ブリュッセル赴任が決まって「ベルギーの日本人学校の学費」を調べても、出てくるのは古い年度の数字か、補習校の金額が混ざったものばかりです。結論から書きます。ブラッセル日本人学校(全日制)の2026年度は、入学金500ユーロ・授業料が年6,300ユーロ(月額525ユーロ)。これに日本人会の非会員だけが払う「協賛金」年300ユーロが加わり、スクールバスを使うなら往復で月180ユーロが別にかかります。同じ法人が運営する補習授業校(土曜)は年1,692ユーロで、全日制のおよそ3.7分の1です。この記事では同校が公開している「2026年度納付金」の記載どおりに費目と納入日を並べ、ブリュッセルのインターとの6倍以上の差、そして学費を払ったあとに最後まで残る「日本語」の話まで整理します。
ブラッセル日本人学校の2026年度納付金【公表額そのまま】
ベルギーにある全日制の日本人学校は、ブラッセル日本人学校の1校だけです。ブリュッセル首都圏南東部のオーデルゲム(Avenue des Meuniers 133, 1160 Bruxelles)にあり、小学部と中学部を置いています。以下は同校が公開している「2026年度ブラッセル日本人学校納付金」の記載どおりの金額です。円換算は1ユーロ=170円で計算した目安で、レートは変動します。
| 費目 | 金額 | 納入のしかた |
|---|---|---|
| 入学金 | 500.00ユーロ(約8万5千円) | 入学時のみ |
| 授業料 | 年6,300.00ユーロ (月額525ユーロ・約8万9千円) |
学期ごとに納入 |
| 協賛金 | 年300.00ユーロ (1世帯 月額25ユーロ) |
日本人会の非会員のみ |
| 1学期分 | 2,100.00ユーロ(4か月分) 協賛金対象なら+100ユーロ |
2026年4月9日 |
| 2学期分 | 2,625.00ユーロ(5か月分) 協賛金対象なら+125ユーロ |
2026年8月19日 |
| 3学期分 | 1,575.00ユーロ(3か月分) 協賛金対象なら+75ユーロ |
2027年1月6日 |
| 学校Tシャツ | 8ユーロ/枚 | 希望者のみ |

「協賛金」という費目――日本人会に入っていない家庭だけが払う
ブラッセル日本人学校の納付金表でいちばん特徴的なのが協賛金です。金額は年300ユーロ(1世帯あたり月25ユーロ)。そして注記に「日本人会非会員のみ」とはっきり書かれています。つまりベルギー日本人会の会員になっている家庭は払わず、入っていない家庭だけが払うという設計です。
これは会社が日本人会の会費を負担してくれる駐在家庭にはほとんど関係がない一方で、現地採用・自営業・国際結婚のご家庭には直接効いてきます。年300ユーロは授業料の約4.8%で、金額として致命的ではありません。ただし「日本人会に入るか/入らずに協賛金を払うか」という判断が入学のタイミングで発生する、という構造は知っておいて損がありません。台湾や中国の日本人学校では日本人会の会員であること自体が入学条件になっている学校もあるなかで、ベルギーは会員でなくても入れて、そのかわり協賛金を払う――という、比較的やわらかい設計になっています。
スクールバスは往復で月180ユーロ――授業料の3分の1が乗る
通学の足も同じ表に載っています。2026年度は往復が月180ユーロ、片道が月125ユーロ。納入は授業料と同じく学期ごとで、往復なら1学期720ユーロ(4か月分)・2学期900ユーロ(5か月分)・3学期540ユーロ(3か月分)です。
| スクールバス | 片道 | 往復 |
|---|---|---|
| 月額 | 125.00ユーロ | 180.00ユーロ |
| 1学期分(4か月・2026年4月16日) | 500.00ユーロ | 720.00ユーロ |
| 2学期分(5か月・2026年8月26日) | 625.00ユーロ | 900.00ユーロ |
| 3学期分(3か月・2027年1月13日) | 375.00ユーロ | 540.00ユーロ |
| 年額 | 1,500.00ユーロ | 2,160.00ユーロ |
往復で年2,160ユーロ。授業料6,300ユーロの34%にあたります。ブリュッセルは日本人家庭がウォリューヴェやオーデルゲム、テルヴューレン周辺に散らばって住むため、バスを使わない選択が現実的でない家庭も多い。学費の見積もりを会社に出すときは、授業料6,300+バス2,160=年8,460ユーロ(約144万円)を基準に置いたほうが、あとで足りなくなりません。
同じ法人に補習校がある――全日制の3.7分の1
ブラッセル日本人学校は、全日制と補習授業校(土曜)を同じ法人が運営しています。補習校の2026年度納付金は次のとおりです。
| 補習授業校(土曜) | 金額 |
|---|---|
| 入学金 | 386.00ユーロ(入学時のみ) |
| 授業料 | 年1,692.00ユーロ(月額141ユーロ) |
| 協賛金 | 年300.00ユーロ(日本人会非会員のみ・1世帯) |
| 納入 | 第1回 2026年4月10日 423ユーロ(3か月分)/第2回 2026年7月3日 564ユーロ(4か月分)/第3回 2026年11月6日 705ユーロ(5か月分) |
全日制が年6,300ユーロ、補習校が年1,692ユーロ。差は3.7倍です。ここが判断の分かれ目になります。現地校やインターに通わせながら土曜だけ補習校へ通う家庭と、平日ずっと日本人学校へ通う家庭とで、教育費だけでなく子どもが日本語に触れる時間が週5日と週1日に分かれる。金額の差はそのまま「日本語で過ごす時間」の差です。世界の補習校の全体像は日本語補習校とはにまとめています。
ブリュッセルのインターは年40,000ユーロ超――日本人学校の6.5倍
ブリュッセルはEUとNATOの本部があるため、インターナショナルスクールの価格帯が欧州でも最上位です。インターナショナル・スクール・オブ・ブリュッセル(ISB)の2026-2027年度は、小学部(Grades 1-2)が年40,670ユーロ、Grades 3-6が年41,400ユーロ。これとは別に出願料2,000ユーロがかかります。

日本人学校の年6,300ユーロと比べると約6.5倍。バス代を入れた8,460ユーロで比べても約4.9倍です。会社の子女教育手当がインターの実額まで出るかどうかで、選択肢は事実上決まります。手当が日本人学校の水準までしか出ない家庭にとって、ブリュッセルのインターは「検討したけれど選べなかった」で終わることがほとんどです。なお、ベルギーには授業料が無償に近い欧州学校(European School)もありますが、原則としてEU機関職員の子女が優先で、一般の駐在家庭が入れる枠は限られます。

ヨーロッパの日本人学校のなかでは、ベルギーは安いほう
同じヨーロッパでも、日本人学校の学費はかなりばらつきます。各校の公表額を年額でそろえると、次のようになります。
| 学校(年度) | 年間授業料 | 円換算の目安 |
|---|---|---|
| ブラッセル日本人学校(2026年度) | 6,300ユーロ | 約107万円 |
| デュッセルドルフ日本人学校(2026年度) | 6,360ユーロ(月530) | 約108万円 |
| フランクフルト日本人国際学校(2026年度) | 5,520ユーロ(月460) | 約94万円 |
| ベルリン日本人国際学校(2026年度) | 8,640ユーロ(月720) | 約147万円 |
| ロンドン日本人学校(令和8年度) | 7,368ポンド | 約144万円 |
| チューリッヒ日本人学校(2026年度) | 11,000フラン | 約204万円 |
ブラッセルの6,300ユーロは、ヨーロッパの日本人学校のなかでは安いほうの部類です。ドイツのフランクフルトに次ぐ水準で、スイスの半分以下。「ベルギーは物価が高いから学費も高いだろう」という直感は、日本人学校に関してはあたりません。
学費を払ったあとに残るもの――「日本の同世代と話す時間」
ブラッセル日本人学校を選べば、授業はすべて日本語で、教科書も日本と同じです。国語の心配はほとんどありません。そのかわり、ベルギーで暮らしているのにフランス語もオランダ語も英語も伸びにくい、という悩みが出てきます。インターや現地校を選べば語学は伸びますが、今度は日本語の学年相当が確実に落ちます。漢字・読解・作文は量が要る領域なので、家庭内の会話だけでは維持できません。ここは正直にお伝えしておきます。
そしてどちらを選んでも共通して残るのが、「日本の同世代と話す時間」です。日本人学校でもクラスは同じ駐在家庭の子どもたちで、日本にいる同学年の子と日常的に話す機会はありません。ベルギーの日本人学校はピーク時の400人近くから減り、学年によっては1クラスしかありません。同じ顔ぶれで6年間を過ごすことになります。帰国したときに子どもが戸惑うのは、じつは漢字よりもここです。
ともだちじゃぱんは、日本の現役水準の教員が8人の少人数クラスを担任し、日本にいる同世代の子どもたちと一緒に学ぶオンライン日本語スクールです。月額定額の通い放題で、日本人学校に通いながらの補完としても、インター・現地校の日本語のピンポイント補強としても使えます。ベルギーと日本の時差は7時間(夏時間)。日本の夕方の授業は、ブリュッセルの昼過ぎにあたります。学校のあとの時間帯にも、週末の午前にも参加できる時間割を用意しています。
よくある質問(ベルギーで学校を選ぶ方から)
ベルギーに日本人学校はいくつありますか?
全日制はブリュッセルのブラッセル日本人学校の1校だけです。小学部と中学部があり、高等部はありません。同じ法人が土曜の補習授業校も運営しています。このほかアントワープなどに補習校があります。
ブラッセル日本人学校の学費は月いくらですか?
2026年度の授業料は月額525ユーロ(年6,300ユーロ)です。ただし月払いではなく、4月に4か月分2,100ユーロ、8月に5か月分2,625ユーロ、1月に3か月分1,575ユーロを前納します。入学時には入学金500ユーロが別に必要です。
入学時にいくら用意すればいいですか?
入学金500ユーロと、直近の学期分の授業料です。4月入学なら500+2,100=2,600ユーロ(約44万円)、8月なら500+2,625=3,125ユーロ。スクールバスの往復を申し込むなら、さらに720〜900ユーロが加わります。
協賛金は必ず払うのですか?
いいえ。納付金表には「日本人会非会員のみ」と明記されています。1世帯あたり月25ユーロ・年300ユーロで、日本人会の会員である家庭には請求されません。
補習校だけに通わせることはできますか?
できます。同じ法人の補習授業校(土曜)は入学金386ユーロ・年1,692ユーロで、全日制の3.7分の1です。現地校やインターに通いながら土曜に日本語を学ぶ形になります。ただし週1日ですから、学年相当の国語をこれだけで維持するのは簡単ではありません。平日にもう少し日本語の時間を足したい場合は、オンラインの併用が現実的です。
現地校やインターに入れた場合、日本語はどうすればいいですか?
正直に言えば、家庭内の会話だけで学年相当の国語を維持するのは大変です。ともだちじゃぱんは会話レベル別のクラス+通い放題で、日本の同世代と一緒に学べます。現地校でフランス語・オランダ語・英語を伸ばしながら、日本語の「抜け」だけをピンポイントで補う併用が効きます。帰国後の国語の考え方は帰国子女の国語にまとめています。

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