ニュージャージー日本人学校の人数を調べているとき、本当に知りたいのは全校の合計ではないと思います。うちの子の学年に、何人いるのか。そこだけが、赴任先で毎日の景色を決めます。同校は学年ごとの人数を公表しているので、この記事ではその数字をそのまま出したうえで、39人という規模から実際に何が起きるのか(そして何は起きないのか)を、学校自身が公開している記載だけで整理します。

学年別の人数――全校39人
| 学年 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 | 7年 | 8年 | 9年 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 人数 | 4 | 3 | 3 | 2 | 4 | 3 | 9 | 4 | 7 | 39 |
読み方の要点は3つあります。
①初等部より中等部のほうが多い。初等部(1〜6年)が19人、中等部(7〜9年)が20人。全校の51%が中学生です。日本人学校というと小学生の学校という印象がありますが、この学校は中等部が重心になっています。
②学年差が4.5倍ある。いちばん少ない4年は2人、いちばん多い7年は9人。同学年の友達の数は、学年が1つ違うだけでまったく違います。
③この数字は毎年変わる。駐在家庭の異動でそのまま動くので、来年度は別の形になります。赴任が決まった段階で、必ず学校に最新の人数を確認してください(問い合わせ先は同校サイトに記載があります)。
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39人でも「日本人学校」である理由――沿革と位置づけ
人数だけを見ると小さな学校ですが、位置づけは補習授業校とはまったく違います。沿革をたどると、もとは1975年9月に開設された「ニューヨーク日本人学校」です。クイーンズ、ヨンカースと校舎を移し、1992年4月にニュージャージー分校(第1〜4学年)として開校、翌月オークランドへ移転しました。
| 年月 | できごと |
|---|---|
| 1975年9月 | 全日制日本人学校を開設(名称「ニューヨーク日本人学校」) |
| 1992年5月 | ニュージャージー分校がオークランドへ移転 |
| 1999年5月 | ニューヨーク日本人学校ニュージャージー校として分離・独立。中等部第7〜9学年を開設 |
| 2005年4月 | ニュージャージー日本人学校として文部科学省から正式認定 |
| 2022年10月 | 開校30周年記念式典 |
運営の形も学校がはっきり書いています。文部科学省が作った学校ではなく、設立者はニューヨーク日本人教育審議会。ニュージャージー州の私立学校でありながら、文部科学省の認可を受け、教員の派遣と校舎の賃貸料の補助を日本政府から受けているという説明です。教員についても「ほとんどが日本の文部科学省から派遣されている、各都道府県から選抜された現役の教員」と明記されています。ESL(英会話)とアートは米国人教師、ほかに現地採用の日本人教師もいます。
なお学校は、ニュージャージー州で日本政府(文部科学省)の派遣教員がいる日本人学校は本校のみだとも書いています。39人という数字は、選択肢が少ないことの裏返しでもあります。

39人だから起きること
人数の少なさは、学校の日常の作りにそのまま出ています。
小中一貫。学校は「小中一貫で教育を行い、初等部1年生から中等部9年生までが仲良く生活しています」と説明しています。学年をまたいだ活動が前提です。宿泊学習も、初等部は高学年が合同、中等部は全学年合同。3年周期で行き先を変えて実施しています。
編入生がほとんど。「本校のほとんどの児童・生徒は転入生(編入生)ばかりです。新しく入学・編入学してきた子にも、とても優しく接しています」。途中から入ることが例外ではない学校です。入学・編入は各学年の定員枠内であれば随時可能で、特別な条件は設けていない、とFAQにあります。ただしお子さま本人の面接があり、保護者の同席は遠慮いただいている(保護者への面接はなし)という運用です。
進路指導が手厚い。「在籍している児童生徒のほとんどが日本へ帰国します」という前提に立って、進路説明会を年3回、進路相談、面接練習までを学校が用意しています。公開されている主な進学先は、国公立が東京学芸大学附属・千葉県立船橋・東京都立三田・埼玉県立浦和西など、私立が慶應義塾ニューヨーク学院高等部・早稲田大学本庄高等学院・国際基督教大学高校・青山学院高等部・光塩女子学園・佼成学園・関東学院大学六浦・法政大学国際・同志社国際・関西学院、ほかに現地校です。

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39人でも変わらないこと――通学と学校生活
人数が少ないことで解決しない部分も、同じくらい具体的に書かれています。
通学は事実上バスか自家用車の二択。スクールバスはA-LineとB-Lineの2路線。路線の詳細は安全上の配慮から公開しておらず、学校に直接問い合わせる形になっています。学校は「本校まで、各方面からの公共交通機関を利用しての登校は難しい」と明言しており、多くの家庭がバス停の近くに住居を構えている、とも書いています。住まい探しがバス路線に縛られるということです。
1日の時間割。もっとも早いバス停は午前7時20分発、学校到着は午前8時20分前後。自家用車送迎の場合も8時20分までに登校します。下校は午後3時15分。土曜は休業日(参観日や行事で登校する場合あり)。
制服・給食・部活はない。制服(標準服)はなく服装は自由、給食はなく毎日お弁当、学校でのクラブ(部)活動もありません。スポーツは住む町(タウン)が運営するクラブに参加している家庭が多い、という案内です。ランドセルも不要で「勉強道具がしっかり入るものであればどのようなものでもかまいません」。ICTは初等部1年から全校児童生徒が1人1台端末を使えるようにしています。
日本語ができることが前提。これは人数と関係なく、入学の実質的な条件です。「本校は、ほとんどの授業が日本語で行われます。従いまして日本語が話せる(理解できる)ことが前提となっています」。一方で国籍は問わず、米国生まれのお子さんも日本語を理解できれば入学可能、とされています。

2人の学年に入るとき、何を足すか
39人という数字を見て、多くのご家庭が同じところで止まります。同学年に2人しかいない学年で、日本語で話す相手をどう確保するか。
学校が引き受けてくれるのは、教科としての国語と、日本の教育課程です。ここは文部科学省から派遣された現役教員が、日本と同じ教科書で進めてくれます。帰国後にスムーズに戻れるように設計されていて、そこは補習授業校では代えがききません。けれども、友達同士のくだけた言い方、少し失礼な言い方とそうでない言い方の差、いま日本の同世代が実際に使っている言葉――これは2人や3人の学年では練習しきれません。しかも部活動がないので、学年をこえて長く話す場も学校の中にはありません。
ともだちじゃぱんは、そこを補うためのオンラインの学校です。日本の現役水準の教員が担任につき、8人の少人数クラスで、日本にいる同世代の子どもたちと話します。ニュージャージーと日本の時差は−14時間(夏時間は−13時間)。学校自身が「日本の午前9時はこちらの午後7時」と案内しているとおりで、日本の夕方はニュージャージーの早朝、ニュージャージーの夕方は日本の朝にあたります。時差がいちばん大きい地域なので、当校は複数の時間帯を用意し、東海岸のご家庭には生活に無理のない枠を個別に合わせています。
よくある質問(ニュージャージー日本人学校 人数)
全校で何人ですか?
学校が公表している学年別人数の合計は39人です。内訳は1年4人、2年3人、3年3人、4年2人、5年4人、6年3人、7年9人、8年4人、9年7人。初等部(1〜6年)が19人、中等部(7〜9年)が20人で、中学生が全校の51%を占めます。掲載日付の記載はないため、赴任が決まった段階で学校に最新の数字を確認してください。
1学年に何クラスありますか?
学年ごとの学級数は公表されていませんが、学年の人数が2〜9人であることから、1学年1学級の規模です。クラス替えはありません。学校は小中一貫で、初等部1年生から中等部9年生までが一緒に生活していると説明しています。
人数が少ないと進学で不利になりませんか?
学校は、在籍する児童生徒のほとんどが日本へ帰国することを前提に、進路説明会を年3回、進路相談、面接練習までを用意しています。公開されている主な進学先には、東京学芸大学附属・千葉県立船橋・東京都立三田・埼玉県立浦和西といった国公立高校と、慶應義塾ニューヨーク学院高等部・早稲田大学本庄高等学院・国際基督教大学高校・青山学院高等部などの私立高校が並びます。年度ごとの人数は公表されていません。
年度の途中から入れますか?
受け入れ枠(人数)に余裕があれば、いつでも編入学が可能とされています。特別な条件は設けていませんが、お子さま本人の面接があります。面接は子どもを対象に行われ、保護者の同席は遠慮いただいている(保護者への面接はなし)という運用です。日本の在籍校から「在学証明書」を受け取ってくることと、「教科用図書給与証明書」を発行してもらい海外子女教育財団の教科書配布事業を確認しておくことが案内されています。
制服や給食、部活動はありますか?
いずれもありません。制服(標準服)はなく服装は自由、給食はなく毎日お弁当、学校でのクラブ(部)活動もありません。スポーツは住む町が運営するクラブ(野球・サッカー・フットボールなど)に参加する家庭が多い、と案内されています。
通学はどうなりますか?
スクールバス(A-Line・B-Lineの2路線)か自家用車の送迎です。路線の詳細は安全上の配慮から公開されておらず、学校への問い合わせが必要です。学校は公共交通機関での通学は難しいと明言しており、多くの家庭がバス停の近くに住まいを構えています。もっとも早いバス停は午前7時20分発、学校到着は午前8時20分前後、下校は午後3時15分です。
学費の内訳はニュージャージー日本人学校の学費、学校選び全体はニューヨークの日本人学校とインター比較、費用の全体像は日本人学校の学費、高等部の有無は日本人学校に高校はあるのか、帰国後の手続きは日本人学校から帰国するとき、世界の学校の一覧は日本人学校の一覧をご覧ください。



