赴任地がムンバイに決まった、あるいは駐在中のご家庭が最初にぶつかる二択が「日本人学校か、現地校・インターナショナルスクールか」です。ムンバイは日本人学校が小学部〜中学部の小規模校で、インターの選択肢が非常に豊富という特徴があり、家庭の帰国予定と子の学年で判断軸が大きく変わります。結論を先に言えば、3〜5年で帰国し帰国後の受験を重視するご家庭には日本人学校、長期・永住や英語環境を最優先するご家庭にはインターが向きます。そして、どちらを選んでも「日本語の学年相当」と「日本の同世代とのつながり」は宿題として残ります。
相場感を先に共有します。ムンバイ日本人学校は日本政府の補助が入るため費用は比較的抑えめですが、主要インターは年間おおむね₹15万〜₹120万超(IBディプロマ)と桁が違い、さらに一時金(入学金・開発基金)が高額です。費用差だけでなく、どちらを選んでも残る”宿題”=国語の学年相当と、帰国後の学校復帰・受験、という論点も併せて見ていきます。
ムンバイの学校選び 3タイプ比較一覧
| 選択肢 | 言語・カリキュラム | 対象 | 学費目安 | 帰国後 | こんな家庭に |
|---|---|---|---|---|---|
| ムンバイ日本人学校(日本人学校) | 日本語・日本の学習指導要領 | 小1〜中3 | 入学金 約₹20万〜40万+授業料(要問い合わせ・目安) | ◎ そのまま復帰しやすい | 3〜5年で帰国・帰国後の受験重視 |
| 現地校・インター(ASB/DAIS/Oberoi 等) | 英語・米国式/ICSE・IGCSE・IB | 幼〜高(K〜12) | 年 約₹15万〜120万超+一時金 | △ 国語は別途対策要 | 長期/永住・英語環境を重視 |
| ともだちじゃぱん | オンライン・日本語会話/国語・友達 | 5〜18歳 | 月21,483円(約₹12,000) | ◎ 学年相当の国語と日本の友達を維持 | どちらを選んでも”日本語と日本とのつながり”を足したい |
日本人学校という選択肢 ――ムンバイの実情
ムンバイ日本人学校は、1966年に開校した全日制の日本人学校(旧・ボンベイ日本人学校、2014年に現名称へ改称)です。対象は小学部1年〜中学部3年、校舎はパウアイ地区のHiranandani Knowledge Parkにあります。日本政府の補助を受けた学校で、生徒数はおよそ30名前後(近年)と小規模なのが大きな特徴。全校生徒が一緒に遊ぶ「全員遊び」やインド文化体験学習など、少人数だからこその手厚さと一体感があります。学費は入学金が会員区分により約₹20万(法人会員)〜約₹40万(個人会員)、授業料は情報が分かれるため正確な最新額は学校へお問い合わせください(目安扱い)。日本のカリキュラムそのままで学べるため帰国後の学校復帰に強く、日本語環境で安心して過ごせる一方、英語が伸びにくい・中学部までで高校進学は別途検討が必要・パウアイまでの通学(送迎)という現実的な論点があります。
現地校・インターという選択肢 ――主な検討先
ムンバイは駐在家庭が検討できるインターが豊富です。代表格がAmerican School of Bombay(ASB)で、BKC(バンドラ・クルラ)に校舎を構える米国式+IBの名門。2023-24年度で年間授業料は学年により約US$32,450〜35,020(おおむね₹15万ルピー超〜)に加え、一時金(enrollment fee)が高額です。Dhirubhai Ambani International School(DAIS)はバンドラ東にあり、ICSE・IGCSE・IBを提供。年間授業料は低学年で約₹17万、IGCSE(8〜10年)で約₹44.8万、IBディプロマ(11〜12年)で約₹96.5万が目安です。Oberoi International School(ゴレガオン東、IBのPYP/MYP/DP)は年額おおむね₹50万〜120万超。いずれも英語力・国際性が育ち長期/永住に強い一方、学費と一時金が高く、帰国後は国語や日本の教科に空白が出やすいこと、人気校は入学枠・ウェイトリストがある点に注意が必要です。
結局どっち? 迷ったときの3つの判断軸

- ①帰国予定:3〜5年で帰国か、長期・永住か 短期帰国なら国語の連続性が効く日本人学校(+補完)が有利。長期・永住なら英語環境のインターが将来の選択肢を広げます。ムンバイは日本人学校が中学部までのため、駐在が長引く見込みなら早めにインターの枠も検討を。
- ②子の年齢・学年:いま何年生か(5年生の壁) 低学年は言語の切替が効きやすい一方、高学年は国語の抽象語彙が急に難しくなり、空白がそのまま学力の穴になりがち。インターを選ぶ高学年ほど、日本語側の手当てが要ります。
- ③帰国後の受験:帰国子女入試・中学受験の国語 帰国受験で国語・作文が問われる家庭ほど、日本語を学年相当で切らさない設計が必須。インター中心の生活では、ここが最大の弱点になります。

「インターナショナルスクールは後悔する」の正体――インター育ちの日本語
学校を調べていくと「インターナショナルスクール 後悔」という言葉に行き当たったご家庭は少なくないはずです。実際に語られている後悔の中身をたどると、その多くは英語ではなく日本語のほうで起きています。会話はできるのに漢字が書けない、日本語の本が読めない、考えていることを日本語で説明できない――いわゆるインター育ちの日本語力の問題です。原因は「英語が伸びたから日本語が落ちる」ことではなく、日本語を使う時間が家庭の中だけになることにあります。ムンバイ日本人学校が30名前後の小規模校であることからも分かるとおり、ムンバイは日本語で話せる同世代そのものが限られる街。インターを選ぶと、日本語の相手は親と兄弟だけ、という状態になりやすいのです。年₹15万〜120万超(IBディプロマ)という学費を払ってなお、日本語だけは家庭の努力で支えるしかない――これがインターを選んだご家庭の正直な現実です。
ここで整理しておきたいのが、補習校と日本人学校の違いです。日本人学校は平日フルタイムで日本の学習指導要領に沿って学ぶ全日制、補習授業校(補習校)は現地校・インターに通う子が週末などに国語を中心に学ぶ「補習」。まったく別のものです。学校の一覧やランキングを比べ始める前に、①平日どこに通うか(日本人学校かインターか)②日本語をどこで積むか――この二つを別の問題として分けて考えると、判断が一気に楽になります。②は学校選びの結果として自動的に決まるものではなく、ご家庭が自分で設計するところです。そして②の受け皿は、週1回・学年別の教室だけとは限りません。
どちらを選んでも残る”宿題”――第三の選択肢
日本人学校を選べば英語や現地・国際的なつながりが、インターを選べば日本語の学年相当と帰国後の国語・日本の同世代とのつながりが、それぞれ”宿題”として残ります。その宿題を軽くするのが、2026年12月開校のオンライン日本語スクール「ともだちじゃぱん」です。学校の置き換えではなく、いま通っている学校に”足す”併用が前提。日本人学校の英語・国際性は現地校生の交流やインターで、インターの日本語・日本とのつながりはともだちじゃぱんで、と補い合う設計です。
時差も正直にお伝えします。ムンバイは日本より3時間30分遅れ(-3.5h)なので、日本の平日夕方クラスはムンバイの午後〜夕方に当たります。学校から帰った放課後〜夕方の時間帯に、リビングからそのまま参加できるのは南アジアならではの好条件。深夜になってしまう北米などと違い、無理のない時間割で毎日でも続けられます。
- 相手は日本在住の同世代:姉妹校NIJINアカデミー(在籍800名超)の日本の子どもたちと少人数グループで話す。ムンバイの教室では得にくい「日本のリアルな友達」ができる。
- “レッスン”以上の、日本とのつながり:アイデンティティやルーツとのつながりが、帰国後もその先も効く長期価値。
- 子ども特化だから安心:月21,483円(約₹12,000)で毎日でも参加OK。学年でなく会話レベルでクラス分けするので「5年生の漢字の壁」で取り残されない。通い放題で「週1では量が足りない」も解決。


よくある質問(ムンバイで学校を選ぶ方から)
ムンバイ日本人学校は中学部までです。高校はどうすればいい?
ムンバイ日本人学校は小学部〜中学部までのため、高校段階はインターへの進学、日本の高校への帰国・進学、あるいは通信制などの選択になります。中学のうちから帰国後の受験や進学先を想定し、日本語(国語)の学年相当を切らさないことが、どの進路でも効いてきます。ともだちじゃぱんは中学生も対象なので、日本語のブランクを作らない橋渡しに使えます。
インターに入れると日本語が心配です。どうすれば?
正直に言うと、家庭内の日本語量だけで学年相当の読み書き・語彙を維持するのは高学年ほど難しくなります。家庭での読書・会話に加え、日本語を”授業として”継続する補完手段を持つのが現実的。ともだちじゃぱんなら会話レベル別のクラスと通い放題で、インター生活と両立しながら日本語を積み上げられます。
帰国後の中学受験・帰国子女入試で国語が不安です。
帰国子女入試や中学受験では、国語の読解・記述や作文が合否を分けます。海外にいる期間に日本語を学年相当で継続できていたかが差になりやすいので、駐在中こそ「止めない」ことが最大の対策。少人数で話す機会を通じて、語彙や表現を実際に使いながら鍛えられる環境が有効です。
ムンバイからだと時差は問題になりませんか?
問題になりません。ムンバイは日本より3時間30分遅れなので、日本の夕方クラスがムンバイの午後〜夕方に届きます。放課後にそのまま参加でき、就寝時間を崩さずに毎日でも続けられるのが南アジアの強みです。

