「フランクフルト日本人学校 幼稚園」で検索しても、学校の公式サイト(jisf.de)には幼稚部のページが出てきません。探しても見つからないのは、あなたの検索が下手だからではありません。フランクフルトの日本人幼稚部は、小学部・中学部とは別のサイト・別の名称で運営されているからです。正式名称は「共益法人フランクフルト日本人国際学校幼稚部」(Vorschule der Japanischen Internationalen Schule Frankfurt am Main e.V.)で、独自のサイト(jkigaf.de)を持っています。この記事では、その幼稚部の費用・入園条件・1日の流れ・行事を、公表資料から整理します。
フランクフルト日本人学校の幼稚園は「幼稚部」という名前
まず名称と場所の整理です。日本人学校の敷地に幼稚部があるのに、情報が別サイトにあるという構造をつかむと、以後の調べ物が一気に楽になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 共益法人フランクフルト日本人国際学校幼稚部 Vorschule der Japanischen Internationalen Schule Frankfurt am Main e.V. |
| 設立 | 1996年4月19日 |
| クラス編成 | 年少1クラス・年中1クラス・年長1クラスの計3クラス |
| 保育時間 | 8時20分〜14時20分 |
| 年齢の区切り | 年少=年度中に4歳/年中=5歳/年長=6歳を迎える子ども |
| 昼食 | 給食はなく弁当持参 |
| 小学部・中学部 | フランクフルト日本人国際学校(JISF)が別サイト(jisf.de)で案内 |
敷地としては小学部・中学部と同じです。実際に園のQ&Aには、小学部の兄姉を送ったあと、8時05分から8時20分までは図書室で待てるという運用が書かれています。同じ場所に兄弟がいる家庭が多いことが前提になっている、ということです。

費用――保育料は月630ユーロ、入園料540ユーロ
園が公表している費用は次のとおりです。年少・年中・年長で保育料は変わりません。
| 費目 | 金額 | 条件 |
|---|---|---|
| 保育料(月額) | 630ユーロ | 年長・年中・年少とも同額。その月に1日でも在籍すれば全額徴収が原則 |
| 入園料(入園時) | 540ユーロ | 払い戻しなし |
| 施設料(年度ごと) | 350ユーロ | 入園した月にかかわらず毎年度1回納入 |
| その他 | 都度 | 遠足代、記念写真代など |
ここで気づいてほしいのは、幼稚部のほうが小学部より高いということです。フランクフルト日本人国際学校(小学部・中学部)の2026年度の授業料は月460ユーロ、入学金は450ユーロ。幼稚部の保育料は月630ユーロなので、小学校に上がると月170ユーロ下がる計算になります。海外の日本人学校では珍しくないパターンですが、家計の見通しを立てるときには効いてきます。
「その月に1日でも在籍すれば全額」という規定も実務上は重要です。帰任や赴任が月初か月末かで、1か月分630ユーロの差が出るということになります。
入園条件――家庭では動かせない条件が1つある
入園案内に書かれている条件のうち、いちばん最初に確認すべきものはこれです。
- 保護者もしくは保護者が勤務する会社が、共益法人フランクフルト日本人国際学校の会員であること。保護者が日系企業の派遣駐在員の場合は、その企業が会員であることが原則(非会員か不明の場合は学校事務局へ照会)
- 親子参加の「入園面談」を受けること
- 園の保育・教育活動に適応できること(場合によっては受け入れができないこともある、と明記)
- 健康診断書を提出すること。ドイツで受診したものに限る(園のQ&Aでは入園前2週間以内の受診)
- 麻疹(はしか)予防接種証明書(2回の接種終了)を入園前までに用意すること。母子手帳の予防接種欄のコピーでも可
- 食物アレルギーがある場合は診断書(料理活動があるため)
1つ目が、家庭の努力では動かせない条件です。入園できるかどうかが、親の勤務先が学校法人の会員かどうかで決まるということです。転職・現地採用・自営で赴任している場合は、住まいを決める前に事務局へ確認するのが安全です。
麻疹の予防接種証明が必須なのは園の方針ではなく、ドイツの法律(2020年施行の麻疹予防接種義務)に基づくものだと園が説明しています。日本で1回しか接種していない場合、渡独後に2回目を受ける段取りが要ります。健康診断書も「ドイツで受診したものに限る」ので、日本の小児科で取った書類は使えません。
申込の締切は年少・年中が年度の2月末頃まで、年長は2月の第2週目頃まで。年長だけ2週間ほど早く締まります。おむつについては「入園までにトイレ使用をご家庭で指導すること」と明記されており、慣らし保育は全園児が対象で個別対応もあると案内されています。

1日の流れ――降園は14時20分
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 8時20分〜8時40分 | 登園、出席カードなど朝の支度、自由あそび |
| 8時40分〜 | 朝の会 |
| 9時00分〜 | 集団活動(体操、リトミック、ドイツ語) カリキュラムに沿った活動 |
| 12時00分〜 | 昼食(お弁当)、自由活動(屋内や戸外) |
| 13時30分〜 | 帰りの支度、帰りの会 |
| 14時00分〜14時20分 | 降園 |
実務的にいちばん影響が大きいのは降園が14時20分だという点です。ドイツの現地Kitaには夕方まで預かるところがあるので、共働きで両親ともフルタイムの場合は、午後の受け皿を別に考える必要があります。逆に、午前中に日本語での集団生活を確保しつつ午後は家庭で、という形にはよく合います。
年間行事――日本の行事とドイツの行事の両方をやる
この園のいちばんの個性が行事です。日本の園でおなじみの行事と、ドイツの季節行事が同じ1年の中に並びます。
| 月 | 行事 |
|---|---|
| 4月 | 入園式 |
| 5月 | クラス懇談会・身体測定・避難訓練・子どもの日 |
| 6月 | 歯磨き指導・消防署見学・個人懇談 |
| 7月 | リトミック公開・七夕の集い・お泊り保育 |
| 8月 | 身体測定 |
| 9月 | 避難訓練・秋遠足・運動会 |
| 10月 | 収穫祭・保育参観・料理の日 |
| 11月 | 交通安全教室・マルティン祭・体操公開 |
| 12月 | ニコラウスの日・発表会 |
| 1月 | 身体測定・入園説明会・もちつき・避難訓練・ドイツ語公開 |
| 2月 | 豆まき・航空教室・記念植樹・卒園遠足 |
| 3月 | ファッシング・卒園式 |
園のQ&Aには服装の案内もあり、七夕は甚平、ファッシングは衣装、調理日はエプロンと三角巾、式典はフォーマルスーツと指定されています。日本から持っていくものの見当をつけるのに使えます。
なお、入園前の子ども向けには「つぼみグループ」という保護者主体のプレイサークルがあります。同学年の友達と遊びながら社会性を育むことを目的にしたもので、幼稚部入園に向けた助走の場です。

小学部への接続――同じ会員条件、別の手続き
幼稚部を卒園したあとは、フランクフルト日本人国際学校(JISF)の小学部が選択肢になります。JISFの入学手続きは幼稚部とは別に案内されており、2026年度は入学金450ユーロ(返金不可)、授業料は月額460ユーロです。入学資格は幼稚部と同じく「保護者もしくは保護者が勤務する会社が共益法人フランクフルト日本人国際学校の会員であること」で、入学前に面接があります。
入学申請書は入学希望日の1〜6か月前に提出。日本から編入する場合は在学証明書・指導要録の写し・健康診断表、現地校やインターナショナルスクールから編入する場合は在籍期間証明書が必要です。幼稚部からの内部進学について、JISFのサイトに特別な優遇の記載はありません。卒園したら自動的に小学部、というわけではないという前提で準備するのが安全です。
ともだちじゃぱんは、日本の現役水準の教員が8人の少人数クラスを担任する、オンラインの日本語スクールです。幼稚部は各学年1クラス。同じ学年に日本語で話せる友達が十数人という環境は、園の努力ではどうにもなりません。ドイツと日本の時差は7時間(夏時間)で、フランクフルトの夕方に日本の夜のクラスが入ります。小学校に上がる前後の時期に、日本の同世代と話す場所をもう一つ持っておくという選び方ができます。
よくある質問(フランクフルト日本人学校の幼稚園)
フランクフルト日本人学校に幼稚園はありますか?
あります。ただし名称は「幼稚園」ではなく「共益法人フランクフルト日本人国際学校幼稚部」で、小学部・中学部(jisf.de)とは別のサイト(jkigaf.de)で案内されています。1996年4月19日設立で、年少・年中・年長の各1クラス、計3クラス編成です。学校の公式サイトを見ても幼稚部の情報が出てこないのは、この構造が理由です。
保育料はいくらですか?
園が公表している額は保育料が月630ユーロ(年少・年中・年長とも同額)、入園料が540ユーロ(払い戻しなし)、施設料が年度ごとに350ユーロです。ほかに遠足代や記念写真代が都度かかります。入園案内のページは2024年度のものとして掲載されているため、最新年度の額は園へ直接確認してください。保育料は「その月に1日でも在籍した場合は徴収」が原則です。
誰でも入園できますか?
いいえ。保護者もしくは保護者の勤務先が「共益法人フランクフルト日本人国際学校」の会員であることが条件です。日系企業の派遣駐在員の場合は、その企業が会員であることが原則とされています。加えて、親子参加の入園面談、ドイツで受診した健康診断書、麻疹予防接種証明(2回接種済み)の提出が必要です。会員かどうか不明な場合は学校の事務局に照会できます。
保育時間は何時から何時までですか?
8時20分から14時20分までです。8時20分〜8時40分が登園と自由あそび、8時40分から朝の会、9時から体操・リトミック・ドイツ語を含む集団活動、12時から昼食(弁当)と自由活動、13時30分から帰りの支度、14時00分〜14時20分に降園という流れです。夕方までの預かりはないため、両親ともフルタイムの家庭は午後の体制を別に考えることになります。
給食はありますか?
ありません。弁当持参です。なお料理活動の日があるため、食物アレルギーがある場合は診断書の提出が求められます。行事によって甚平(七夕)、衣装(ファッシング)、エプロンと三角巾(調理の日)、フォーマルスーツ(式典)が必要になると園のQ&Aに記載があります。
ドイツ語や現地の文化には触れられますか?
触れられます。毎日の集団活動にドイツ語が組み込まれ、1月にはドイツ語公開の日があります。年間行事にもマルティン祭(11月)、ニコラウスの日(12月)、ファッシング(3月)というドイツの季節行事が入り、同じ1年の中で子どもの日・七夕・もちつき・豆まきという日本の行事も行われます。消防署見学、交通安全教室、航空教室、記念植樹といった地域とつながる活動もあります。

日本人学校の幼稚部という選択肢全体は日本人学校の幼稚部にまとめています。フランクフルトの学校選びはフランクフルト日本人学校とインターの比較、費用はドイツの日本人学校の学費にあります。近隣のデュッセルドルフと比べる場合もどうぞ。世界の学校は日本人学校 一覧、費用の相場は日本人学校の学費、入学手続きは日本人学校の入学にまとめています。

