そして無事に通えても、赴任期間が終われば帰国後の国語という宿題は残ります。

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よくある質問(日本人学校 一覧)
日本人学校は世界に何校ありますか?
世界49カ国・1地域に94校あります(文部科学省・令和6年4月15日現在/児童生徒 約1万6千人)。全日制で、日本の学習指導要領にもとづき日本語で全教科を学びます。第1号は1956年のタイ・バンコク。これとは別に、週末に国語などを補う補習授業校が242校、日本の私立が設けた私立在外教育施設が6校あります。
高校(高等部)まである日本人学校はどこですか?
日本人学校94校のうち、高等部があるのは上海日本人学校(浦東校)ただ1校です(2011年開設)。それ以外は小学部・中学部までです。海外で日本の高校教育を受けたい場合は、立教英国学院・慶應義塾ニューヨーク学院・早稲田渋谷シンガポール校などの私立在外教育施設(高等部あり)、現地校・インター+帰国生入試、日本の通信制高校の海外在籍が主な選択肢になります。
アメリカに日本人学校はいくつありますか?
全日制の日本人学校は、シカゴ・ニューヨーク・ニュージャージー・グアムの4校だけです。アメリカでは週末の補習授業校(外務大臣指定で世界最多の81校)が主流で、平日は現地校・インター、土曜に補習校で国語を学ぶのが一般的です。ただし補習校がある州は37州にとどまり、13州以上には1校もありません。
日本人学校に入るのに条件はありますか?
学校によりますが、現地の日本人会への加入が入学条件になっている都市(台北など)や、日本語力の審査で入学が認められないケース(ロンドンなど)があります。人気都市では定員超過で入れないこともあります。国際結婚家庭や永住予定の家庭では、そもそも日本人学校が想定していない場合もあるため、各校の募集要項で条件を確認してください。
近くに日本人学校がない場合はどうすればいいですか?
全日制の日本人学校が無い都市はめずらしくありません。その場合は、オンラインで学年相当の国語を続ける方法があります。日本人学校と補習校の使い分けは日本人学校と補習校の違い、帰国後の国語の間に合わせ方は駐在中の国語、帰国後に間に合う?をご覧ください。日本人学校が無い・入れないことは、日本語教育をあきらめる理由にはなりません。

