「バンコク 日本人学校 夏休み」「シンガポール 日本人学校 夏休み」「上海 日本人学校 夏休み」——赴任先の都市名をつけて調べる人がとても多い質問です。理由もはっきりしています。夏休みがいつからいつまでかが決まらないと、一時帰国の航空券も、日本の実家の予定も、体験入学の申し込みも動かせないからです。今回、日本人学校10校の公式サイト・年間行事予定・学校規則を実際に確認しました。結論から書きます。実際の日付を公式に公開していたのは10校中3校だけで、終業式・始業式から読み取れたのが2校、「7月下旬から8月下旬まで」という規則だけを置いているのが1校、残る4校は公式には確認できませんでした。そして分かった日程を並べると、日本人学校の夏休みは約1か月で、日本国内の平均より短いという傾向が見えてきます。
10校を調べた結果|夏休みは約1か月だった
| 学校 | 夏休み | 学期制 | 公式サイトの記述 |
|---|---|---|---|
| シンガポール 日本人学校 | 2026年8月1日 〜8月31日 (31日間) | 3学期制 | 公式カレンダーに「Summer Holidays : 1st August – 31st August 2026」。さらに「the Summer Holidays are a little shorter here at the Japanese School in Singapore」(日本の一般的な休みと比べて夏休みは少し短い)と学校自身が明記 |
| ホーチミン 日本人学校 | 2026年7月18日 〜8月17日 (31日間) | 2学期制 (令和8年度から) | 令和8年度年間行事予定表に「17 金 夏休み前集会 大掃除」「18 土 夏季休業日」、明けは「夏休み明け集会」。前期終業式は10月で、夏休みは学期の途中に来る |
| ハノイ 日本人学校 | 令和5年度= 7月22日〜8月23日 (小学部33日間) | 3学期制 | 令和5年度行事予定に「21 金 第1学期終業式」「23 水 中学部登校日/小学部夏季休業日」「24 木 第2学期始業式」。★最新年度は「情報保護の観点から、現在はおおまかな年間行事予定のみを公開しています」として非公開 |
| ロンドン 日本人学校 | 一学期終業式7月17日 二学期始業式8月25日 | 3学期制 | 令和8年度の学校予定に「一学期 始業式 4月13日 終業式 7月17日/二学期 始業式 8月25日」。休業日数そのものの記載はない |
| クアラルンプール 日本人学校 | 1学期終業式7月24日 2学期始業式8月24日 | 3学期制 | 年間行事のページに2026年度の「終業式〔幼小中〕/大掃除(7月24日)」「始業式(8月24日)」。ただし「※( )内の日付は、2026年度のものです。年度によって多少前後します。」と注記 |
| 台北 日本人学校 | 「7月下旬から 8月下旬まで」 | 2学期制 | 学校規則第12条が休業日として「夏季休業日:7月下旬から8月下旬まで」と定める(実日付は非公開)。第11条で「第1学期:4月1日から9月下旬まで」=夏休みは第1学期の途中。旧正月休業日もある |
| 上海日本人学校 (虹橋校・浦東校) | 公式に確認できず | 小学部2学期 中学部3学期 | 年間行事予定PDFは「パスワードは新編入学申込済みの方にメールでご連絡しています」として保護。学則第24条で小学部は前期4月1日〜9月30日、中学部は第1学期4月1日〜7月31日と学部で区分が違うことは確認できた |
| 香港 日本人学校 | 公式に確認できず | 3学期制 | 学校暦・行事予定のページが公開されていない。★2026年4月に香港校と大埔校が統合されており、旧ドメインは新サイトへ転送される |
| デュッセルドルフ 日本人学校 | 公式に確認できず | 3学期制 | 公開ページを総当たりしたが年間行事予定は非公開(保護者ポータルの内側と思われる)。学期の名称のみ確認できた |
| バンコク 日本人学校 | 公式に確認できず | 確認できず | 公式サイトの移行にともない、以前あった年間行事予定のページが現在は見当たらない。就学規程にも学年・学期・休業日の条文はなかった |
傾向としてはっきりしているのは、約1か月(31日前後)という長さです。そしてシンガポール日本人学校は、日本より短いことを自分で書いています。ここが今回いちばん確かな発見でした。
日本の夏休みは平均36.5日|しかも国内でも11日違う
比べる相手の数字を正確に置きます。文部科学省の「令和7年度 公立小・中学校等における教育課程の編成・実施状況調査」によると、夏季休業の日数は小学校5年で平均36.5日、中学校2年で平均35.9日です。「日本の夏休みは40日」というのは、実際の平均より長い言い方で、41〜45日の学校は小5で30.8%にとどまります。
つまりシンガポール日本人学校の31日は、日本の平均より5日ほど短いことになります。ホーチミン日本人学校も31日で同じ水準でした。
さらに知っておくと役に立つのは、日本国内でも夏休みの長さは同じではないということです。学年そのものは学校教育法施行規則第59条で「小学校の学年は、四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる」と全国一律に決まっています。しかし休業日は学校教育法施行令第29条で「市町村又は都道府県の教育委員会が定める」とされていて、国が日数を決めているわけではありません。
- 札幌市=市立学校管理規則第36条で「夏季休業日 7月10日から8月31日までの間において25日」「冬季休業日 12月20日から翌年2月10日までの間において25日」。しかも同条第3項に「総日数を変更しないでそれぞれの休業日の日数を変更することができる」=夏を延ばせば冬が縮む設計です
- 那覇市=小中学校管理運営規則第3条で「夏季休業日 7月21日から8月25日まで」(36日)「冬季休業日 12月26日から翌年1月4日まで」(10日)。2学期制で秋季休業日もあります
札幌の夏休み25日と那覇の36日で、11日の差です。内閣府の資料も「厳冬期の授業をさけ、夏季休業日を短縮し冬季休業日を延長している例(北海道、東北等)」と説明しています。一時帰国先が自分の出身地と違うご家庭は、「実家の学校の夏休み」を自分の記憶で想定しないほうが安全です。
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「1学期の終わりに夏休み」ではない学校がある
これは今回いちばん意外だった点です。2学期制の日本人学校では、夏休みが学期の途中に来ます。
- 台北日本人学校=規則第11条で第1学期は4月1日から9月下旬まで。夏休み(7月下旬〜8月下旬)は第1学期の真ん中です
- 上海日本人学校=学則第24条で小学部の前期は4月1日から9月30日まで。一方中学部は第1学期が7月31日まで=同じ学校でも小学部と中学部で区分が違います
- ホーチミン日本人学校=令和8年度から前期・後期の2学期制に移行し、前期終業式は10月です
何が変わるかというと、夏休み前に通知表が出ないということです。日本の学校の「終業式に成績をもらって夏休みに入る」というリズムを想定していると、面談や振り返りのタイミングがずれます。学校の規模や中学部の進み方は日本人学校の中学部、学校数と所在地は日本人学校の一覧にまとめています。
南半球では「12月が夏休み」になる
オーストラリアの日本人学校は、さらに構造が違います。
シドニー日本人国際学校は、公式に「国際学級の年度は1月から始まり、12月修了。」「日本人学級の年度は4月から始まり、3月修了。」と、1つの学校の中に2つの年度があることを明記しています。そのうえで「公立校と比べて12月から1月の夏季休暇は若干短い」「3月〜4月の秋季休暇は、若干長め」と書いています。日本人学級の長期休暇は12月中旬から1月中旬、年度の終わりは3月の「秋休み」です。
メルボルン日本人学校も同じで、学校だよりのタイトルが12月が「夏休み号」、7月が「冬休み号」、3月が「秋休み号」になっています。学年は日本と同じ4月始まりで(2026年4月に「令和8年度がスタートしました」と告知)、季節だけが逆という状態です。
つまり「日本人学校=日本と同じ暦」ではありません。学年の開始は4月で揃っていますが(台北日本人学校規則第10条・上海日本人学校学則第23条とも「学年は4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる」)、休みの置き場所は現地に合わせて動きます。
兄弟でインターと日本人学校に分かれると、噛み合わない
駐在家庭で実際に起きる面倒がここです。現地校・インターの学年暦は日本人学校とずれています。
- イングランド=学年は9月始まり。Education Act 1996は学年を「7月より後に始まる最初の学期から、翌年の7月より後に始まる最初の学期の開始まで」と定義し、規則で年380セッション(190日)の開校を義務づけています。ケンブリッジシャー州の2026/27年度は9月1日始業、夏休みは2027年7月22日から
- オーストラリア(NSW州)=州教育省の2026年カレンダーでTerm 1が2月2日開始、Term 4が12月17日終了。長期休みは2026年12月18日〜2027年1月27日です
- タイのインター=Bangkok Patana Schoolの2026/27カレンダーは8月19日にTerm 1開始、NIST International Schoolも8月19日始業・2027年6月18日終業。長期休みは6月末から8月中旬で、日本人学校の7月下旬〜8月とは半分しか重なりません
兄が日本人学校、妹がインターというご家庭では、家族全員が同時に休みになる期間が2〜3週間しかないことがあります。一時帰国の計画は、ここから逆算するのが現実的です。日本人学校とインターの選び方は都市別にまとめています(シンガポール/バンコク/クアラルンプール)。

一時帰国の「体験入学」は、自治体でまったく違う
夏休みに日本の学校を数週間だけ経験させたい、という希望はよく聞きます。ただしこれは国の制度ではありません。休業日や学期は学校教育法施行令第29条で市町村の教育委員会が定める枠組みで、「体験入学」を全国一律に定めた法令や通知は確認できませんでした。実際、自治体ごとに名前も扱いも違います。
- 茅ヶ崎市=「体験期間は原則として2週間まで」。海外在住の日本国籍の学齢児童生徒で、以前市内に居住していた等の要件があり、中学3年は対象外、同年度内1回のみ、4〜5月と2〜3月は受入不可。「給食費等の経費は自己負担です。」とされ、日本スポーツ振興センターの災害保険に加入できないため医療費も自己負担です
- 吹田市=「概ね1か月以内」。「海外に居住し海外の学校に在籍しており、かつ、一時帰国中の滞在先が吹田市内である児童生徒」が対象で、希望初日の3週間前までに申請。「給食費、学習に使用するプリント等の教材費など、全額保護者負担」で、「体験入学は正式な就学ではありません」=成績評価や通知表はありません
- 世田谷区=そもそも呼び方が違い、「なお、体験入学ではありません。正式な編入学での受入れとなります」と明記。「在籍している子どもたちと同様に、学校生活を送っていただきます」という扱いです
つまり「うちの実家の自治体はどうか」を個別に調べる以外に方法がありません。滞在先の教育委員会のサイトで「体験入学」「一時帰国」を検索するのが最短です。手続きの流れや持ち物は一時帰国の体験入学にまとめています。
この1か月で、国語はどうなるか
最後に、夏休みの中身の話をします。日本人学校に通えているご家庭は、この心配はほとんど不要です。教育課程が日本の学習指導要領に準じているので、国語の授業時数も日本と同じだけ確保されます。参考までに、小学校国語の標準授業時数は学校教育法施行規則の別表第一で1年306時間・2年315時間・3年245時間・4年245時間・5年175時間・6年175時間と定められています。

問題は、赴任先に日本人学校がない場合と、あっても通えない・合わない場合です。そのときの選択肢は日本語補習校(世界51カ国1地域に246校・在籍約2万1千人)ですが、文部科学省の説明でも「土曜日や放課後などを利用して国内の小学校又は中学校の一部の教科について日本語で授業を行う教育施設」で、国語を中心に据えた補完のしくみです。日本の学校の代わりとして設計されたものではありません。そして補習校が夏休みに入ると、日本語で学ぶ時間はゼロになります。1か月の空白は、思っているより大きく効きます。
ともだちじゃぱんは、その空白のためのオンライン日本語スクールです。日本の現役水準の教員が8人の少人数クラスを担任し、学年相当の国語を日本の同世代と一緒に読んで・書いて・話します。授業はメタバース上なので送迎はゼロ、3つの時間帯+時差調整があるので、一時帰国中でも現地にいても同じクラスに入れます。費用は通い放題の月額定額制(金額は学校案内でご案内)です。日本人学校に通えているご家庭には必要ありません。近くに日本人学校がない、補習校が遠い、休みのあいだに日本語が止まってしまう——そういうご家庭のための選択肢です。帰国後の国語でつまずくパターンは帰国子女の国語に整理しました。
よくある質問(日本人学校の夏休み)
日本人学校の夏休みはいつからいつまでですか?
学校によって違い、しかも公開していない学校が多いです。10校を確認した範囲で実際の日付が公式に出ていたのは、シンガポール日本人学校(2026年8月1日〜8月31日)、ホーチミン日本人学校(2026年7月18日〜8月17日)、ハノイ日本人学校(令和5年度は7月22日〜8月23日)の3校でした。ロンドン日本人学校は一学期終業式7月17日・二学期始業式8月25日、クアラルンプール日本人学校は1学期終業式7月24日・2学期始業式8月24日と、式の日付だけが公開されています。台北日本人学校は規則で「7月下旬から8月下旬まで」。上海・香港・デュッセルドルフ・バンコクの4校は公式に確認できませんでした。
日本人学校の夏休みは、日本より短いのですか?
確認できた学校では短い傾向がありました。シンガポール日本人学校は公式カレンダーで「日本の一般的な休みと比べて夏休みは少し短い」と自ら書いており、実際に31日間です。ホーチミン日本人学校も31日間でした。これに対して日本国内は、文部科学省の令和7年度調査で小学校5年の平均36.5日、中学校2年の平均35.9日。差は5日前後ということになります。ただし10校すべての日程が分かったわけではないので、「日本人学校は必ず短い」という一般化はできません。
なぜ学校によって夏休みが違うのですか?
休業日を国が決めていないからです。学年の区切りは学校教育法施行規則第59条で「四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる」と全国一律ですが、夏季休業日については学校教育法施行令第29条が「市町村又は都道府県の教育委員会が定める」としています。日本国内でも札幌市は夏季25日・冬季25日、那覇市は夏季36日・冬季10日と11日違います。海外の日本人学校では、これに加えて現地の気候・祝日・現地校の暦に合わせる必要が出てきます。台北日本人学校の規則には旧正月休業日もあります。
夏休み前に通知表はもらえますか?
2学期制の学校では、夏休み前に学期が終わりません。台北日本人学校は規則で第1学期が4月1日から9月下旬まで、上海日本人学校は学則で小学部の前期が4月1日から9月30日まで、ホーチミン日本人学校は令和8年度から2学期制になり前期終業式が10月です。つまり夏休みは学期の途中にあり、日本の「終業式で成績をもらって夏休みへ」というリズムとは違います。なお上海日本人学校は中学部だけ第1学期が7月31日までと、同じ学校の中でも学部で区分が違いました。
オーストラリアの日本人学校の夏休みは12月ですか?
季節としての夏休みは12月です。シドニー日本人国際学校は公式に「日本人学級の年度は4月から始まり、3月修了。」としながら、「公立校と比べて12月から1月の夏季休暇は若干短い」「3月〜4月の秋季休暇は、若干長め」と説明しています。メルボルン日本人学校も学校だよりが12月が「夏休み号」、7月が「冬休み号」、3月が「秋休み号」です。学年は4月始まりのまま、季節だけが逆になるという形なので、日本の親族と休みを合わせたい場合は注意が必要です。
夏休みに日本の学校へ体験入学できますか?
自治体によります。全国共通の制度ではありません。茅ヶ崎市は「体験期間は原則として2週間まで」で中学3年は対象外、同年度内1回のみ。吹田市は「概ね1か月以内」で希望初日の3週間前までに申請が必要です。どちらも給食費・教材費は保護者負担で、吹田市は「体験入学は正式な就学ではありません」と明記しています(成績評価や通知表はありません)。一方で世田谷区は「体験入学ではありません。正式な編入学での受入れとなります」という扱いです。滞在先の教育委員会に直接確認するのが唯一確実な方法です。
1か月の夏休み、日本語の勉強はどうすればいいですか?
日本人学校に通えているなら、教育課程が日本の学習指導要領に準じているので、国語の時間は年間を通して日本と同じだけ確保されています(小学校国語の標準授業時数は1年306時間から6年175時間まで、施行規則別表第一)。気をつけたいのは補習授業校に通っているご家庭で、補習校が休みに入ると日本語で学ぶ時間がその期間ゼロになります。文部科学省の説明でも補習授業校は「土曜日や放課後などを利用して国内の小学校又は中学校の一部の教科について日本語で授業を行う教育施設」で、国語を中心に据えた補完のしくみです。1か月の空白を埋める手立ては、休みに入る前に決めておくほうが楽です。
この記事で夏休みの日程を調べた学校は、それぞれ学費や現地のインターとの比較も別記事にまとめています。赴任先が決まっている方は、都市別のページから確認してください=ホーチミン日本人学校の学費とインター比較、ハノイ日本人学校の学費とインター比較、上海日本人学校の学費とインター比較、香港日本人学校の学費とインター比較、台北日本人学校の学費とインター比較、ロンドン日本人学校の学費とインター比較、デュッセルドルフ日本人学校の学費とインター比較、シドニー日本人学校の学費とインター比較、メルボルン日本人学校の学費とインター比較。
この記事で取り上げた都市のある国は、その国にある日本人学校の校数と学費を国単位でも整理しています。タイの日本人学校の学費/マレーシアの日本人学校の学費/ベトナムの日本人学校の学費/中国の日本人学校の学費/台湾の日本人学校の学費/イギリスの日本人学校の学費/ドイツの日本人学校の学費/オーストラリアの日本人学校の学費/香港日本人学校の学費。
長期休みの前後で必要になるものも、学校ごとに違います。日本人学校の制服(10校で確認した有無と持ち物)と日本人学校の教科書(出版社7社の一覧と受け取り方)で、持ち物と教材の受け取り方をそれぞれ確認できます。
同じ日本人学校でも、長期休暇の取り方は国の学年暦に引っ張られます。たとえばシンガポール日本人学校の夏休みは現地校の暦との関係で決まっています。

