赴任地がバンコクに決まった、あるいは駐在中のご家庭が最初にぶつかる二択が「日本人学校か、現地校・インターナショナルスクールか」です。バンコクは世界最大規模の日本人学校がある一方で、英国式・IBの名門インターも密集する特殊な街。日本人コミュニティの厚さ、学費水準、帰国予定によって最適解は家庭ごとに変わります。結論を先に言えば――3〜5年で帰国し帰国後の受験を重視する家庭は日本人学校、長期・永住や英語環境を最優先する家庭はインター、そして「どちらを選んでも日本語と日本とのつながりは残したい」家庭には第三の選択肢が向きます。
相場感を先に共有します。バンコク日本人学校の授業料は年146,000バーツ(初年度は入学金160,000バーツを含めて約306,000バーツ)。対して主要インターは年50万〜110万バーツと、桁が一つ違います。そしてどちらを選んでも残る”宿題”が――国語(日本語)の学年相当を切らさないこと、そして帰国後の学校復帰・帰国子女受験です。バンコクは日本人学校が中学までしかないため、この論点が特に重くのしかかります。
バンコクの学校選び 3タイプ比較一覧
| 選択肢 | 言語・カリキュラム | 対象 | 学費目安 | 帰国後 | こんな家庭に |
|---|---|---|---|---|---|
| 泰日協会学校 バンコク日本人学校 | 日本語・日本の学習指導要領 | 小1〜中3 | 年 146,000バーツ(初年度 約306,000バーツ) | ◎ そのまま復帰しやすい | 3〜5年で帰国・帰国後の受験重視 |
| 現地インター(NIST/Harrow/Bangkok Prep 等) | 英語・IB/英国式 | 2〜18歳 | 年 約50万〜110万バーツ | △ 国語は別途対策要 | 長期・永住/英語環境を重視 |
| ともだちじゃぱん | オンライン・日本語会話/国語・友達 | 5〜18歳 | 月額定額制(金額は学校案内で) | ◎ 学年相当の国語と日本の友達を維持 | どちらを選んでも”日本語と日本とのつながり”を足したい |
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日本人学校という選択肢 ――バンコクの実情
バンコクの日本人学校は、正式名称を泰日協会学校 バンコク日本人学校といい、1956年創立、小学部・中学部の全日制(小1〜中3)です。児童生徒数は1,962人(小学部 1,534人/中学部 428人・2026年4月現在)と、世界に約90校ある日本人学校の中で最大規模です。ただし2014年の約3,050人をピークに減少が続いています。ラームカムヘン(ワントンラン区、BTSエカマイ駅から車で約15分)に位置します。学費は公式の入学金・授業料によると、2026年度で入学金160,000バーツ(入学時のみ)+授業料 年146,000バーツ(1学期58,400/2学期58,400/3学期29,200バーツ)です。寄付金は徴収せず、宿泊を伴う校外学習等を除いて教材費などの別途負担金もありません。学費はシラチャ校と同額で、2校間の異動なら入学金は免除されます(詳細はタイの日本人学校2校の学費比較)。
メリットは明確です。日本の学習指導要領そのままで、教科書・行事・給食も日本式。帰国後にそのまま学年復帰しやすく、日本語環境で友達も作りやすい。日本人が集まるバンコクだからこそ、規模の大きさが安心につながります。一方でデメリットもあります。授業は日本語中心のため英語は自然には伸びにくく、送迎の負担も小さくありません。そして最大の論点が――中学部までしかないこと。高校進学のタイミングで、インターへの転校か日本への帰国を選ぶ必要が出てきます。
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バンコク日本人学校の基本データ(2026年度)
先に結論だけまとめます。バンコク日本人学校(泰日協会学校)は児童生徒数1,962人・89学級で、世界に約90校ある日本人学校のなかで最大規模です。小学部・中学部のみで高等部はありません。学期は3学期制、通学は約9割がスクールバス、制服は中学部のみです。以下は公式サイトの2026年4月現在の公開情報から整理したものです。
| 正式名称 | 泰日協会学校 バンコク日本人学校(タイ語:โรงเรียนสมาคมไทย-ญี่ปุ่น/英語:THAI JAPANESE ASSOCIATION SCHOOL) |
| ステータス | タイ国認可私立学校(日本国文部科学省 在外教育施設認定校) |
| 設置機関 | 泰日協会 |
| 創立 | 1956年 |
| 課程 | 小学部・中学部(小1〜中3)の全日制。高等部なし |
| 児童生徒数 | 全校1,962人・89学級(小学部1,534人・71学級/中学部428人・18学級) |
| 学年別(小学部) | 1年280人/2年257人/3年255人/4年248人/5年245人/6年224人/なかよし学級25人 |
| 学年別(中学部) | 1年165人/2年154人/3年104人/なかよし学級5人 |
| 規模の推移 | 2014年の約3,050人をピークに減少傾向。現在も日本人学校では最大規模 |
| 所在地・通学 | ラームカムヘン(ワントンラン区)/BTSエカマイ駅から車で約15分 |
| 学期 | 3学期制(4月始業・3月修了の日本と同じ学年暦) |
2026年度の学期・年間スケジュール
一時帰国の航空券や、日本の学校への編入時期を決めるときに一番効いてくるのが学年暦です。2026年度は入学式が2026年4月18日(土)、卒業式が2027年3月6日(土)。学期の区切りは次のとおりです。
| 学期 | 始業式 | 終業式 |
|---|---|---|
| 1学期 | 2026年4月17日(金) | 2026年8月7日(金) |
| 2学期 | 2026年9月1日(火) | 2026年12月25日(金) |
| 3学期 | 2027年1月7日(木) | 2027年3月11日(木) |
年間の主な行事は次のとおりです(★はバンコク校の行事)。日本の学校とほぼ同じ流れで進むため、帰国後の学年復帰でつまずきにくいのが日本人学校の強みです。
- 4月:始業式、入学式
- 5月:1年生を迎える会、緊急一斉下校訓練、授業参観・学級懇談会、高校進学説明会、実力テスト(中3)
- 6月:定期テスト(中学部)、職場体験学習(中学部)、★宿泊学習(小5)
- 7月:運動会
- 8月:1学期終業式、夏季休業
- 9月:2学期始業式、定期テスト(中学部)、★合唱祭(中学部)
- 10月:実力テスト(中学部)、★TJASスポーツフェスティバル、★授業参観
- 11月:授業参観、定期テスト(中学部)
- 12月:★修学旅行(中2)、2学期終業式、冬季休業
- 1月:3学期始業式、★授業参観
- 2月:定期テスト(中学部)、授業参観、★進路説明会(中1・中2)
- 3月:卒業式、修了式
制服・スクールバス・学用品はどうなっている?
- 制服:小学部に制服はありません。中学部は制服があります。編入学時は前籍校の制服のままでも構わず、買い替えのタイミングで揃えれば問題ありません。
- 体操着:小学部は赤白帽子、中学部は紺の学校帽子。それ以外は共通で、購買部やバンコク都内の一部スーパーで購入できます。
- 上履き:使用しません。外靴(運動靴)で過ごします。体育館用の運動靴は各自用意(指定なし)。
- 通学:児童生徒の約90%がスクールバスを利用しています。PTAがモントリー社に運行を委託し、各家庭やアパートの表門まで送迎。朝は始業10分前に到着する運行です。料金は学期ごとに同社から請求されます。
- 保護者送迎(PICK UP):始業10分前までの登校に協力を。下校時は児童生徒証と保護者(送迎者)のQRコードによる下校登録が必要で、未登録の方はゲートを通過できません。
- 水泳:1年を通して実施。水着の指定はありません。
バンコク日本人学校について、さらに詳しく
学費・生徒数・制服・スクールバスといった具体的な数字は、それぞれ1本ずつ最新の一次情報でまとめています。気になるものからご覧ください。
- バンコク日本人学校のバスは学期2〜3万バーツ ルートは学校では分からない
- バンコク日本人学校のスケジュール1学期4/17〜8/7・夏休みは8月8日から
- バンコク日本人学校の制服 小学部はなし・中学部は白シャツと黒か紺
- バンコク日本人学校の生徒数は1,962名 小学部1,534名・中学部428名で全89学級
タイ全体で見る
- タイの日本人学校2校の学費比較 バンコク・シラチャ
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現地校・インターという選択肢 ――主な検討先
バンコクは東南アジア屈指のインター激戦区で、駐在家庭が実際に検討する学校が多数あります。IB校の代表格NIST International Schoolは年約51万〜84万バーツ(学年による/別途キャンパス開発費あり)。英国式の名門Harrow International School Bangkokは年約70万〜110万バーツ。同じ英国式で比較的入りやすい価格帯のBangkok Prepは2〜18歳対象で年約38万〜86万バーツ(小・中学部で約70万〜85万バーツ)です。メリットは高い英語力・国際性で、長期駐在や永住、将来の海外大学進学に強いこと。デメリットは学費の高さ(登録料・施設賦課金・スクールバス・制服等で2〜4割上乗せになることも)、人気校はウェイトリストがあること、そして帰国後に国語や日本の教科の空白が生まれやすいことです。
結局どっち? 迷ったときの3つの判断軸

- ①帰国予定:3〜5年で帰国か、長期・永住か 短期で帰国する見込みなら、国語の連続性が効く日本人学校(+補完)が有利。長期・永住なら英語環境のインターが本命になります。バンコクは駐在の入れ替わりが早い街なので、赴任期間の見通しを最初に固めるのが近道です。
- ②子の年齢・学年:いま何年生か(5年生の壁) 低学年ほど言語の切り替えが効きますが、小5前後から国語の抽象語彙・読解が一気に難しくなり、ここで空白が空くと帰国後の負担が大きくなります。高学年でインターを選ぶ家庭ほど、日本語の補完設計が要ります。
- ③帰国後の受験:帰国子女入試・中学受験の国語 バンコクにはena・早稲田アカデミー提携塾など帰国生受験の塾が揃うほど、需要が厚い街。帰国受験で国語や作文が要る家庭ほど、日本語の学年相当を切らさない設計が不可欠です。

どちらを選んでも残る”宿題”――第三の選択肢
日本人学校を選べば「英語や国際性」が、インターを選べば「日本語の学年相当・帰国後の国語・日本の同世代とのつながり」が、それぞれ”宿題”として残ります。この宿題を軽くするのが、2026年12月開校のオンライン日本語スクール「ともだちじゃぱん」。日本人学校やインターの置き換えではなく、併用を前提にした”第三の選択肢=補完”です。どちらの道を選んでも、日本語と日本とのつながりだけは切らさずに続けられます。
時差の面でもバンコクは好条件です。日本との時差はわずか-2時間。ともだちじゃぱんの日本の平日夕方クラスは、バンコクでは現地の放課後そのままの時間帯に届きます。インターや日本人学校から帰ってきて、リビングからそのまま参加――塾のように送迎で土曜がつぶれることもありません。
- 相手は日本在住の同世代:姉妹校NIJINアカデミー(在籍800名超)の日本の子どもたちと少人数グループで話します。バンコクの教室では得にくい「日本のリアルな友達」ができます。
- “レッスン”以上の、日本とのつながり:アイデンティティやルーツとのつながりが、帰国後もその先も効く長期価値になります。
- 子ども特化だから安心:月額定額制(金額は学校案内で)で毎日でも参加OK。学年でなく会話レベルでクラス分けするので「5年生の漢字の壁」で取り残されません。通い放題で「週1では量が足りない」も解決します。


よくある質問(バンコクで学校を選ぶ方から)
バンコク日本人学校の生徒数は何人ですか?
2026年4月現在で全校1,962人・89学級です。内訳は小学部1,534人(71学級)、中学部428人(18学級)。世界に約90校ある日本人学校のなかで最大規模ですが、2014年の約3,050人をピークに減少が続いています。1学年あたり10〜12学級あるため、日本の中規模〜大規模校とほぼ同じ感覚です。
バンコク日本人学校に偏差値はありますか?
ありません。日本人学校は学力試験で合否を決める学校ではなく、入学要件は保護者の在留資格と学齢です(日本国籍等の要件は公式の就学規程をご確認ください)。したがって「偏差値◯◯」という指標は存在しません。偏差値が関係してくるのは中学部を卒業したあとの高校進学のときで、日本の高校を受験するか、バンコクのインターの高校段階へ進むかで必要な準備がまったく変わります。中学部までしかない点は、学校選びの段階で必ず織り込んでおきたいポイントです。
年度の途中でも編入できますか?
年度途中の編入学を受け付けています。手続きは公式サイトの「入学・編入学について」から行います。制服は前籍校のもので構わないため、中学部に途中から入る場合もすぐに買い揃える必要はありません。学期の区切り(1学期=4月17日〜8月7日、2学期=9月1日〜12月25日、3学期=1月7日〜3月11日)を目安に、赴任時期と合わせて相談すると学習の切れ目が少なくて済みます。
バンコク日本人学校は中学までしかありません。高校はどうすれば?
その通りで、泰日協会学校バンコク校は中学部(中3)までです。高校進学のタイミングで、①日本の高校へ帰国、②バンコクのインター高等部へ転校、③日本の高校の通信制・帰国生入試、のいずれかを選ぶのが一般的です。いずれの道でも、中学のうちに日本語の学年相当(国語・読解・作文)を維持しておくと、帰国受験でも編入試験でも選択肢が広がります。
インターに入れると日本語が心配です。どうすれば?
正直に言うと、インターだけでは日本語の学年相当は自然には育ちません。家庭での日本語量(読書・会話)を意識的に増やしたうえで、国語や日本語会話の補完手段を併用するのが現実的です。ともだちじゃぱんは会話レベル別のクラス分け+通い放題なので、インター生でも「今の日本語力」に合わせて無理なく続けられます。
帰国後の中学受験・高校受験の国語が不安です
バンコクにはena・早稲田アカデミー提携塾(泰夢)など帰国生受験に対応した塾が揃っており、需要の厚さがうかがえます。受験対策の塾と並行して、日常的に日本語の読解・語彙・作文の”地力”を切らさないことが土台になります。ともだちじゃぱんは受験塾の代わりではありませんが、日本語で考え話す量を毎日確保する場として、受験期の土台づくりに役立ちます。
バンコクからだと時差は問題になりませんか?
問題ありません。バンコクは日本より-2時間なので、ともだちじゃぱんの日本の平日夕方クラスは、バンコクでは現地の放課後の時間帯に当たります。学校から帰ってきてリビングからそのまま参加でき、週末をつぶすこともありません。SEAの中でも特に参加しやすい時差です。
インターナショナルスクールそのものを詳しく
- インターナショナルスクールの学費――都市をまたいだ相場と、入学金・スクールバス・寄付金まで含めた総額の見方。
- インターナショナルスクールと無償化――高等学校等就学支援金などの制度が海外のインターにどこまで及ばないのか。
他都市と比べたい方は、世界90校をまとめた日本人学校 一覧もあわせてご覧ください(高等部の有無・国別の分布まで整理しています)。
▼ ベトナム赴任で検討している方へ → ホーチミン日本人学校の学費とインターの比較
バンコクで学校を決めるとき、学費の次に効いてくるのは「毎日どう回るか」と「中学のあとどうするか」です。昼食はお弁当なのか、中学部まであるのか、英語は週に何時間あるのか——これらに全校共通のルールはなく、学校ごとに公式サイトの書き方が違います。各校の公表内容をそのまま横断して調べました=日本人学校と高校、日本人学校の給食、日本人学校の中学部、日本人学校の英語。一時帰国の航空券を取る前に確かめておきたいのが学年暦です。10校分の日程を校暦から拾った日本人学校の夏休みにまとめています。
インターを選んだ場合の国語の補い方は、バンコクで日本語を学べる場所と送迎ゼロのオンラインで比べています。
1日の時程と年間の予定がわかると、習い事や補習の入れ方まで決まります。詳細はバンコク日本人学校のスケジュールで確認してください。



