赴任地がシンガポールに決まった、あるいは駐在中のご家庭が最初にぶつかる二択が「シンガポール日本人学校か、それとも現地校・インターナショナルスクールか」。シンガポールは日本人学校の規模が大きく通学環境も整っている一方、UWCSEAやTanglin Trustをはじめ世界有数のインターがそろう激戦区でもあり、判断軸はご家庭ごとに変わります。結論を先に言うと――3〜5年で帰国し帰国後の受験を見据えるご家庭には日本人学校が、長期・永住や英語環境を最優先するご家庭にはインターが向きます。そして「どちらを選んでも残る宿題」があります。
相場感を先に共有します。シンガポール日本人学校は年間およそS$9,000前後(月額の授業料+施設費ベース)と比較的抑えめなのに対し、主要インターは年間S$30,000〜58,000と、桁が一つ違うイメージです。そして費用の差以上に効いてくるのが、”どちらを選んでも残る宿題”――国語の学年相当をどう維持するか、そして帰国後の学校復帰・帰国子女受験にどう備えるか、という論点です。この記事ではその両方を、正直に整理します。
シンガポールの学校選び 3タイプ比較一覧
| 選択肢 | 言語・カリキュラム | 対象 | 学費目安 | 帰国後 | こんな家庭に |
|---|---|---|---|---|---|
| シンガポール日本人学校(日本人学校) | 日本語・日本の学習指導要領 | 小1〜中3 | 年 約S$9,000前後+入学金・施設一時金 | ◎ そのまま復帰しやすい | 3〜5年で帰国・帰国後の受験重視 |
| 現地校・インター(UWCSEA/Tanglin Trust/OFS 等) | 英語・IB/英国式/米国式 | 幼〜G12(〜18歳) | 年 約S$28,000〜58,000 | △ 国語は別途対策要 | 長期/永住・英語環境を重視 |
| ともだちじゃぱん | オンライン・日本語会話/国語・友達 | 5〜18歳 | 月21,483円(約S$185) | ◎ 学年相当の国語と日本の友達を維持 | どちらを選んでも”日本語と日本とのつながり”を足したい |
日本人学校という選択肢 ――シンガポールの実情
シンガポールには全日制のシンガポール日本人学校(The Japanese School Singapore)があり、これは世界最大級の日本人学校として知られています。構成は少し独特で、小学部はクレメンティ校とチャンギ校の2キャンパスに分かれ、中学部はウェストコースト校に置かれています(対象は小1〜中3)。日本の学習指導要領に沿った全日制で、教科書・給食・運動会などの学校行事まで日本とほぼ同じ環境が用意されているのが最大の強みです。
学費は比較的抑えめで、小学部の場合、入学金がS$1,070前後、入学時のみの施設一時金がS$2,675前後、月額の授業料がS$550〜605程度+月額施設費S$140前後(年間にならすと概ねS$9,000前後)が目安です。中学部も年間S$10,000弱の水準です(いずれも2026年度の公開情報に基づく目安。バス代・教材費等は別途で、最新は公式サイトでご確認ください)。メリットは、日本のカリキュラムをそのまま継続でき帰国後の復帰・受験に直結すること、日本語で安心して学べること。一方でデメリットは、英語の授業時間がインターに比べて限られ英語力が伸びにくいこと、送迎・通学バスの負担、そして中学部までしかなく高校段階の受け皿がないことです。高校進学のタイミングで別途、帰国かインター編入かを考える必要があります。
現地校・インターという選択肢 ――主な検討先
シンガポールは世界屈指のインター激戦区で、駐在家庭が実際に検討するのは主に次の3校です。UWCSEA(United World College of South East Asia)はIBカリキュラムの名門で、学費は幼稚園〜G12でおよそ年S$47,000〜58,000。Tanglin Trust Schoolは英国式(IGCSE/A-Level/IB)で、年S$34,770〜55,734前後+新入生一時金S$4,500。Overseas Family School(OFS)は米国式・IBで年S$28,400〜44,800+登録料S$2,000と、大手の中では比較的入りやすい価格帯で日本人家庭にも人気です(すべて2025/2026年度の公開情報に基づく目安・9%GST込みの表記を含む)。メリットは、高い英語力・国際性が身につき、長期滞在・永住や海外大進学に強いこと。一方デメリットは、学費が日本人学校の数倍と高額なこと、人気校はウェイトリストで入学枠が限られること、そして国語や日本の教科が完全に空いてしまい、帰国後の学年相当に大きなギャップが生まれることです。
結局どっち? 迷ったときの3つの判断軸

- ①帰国予定:3〜5年で帰国か、長期・永住か――シンガポール駐在は3〜5年で帰国するケースが多く、この場合は国語の連続性が切れない日本人学校(+補完)が有利です。逆に長期・永住や海外大まで見据えるなら、英語環境のインターの価値が高まります。
- ②子の年齢・学年:いま何年生か(5年生の壁)――低学年なら言語の切替が効きやすいですが、高学年になると国語の抽象語彙・説明文が急に難しくなり、空白が致命傷になりやすい。今が小4〜小6なら国語の学年相当を切らさない設計が特に重要です。
- ③帰国後の受験:帰国子女入試・中学受験の国語――帰国子女枠でも国語・作文・面接が課される学校は多く、中学受験を見据えるほど日本語の学年相当を維持する必要があります。中学受験なら小6の12月頃の帰国が一つの目安とされます。

どちらを選んでも残る”宿題”――第三の選択肢
ここまで見てきた通り、日本人学校を選べば英語や現地とのつながりが、インターを選べば日本語の学年相当・帰国後の国語・日本の同世代とのつながりが、それぞれ”宿題”として残ります。この宿題を軽くするのが、2026年12月開校のオンライン日本語スクール「ともだちじゃぱん」です。日本人学校やインターを置き換えるものではなく、併用して足りない部分を補う”第三の選択肢”としてお使いいただく前提です。
時差の面でもシンガポールは好条件です。日本との時差はわずか-1時間なので、日本の平日夕方のクラスが、シンガポールの放課後そのままの時間帯にあたります。日本人学校やインターから帰宅して、そのままリビングのタブレットで日本の友達とのレッスンに参加できる――無理のない生活リズムで続けられます。
- 相手は日本在住の同世代:姉妹校NIJINアカデミー(在籍800名超)の日本の子どもたちと少人数グループで話します。シンガポールの教室では得にくい「日本のリアルな友達」ができるのが、他社にない独自価値です。
- “レッスン”以上の、日本とのつながり:日本語だけでなく、アイデンティティやルーツとのつながりを育てます。これは帰国後もその先も効いてくる長期価値です。
- 子ども特化だから安心:月21,483円(約S$185)で毎日でも参加OK。学年でなく会話レベルでクラス分けするので「5年生の漢字の壁」で取り残されません。通い放題なので「週1回では量が足りない」という補習校ならではの悩みも解決します。


よくある質問(シンガポールで学校を選ぶ方から)
シンガポール日本人学校は中学部までしかありません。高校はどうすれば?
その通りで、シンガポール日本人学校は小1〜中3の全日制です。高校段階では、日本の高校への帰国・進学、シンガポールのインターへの編入、あるいは現地の他の日本人向け選択肢を検討することになります。いずれの進路でも、中学までに日本語の学年相当を維持しておくと選択肢が広がります。ともだちじゃぱんは高校生年代(〜18歳)まで対応するので、進路が固まるまで日本語と日本とのつながりを切らさずに続けられます。
インターに入れると日本語が心配です。どうすれば?
正直に言うと、インターだけで日本語の学年相当を保つのは難しく、家庭での日本語量と、外部の補完手段が鍵になります。読み聞かせや家庭学習に加えて、会話と国語を継続できる場を持つのが効果的です。ともだちじゃぱんは会話レベル別のクラスと通い放題で、インター生活と両立しながら日本語の”読む・書く・話す”を学年相当に近づけていけます。まずは無理なく週数回から始めるご家庭が多いです。
帰国後の中学受験・国語が不安です。今から何をすべき?
帰国子女枠でも国語・作文が課される学校は多く、算数や英語ができても国語で差がつくケースがあります。ポイントは、日本語の抽象語彙や説明文・記述の力を”学年相当”で切らさないこと。特に高学年で日本語の入力が細ると、帰国後の追い上げが大変になります。シンガポールは日本と時差-1hで日本の教材・指導にアクセスしやすい環境なので、早めに国語の連続性を確保しておくことをおすすめします。
シンガポールからだと時差は問題になりませんか?
ほとんど問題になりません。シンガポールは日本より1時間だけ遅い(-1h)ので、日本の平日夕方のクラスがシンガポールの放課後にちょうど重なります。学校から帰ってきて、夕食前の時間にそのままリビングから参加できるのが、東南アジア駐在ならではの好条件です。週末の午前にじっくり参加することもできます。
▼ 日本人学校やインターに通いながら国語・日本語をどう補うか迷ったら → シンガポールで補習校の代わりに選ぶオンライン日本語
他都市と比べたい方は、世界94校をまとめた日本人学校 一覧もあわせてご覧ください(高等部の有無・国別の分布まで整理しています)。

