「海外赴任が決まった。日本人学校の学費はいくらかかるのか」「インターに比べて高いのか、安いのか」「会社や国からの補助はあるのか」――「日本人学校 学費」と検索するご家庭がいちばん知りたいのは、この3つです。結論から言うと、日本人学校の学費は都市によって年60万円台から140万円台まで、約2.5倍もの開きがあります。そして主要インターと比べれば、むしろ格段に安い。この記事では、シンガポール・上海・台北・香港・バンコク・ジャカルタ・ロンドンの学費を各校の公式情報だけで正直にまとめ、なぜ都市でこれほど違うのか(学費の仕組み)、補助はあるのか、そして学費を払っても残る「帰国後の国語」という宿題まで整理します。
日本人学校の学費は、都市によって約2.5倍ちがう【2026】
まず実額から。以下は各校の公式サイトに公開されている2026年度(令和8年度)の額を、小学部を基準に年額の目安として整理したものです(現地通貨を円換算した概算を併記)。授業料と施設費などの毎年かかる費用をならしたもので、初年度は別途、入学金がかかります。日本人学校は都市ごとに設立・運営が独立しているため、請求の単位(月額・学期・年額)も費目もバラバラです。そのまま額面を並べるのではなく、公式表記から年額に換算しています。
| 都市(学校) | 学費の目安(小学部・年額) | 主な内訳(公式・2026年度) |
|---|---|---|
| 台北(台北日本人学校) | 約58万円(授業料+施設利用費 約12.24万元TWD) | 授業料7,500元/月+施設利用費2,700元/月。初回に入学金40,000元+施設設備費60,000元。日本人会加入が入学条件 |
| ジャカルタ(JJS) | 約60〜70万円相当(公表資料の円換算) | 授業料47,880,000ルピア+施設使用料12,600,000ルピア。初回に入学金4,620,000ルピア |
| 上海(浦東校) | 約63万円(授業料 年3万元) | 授業料2,500元/月(中学部2,700元/月)。初回に入学金10,000元+施設金10,000元 |
| シンガポール(JSS) | 約100万円(年S$9,000前後) | 月授業料S$550〜605+月施設費S$140前後。初回に入学金S$1,070前後+施設一時金S$2,675前後 |
| 香港(JIS) | 約128万円(年HK$67,200) | 22,400HK$×3回。別途、施設維持費(Annual Capital Levy)年15,960HK$。2025年度実績の暫定掲載 |
| バンコク(泰日協会学校) | 約130万円(年約29万バーツ) | 授業料240,000バーツ+施設維持費50,000バーツ。初回に入学金100,000バーツ |
| ロンドン(ロンドン日本人学校) | 約144万円(年£7,368・VAT込) | £2,456×3学期。入学金£1,684(転入学の場合) |

こうして並べると、同じ「日本人学校」でも、住む都市で学費が2倍以上ちがうことがはっきりします。台北・ジャカルタ・上海はおおむね年60万円前後、バンコク・ロンドンは年130〜145万円。都市別の詳しい学校情報は、それぞれの記事にまとめています。
なぜ都市でこんなに違う?日本人学校の学費の「仕組み」
学費の差は、日本人学校の成り立ちを知ると腑に落ちます。ポイントは「先生の給料は国が、運営費は保護者と現地の日本人社会が負担する」という二重構造です。
日本人学校に派遣される文部科学省の派遣教員は、国内の基本給を所属する都道府県が支給し続けたまま赴任し、外国生活のための在勤手当や赴任・帰国の旅費は文部科学省(国費)が負担します(文科省「派遣教師の身分、処遇等」)。つまり教員人件費の主要部分を公費が肩代わりしているため、保護者が払う授業料は、現地でゼロから学校を運営する本来のコストよりずっと低く抑えられています。派遣される教員の人数(=投入される公費の量)は都市の規模によって違い、これが学費の都市間格差の一因になります。
一方で、校舎の家賃や現地採用スタッフの給与といった運営費は、保護者の授業料と、現地の日本人会・進出企業の拠出でまかなわれます。文科省「在外教育施設の概要」も、日本人学校は「現地の日本人会等が主体となって設立され、その運営は日本人会等や進出企業の代表者、保護者の代表などからなる学校運営委員会によって行われている」と説明しています。現地の家賃水準・児童数・日本人社会の規模がそのまま学費に反映されるため、物価と家賃が高いロンドンや香港では学費が高く、児童数が多く運営が安定した都市では抑えめになります。
なお国は、教員派遣のほかにも義務教育の教科書を海外の子にも無償で給与し(昭和42年度から)、外務省が校舎の借料援助・現地採用教員の給与援助・安全対策援助を行っています。2022年施行の「在外教育施設における教育の振興に関する法律」で、こうした国の支援が法律に位置づけられました。日本人学校の学費が民間インターより桁違いに安いのは、この公的支援の裏づけがあるからです。
「日本人学校の学費は高い?」——インターと比べれば、むしろ格段に安い
「日本人学校 学費 高い」で検索する方は少なくありませんが、海外の学校選びの中では、日本人学校はもっとも家計にやさしい選択肢です。同じ都市の主要インターナショナルスクールは、年300万円から、上は1,000万円超。日本人学校の年60〜145万円と比べると、おおむね3〜10倍、まさに桁が違います。
たとえばシンガポールの日本人学校が年S$9,000前後(約100万円)なのに対し、UWCSEAやTanglin Trustといった主要インターは年S$28,000〜58,000(約300〜650万円)。バンコクの日本人学校が年約29万バーツ(約130万円)なのに対し、Harrow Bangkokは年70〜110万バーツ(約300〜470万円)。ジャカルタでは日本人学校の年60万円前後に対し、インターは年400〜530万円相当です。しかも日本人学校は日本の学習指導要領に沿うので、帰国後にそのまま日本の学校へ戻りやすいという価値もあります。
つまり「学費が高い」の実感は、多くの場合インターと迷ったときに生まれるもの。純粋な金額で言えば、日本人学校は「安いのに、日本の教育がそのまま受けられる」学校です。ただし――安く通えたとしても、日本人学校を選んだ家庭にも、選べなかった家庭にも、同じ宿題が残ります。それは記事の後半でお話しします。

日本人学校の学費に「補助」はある?——個人向けの補助金は原則なし
「日本人学校 学費 補助」も、よく検索される組み合わせです。ここは正確にお伝えします。保護者個人に対して、海外の日本人学校(小・中学部)の授業料を直接補助する国の制度は、原則として存在しません。国の支援は前章のとおり学校(施設)に対する支援――教員派遣・教科書の無償給与・校舎借料や現地教員給与への援助――として行われ、その結果として保護者の授業料が間接的に安くなる、という仕組みです。
よく混同されるのが「高等学校等就学支援金制度」ですが、これは日本国内の高校などが対象で、海外の日本人学校の小・中学部への個人補助ではありません。ここは取り違えないようご注意ください。
実務上は、駐在員のお子さんの学費を、勤務先の企業が福利厚生として負担するケースが広く見られます。ただし、これは各社の制度によるもので、文科省・外務省の公的統計として裏づけられた数字は確認できません。永住・国際結婚のご家庭や、企業補助のない働き方の場合は、学費は基本的に自己負担になります。「補助があるはず」と当てにするより、都市ごとの実額(前掲の表)を前提に見積もるのが安全です。
学費を払っても残る宿題=「帰国後の国語」。そして「通えない」家庭も
日本人学校は、日本の教育をそのまま海外で受けられる、費用対効果の高い選択肢です。そのうえで、正直に整理しておきたいことが2つあります。
1つは、そもそも日本人学校に通えない家庭が多いこと。日本人学校は世界に94校(49カ国1地域)で、ソウル・北京・広州・マニラなど「全日制の日本人学校しかなく、週末の補習校がない」都市もあれば、逆に日本人学校が無く補習校だけの都市、どちらも無い都市もあります。人気校では定員超過で待機・抽選になることもあります。「入りたくても入れない」「近くにない」は、めずらしいことではありません。
もう1つは、日本人学校に通えた家庭でも――そしてインターや現地校を選んだ家庭ならなおさら――「帰国後の国語」という宿題が残ること。日本人学校は日本の指導要領に沿いますが、現地校・インターに通えば、日本語で学ぶ国語の時間は基本的にゼロです。漢字・語彙・記述は、学年が上がるほど海外では抜け落ちやすく、帰国後の授業復帰や中学受験の国語で、この空白が表面化します。学費を払って学校に通わせても、「日本語の国語を、学年相当で積み続ける」部分は別に手当てが要るのです。
| 日本人学校 | 現地校・インター | 週末補習校 | ともだちじゃぱん | |
|---|---|---|---|---|
| 学費の目安 | 年60〜145万円 | 年300〜1,000万円超 | 年10〜35万円ほど | 月24,800円(税込)=年約30万円 |
| 日本語の国語 | ◎ 学年相当 | × ほぼゼロ | △ 週1回・年40日前後 | ◎ 学年相当・通い放題 |
| 通えるか | △ 無い都市・定員・抽選あり | ○ 都市による | △ 無い都市・遠方も多い | ◎ 世界中どこからでも |
| 送迎・土曜 | 平日・送迎あり | 平日・送迎あり | 土曜がつぶれる | 平日夜・送迎ゼロ |
| 日本の同世代の友達 | ◎ | × | ○ | ◎ 日本に住む仲間と毎日 |
ともだちじゃぱんが、学費の「その先」に効く理由
ともだちじゃぱんは、国内最大級のオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」(在籍1,000名超)を運営する株式会社NIJINのオンライン日本語スクールです。日本人学校・インター・補習校の「代わり」ではなく「その先の宿題」=帰国後の国語と、日本の友達を埋めるためのサービスです。
① 現役水準の先生が、学年相当の国語を通い放題で
講師は採用合格率およそ2%の選抜。今の日本の教室を知る先生が、漢字・語彙・記述を学年のペースで進めます。週1回ではなく、通い放題の定額だから、帰国後の授業復帰や中学受験の国語の土台づくりに、無理なく積み上がります。
② 月24,800円の定額で、総額が読める
通い放題で月24,800円(税込/日本にお住まいの方のスカラシップ適用価格)。入学金・施設一時金・日本人会費・教材費が別立てで積み上がる学費と違い、追加費用のない定額なので家計の見通しが立ちます。1日20日通えば1日あたり約1,240円。1期生は入会金(33,000円)が無料です(2027年3月末までのお申し込み)。きょうだい割引もあります。
③ 日本人学校が無い都市でも、送迎ゼロで日本の友達と
8人制の少人数クラスに担任の先生。日本人学校や補習校が無い都市でも、自宅からオンラインで送迎ゼロ。日本に住む同世代の子どもたち(NIJINアカデミーの仲間)と毎日交流できます。「日本語を続けたい」動機は、テストのためではなく「友達と話したいから」。だから続きます。

よくある質問
日本人学校の学費はいくらですか?
都市によって大きく異なり、小学部の年額でおおむね60万円台〜140万円台です(2026年度・各校公式)。台北 約58万円、ジャカルタ 約60〜70万円相当、上海 約63万円、シンガポール 約100万円、香港 約128万円、バンコク 約130万円、ロンドン 約144万円が目安。いずれも授業料+施設費などの年額で、初年度は別途、入学金(数万〜十数万円相当)がかかります。通学バス代・教材費・PTA会費は含みません。
日本人学校の学費は高いですか?
海外の学校選びの中では、むしろ格段に安いです。同じ都市の主要インターは年300〜1,000万円超で、日本人学校の3〜10倍。文科省の教員派遣や外務省の校舎借料援助など公的支援があるため、保護者の授業料が抑えられています。しかも日本の指導要領に沿うので帰国後に戻りやすい、という価値もあります。
日本人学校の学費に補助はありますか?
保護者個人への直接の学費補助金は、原則としてありません。国の支援は学校(施設)に対する教員派遣・教科書無償給与・校舎借料援助などとして行われ、結果として授業料が安くなる仕組みです。「高等学校等就学支援金」は日本国内の高校が対象で、海外の日本人学校の小・中学部は対象外です。駐在員家庭では勤務先企業が学費を負担するケースもありますが、これは各社の制度によります。
学費がいちばん安い・高い都市はどこですか?
今回まとめた範囲では、安いのは台北・ジャカルタ・上海(年60万円前後)、高いのはロンドン・バンコク・香港(年130〜145万円)でした。家賃や物価が高い都市、児童数が少ない都市ほど、保護者負担が大きくなる傾向があります。ただし年度・為替・当局の承認で変わるため、最新額は各校公式でご確認ください。
近くに日本人学校がない・入れない場合はどうすればいいですか?
全日制の日本人学校が無い都市、定員超過で入れない都市はめずらしくありません。その場合でも、帰国後の国語と日本語は、オンラインで学年相当を続けられます。日本人学校と補習校の使い分けは日本人学校と補習校の違い、通えない・続かないときの選び方は補習校に通えない・続かない子へ、帰国後の国語の間に合わせ方は駐在中の国語、帰国後に間に合う?や海外駐在×子どもの国語・日本語 完全ガイドをご覧ください。

