クアラルンプール日本人学校のレビューを検索すると、上位に出てくるのは2015年の個人ブログ、知恵袋の古い回答、塾の保護者の声、そして教職員向けの口コミサイトです。口コミサイトの星(5点満点で3.5・3件)は働く人の評価で、保護者や子どものレビューではありません。一方で、この学校は全校544人(2026年4月13日現在)という大きな日本人学校で、学校自身が卒業生の声と、声の中身を確かめられる資料(人数・学級数・英語の授業の仕組み・入学条件)を公開しています。この記事では、公開されている声を整理し、それが本当かどうかを学校の公表資料で一つずつ確かめます。

まず規模――544人、1学年50〜60人台の学校
クアラルンプール日本人学校(JSKL)は1966年11月に児童14名で開校し、校長あいさつによれば世界で5番目に設立された日本人学校です。1993年から現在のスバン(Saujana Resort, Shah Alam)の校舎に移り、約75,000㎡の敷地に幼稚部・小学部・中学部の校舎、校庭2面、体育館2つ、50mと25mのプールがあります。2026年度で開校60周年を迎えます。
| 学部 | 人数 | 学級 | 1学級あたり(目安) |
|---|---|---|---|
| 幼稚部 | 66人 | 4クラス | 年少9人・年中21人・年長18人 |
| 小学部 | 367人 | 17クラス+なかよし1 | 約17〜31人 |
| 中学部 | 111人 | 5クラス+なかよし1 | 約18〜28人 |
| 合計 | 544人 | 小1〜小5は各3学級、小6は2学級、中1・中2は各2学級、中3は1学級 | |
同じ61人でも、小5は3学級(1学級約20人)、小6は2学級(1学級約30人)です。学年によって教室の混み具合が1.5倍ちがう、というのがこの学校の現在の姿です。レビューを読むときは「何年度の、何年生の話か」を必ず確かめてください。駐在員の異動で、学年の人数も学級数も毎年変わります。
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学校が公開している卒業生の声
同校は「特色ある教育活動」のページに、2023年度の中学部卒業生が卒業制作として書いた文章を載せています。内容は大きく3つに分かれます。
1. 転出入が多いからこその「受け入れのよさ」
いちばん印象的なのがこの声です。JSKLは転出入が多く、転入生が来ると昔からの知り合いのように話しかけにいき、転出する友達は盛大に見送る。お別れのときは「さようなら」ではなく「また会おうね」と言う――と卒業生は書いています。男女の分け隔てなく仲がよいのは「日本の小中学校では見られないと思います」とも。
2. 日本ではできない体験
ローカル校の生徒との国際交流会、マレーシアの自然を楽しめる修学旅行、中3が櫓の上で太鼓をたたくKL盆踊り大会。卒業生はこれらを「一生に一度しか経験できないもの」と書いています。
3. いろいろな土地から人が集まること、英語を使う機会
約3年半通った卒業生は、日本や世界各地から人が集まるので、関西出身と関東出身で同じものの言い方が違うのが面白い、と書いています。そしてECと呼ばれる英語の授業があることで、英語でコミュニケーションをとる機会が多い、と。

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その声は本当か――公表資料で確かめる
「英語の機会が多い」=EC週2回+英語で泳ぐIS
英語についての声は、授業の仕組みで裏が取れます。同校のEC(English Communication)は、小学1年生から中学3年生まで週2回、現地のネイティブスピーカーの先生が教える英語の授業です。レベルに合わせた少人数クラスを編成し、授業はすべて英語、授業中は“No Japanese”がルールだと学校は説明しています。校長あいさつでも、英語教育に特に力を入れていること、習熟度別であることが明記されています。
学校が公開しているEC紹介資料には、教材としてOxfordのBeehiveとCambridgeのUNLOCK、レベルの表記として国際基準CEFRのBelow A1からB2までが並び、学期ごとの評価表(Term Report)はListening・Reading・Speaking・Writing・Attitudeの5項目で付けられています(資料の日本語部分は当サイトで読み取れなかったため、どの学年がどのレベルかは書きません)。
もう一つがIS(Immersion Swimming)です。マレーシアで水泳を専門に教えるコーチが各クラスに2名付き、英語で水泳を指導する授業をほぼ年間を通して行います。熱帯の気候を生かした、この学校ならではの授業です。

「日本ではできない体験」=学年ごとの国際交流と年3回の行事
国際交流は小1から中3まで、学年ごとに毎年、現地の学校と行っています。ほかにも公表されている活動があります。
- 日本人墓地の清掃――年3回。1980年から続く活動です
- 民族衣装の日――年3回。マレー服などを着て登校します
- カンポンホームステイ――マレーシアの田舎の家庭に泊まる体験。小学5年生以上の希望者
- ハリラヤ・プアサ、ディパバリ、中国正月など、マレーシアの祝日の意味を学ぶ活動(幼稚部から)
卒業生の「一生に一度」という言葉は、こうした年間の積み上げから出ていることがわかります。
「レベルが高い」という評判について
「マレーシア日本人学校 レベル」と検索されることがあります。2015年ごろの知恵袋には、KLの日本人学校はレベルが高く人数も多い、という趣旨の回答が残っています。ただ、同校は入学・編入に人数制限を設けておらず、学力による選抜もありません。入学条件8項目はすべて国籍・年齢・ビザなどの資格要件です(詳しくはクアラルンプール日本人学校に偏差値は無い)。「レベル」を測る数字は公表されていないので、10年前の書き込みを判断材料にするより、見学・体験入学で授業を見るほうが確かです。
レビューに出てこない部分
公開されている声は、当然ながら学校が選んだものです。声に出てこない条件を、公表資料から補っておきます。
- 在籍者は全員日本国籍・授業のほとんどは日本語――学校概要にそう明記されています。英語はECとISで触れる機会が多い、というのが正確な言い方で、英語で教科を学ぶ学校ではありません
- 保護者がクアラルンプール日本人会の会員であること――入学条件の一つです。子どもも家族会員であることが必要です
- 中3への編入は5月31日までに手続きを終える――6月1日時点で在籍し、1学期期末テストを全教科受けることが条件です(2025年度から。他の日本人学校からの編入は2学期始業式前日まで)
- 観光目的の学校見学は受け付けていない――教育事情視察などは問い合わせフォームから、見学できるのは平日9時〜15時です。体験入学は、就学の目的か帰国準備の目的に限られます
- 通学は郊外まで――校舎はシャーアラムのSaujana Resort内にあります。スクールバスは各家庭と運行会社の直接契約で、住む場所によって使える便が変わります(バスルートの記事)
そしてもう一つ。卒業生の声のいちばん大事な部分――「転出入が多い」「また会おうね」――は、裏を返せば仲のよい友達がいつか必ず帰国していく学校だということです。そして、国籍の条件があるため、インターや現地校を選んだご家庭の子は、この544人の輪には入れません。クアラルンプールには、インターに通いながら日本語をどう保つかで悩むご家庭が多くいます。検索上位の個人ブログにも、インターから日本人学校へ移った話が並んでいます。

ともだちじゃぱんは、そこを補うためのオンラインの学校です。日本の現役水準の教員が担任につき、8人の少人数クラスで、日本にいる同世代の子どもたちと毎日話します。帰国しても、転校しても、クラスの友達は変わりません。クアラルンプールと日本の時差は1時間。インターの放課後がそのまま日本の夕方と重なるので、生活を崩さずに続けられます。
よくある質問(クアラルンプール日本人学校 レビュー)
口コミサイトの点数は参考になりますか?
検索上位に出る口コミサイトの点数(5点満点で3.5・3件)は、そこで働く人・働いていた人の評価です。保護者や子どもの満足度ではありません。件数も3件と少ないので、学校選びの判断材料にはなりにくいと考えてください。
評判でいちばん多いのはどんな内容ですか?
学校が公開している卒業生の声でいちばん印象的なのは、転入生の受け入れのよさです。転出入が多い学校なので、転入してきた子にすぐ話しかけにいき、別れのときは「また会おうね」と言う、と2023年度の卒業生が書いています。次に、国際交流会・修学旅行・盆踊り大会といった体験と、ECによる英語の機会が挙がっています。
英語はどのくらいやりますか?
ネイティブ教員によるEC(英会話)が小1〜中3で週2回、レベル別の少人数クラスで、授業中は“No Japanese”がルールです。加えて、英語で水泳を指導するISがほぼ年間を通してあり、各クラスに専門コーチが2名付きます。一方で、在籍者は全員日本国籍で、授業のほとんどは日本語です。
生徒は何人くらいいますか?
2026年4月13日現在で全校544人(幼稚部66人・小学部367人・中学部111人)です。小学部は1学年52〜66人で、多くの学年が3学級。学年ごとの詳しい内訳はクアラルンプール日本人学校の人数にまとめています。
見学はできますか?
旅行や観光の一つとしての学校見学は受け付けていません。教育事情視察などで訪問を希望する場合は、学校の問い合わせフォームから連絡します。見学できるのは平日9時〜15時です。赴任が決まっているご家庭は、就学を目的とした体験入学を検討できます。
学費とインターとの比較はクアラルンプール日本人学校の学費・インター比較、卒業と中3編入の期限はクアラルンプール日本人学校の卒業生、国内4校の比較はマレーシアの日本人学校一覧、週末の選択肢はクアラルンプールの日本語補習校、世界の学校は日本人学校の一覧をご覧ください。



