赴任地がロンドンに決まった、あるいは駐在中のご家庭が最初にぶつかる二択が「日本人学校か、現地校・インターナショナルスクールか」です。ロンドンは英国で唯一、全日制の日本人学校(アクトン)がある一方、世界屈指のインター激戦区でもあり、学費は年間200万〜700万円級まで幅があります。3〜5年で本帰国し帰国後の受験を見据えるご家庭には日本人学校が、長期・永住で英語環境を最優先するご家庭にはインターが向きやすい――まずはこの原則から、ロンコン特有の事情で判断軸がどう変わるかを整理します。
相場感を先に出すと、日本人学校(アクトン)は年間おおよそ£7,000前後(=約130万円)に対し、ロンドン中心部のインターは年間£20,000〜£38,000(約380万〜720万円)と桁が違います。さらに2025年からの英国の私立学費VAT(20%)で、インターは実質2割高になりました。そして本記事の核心は、”どちらを選んでも残る宿題”――国語の学年相当と、帰国後の学校復帰・受験――です。ここを最後に整理します。
ロンドンの学校選び 3タイプ比較一覧
| 選択肢 | 言語・カリキュラム | 対象 | 学費目安 | 帰国後 | こんな家庭に |
|---|---|---|---|---|---|
| ロンドン日本人学校(アクトン/全日制) | 日本語・日本の学習指導要領 | 小1〜中3(約6〜15歳) | 年 約£7,000前後+入学金・通学バス別途 | ◎ そのまま復帰しやすい | 3〜5年で帰国・帰国後の受験重視 |
| Southbank International(インター) | 英語・IB(PYP/MYP/DP) | 2〜18歳 | 年 約£20,000〜£38,000 | △ 国語は別途対策要 | ロンドン中心部・長期/永住・英語重視 |
| ACS International(インター) | 英語・IB/AP | 2〜18歳 | 年 約£21,000〜£36,500 | △ 国語は別途対策要 | 郊外・大規模キャンパス・英語重視 |
| ともだちじゃぱん | オンライン・日本語会話/国語・友達 | 5〜18歳 | 月24,800円(約£125) | ◎ 学年相当の国語と日本の友達を維持 | どちらを選んでも”日本語と日本とのつながり”を足したい |
日本人学校という選択肢 ――ロンドンの実情
英国で唯一の全日制日本人学校が、西ロンドン・アクトンにあるロンドン日本人学校(The Japanese School in London)です。文部科学省認定の小中一貫校で、対象は小学1年〜中学3年(およそ6〜15歳)、生徒数は約300〜400名。日本の学習指導要領に沿った授業を日本語で行い、給食や行事も日本式です。所在地は87 Creffield Road, Acton, London W3 9PU(ウエスト・アクトン駅から徒歩約9分)。学費は情報源により幅があり、年間おおよそ£7,000前後(1タームあたり約£2,400前後、VAT込み)、あるいは1ターム£1,247+入学金£855とする資料もあります。通学バスは年間で高額(100万円級とする情報も)になるため、正確な費用は必ず学校へ直接ご確認ください。メリットは、日本のカリキュラムそのままで帰国後に強い・日本語で安心して学べる・日本式の学校生活が送れること。デメリットは、英語が現地校ほど伸びにくい/立地が西ロンドン固定で通学・送迎の負担/中学までしかなく高校の進路は別途考える必要があること。なお英国には全日制のほか、国語中心のロンドン補習授業校(土曜・西/北/南)や、全寮制の私立立教英国学院という選択肢もあります。
現地校・インターという選択肢 ――主な検討先
ロンドンは世界有数のインター激戦区で、駐在家庭が実際に検討する代表校がいくつかあります。中心部志向ならSouthbank International School(IBのPYP/MYP/DPを2〜18歳に提供、ケンジントン等の複数キャンパス、年間学費 約£20,000〜£38,000+入学時デポジット・施設費)。郊外の大規模キャンパス志向ならACS International Schools(Cobham/Egham/Hillingdon、IB・AP、年間 約£21,000〜£36,500、寮も選択可)。このほか英国式のprivate(prep/senior)school も有力で、ロンドンのday schoolは年間£20,000〜£25,000前後が目安です。メリットは英語力と国際性が伸びる・長期/永住に強いこと。デメリットは学費が高額(2025年からのVAT20%でさらに上乗せ)・帰国後に国語や日本の教科が空くこと・人気校は入学枠やウェイトリストの壁があること。日本語サポートの有無は学校差が大きいので、出願前に必ず確認しましょう。
結局どっち? 迷ったときの3つの判断軸

- ①帰国予定:3〜5年で帰国か、長期・永住か――3〜5年で本帰国なら、日本語・国語の連続性が効く日本人学校(+補完)が有利。長期・永住なら英語環境が資産になるインターが向く。ロンドンは駐在と永住が混在する街なので、まずわが家の滞在年数を確定させるのが出発点です。
- ②子の年齢・学年:いま何年生か(5年生の壁)――低学年は言語の切替が効きやすい一方、小5前後で国語の抽象語彙・読解が一気に難しくなり、ここで日本語に空白があると帰国後に致命傷になりやすい。高学年での渡英・帰国は特に国語の連続性に注意を。
- ③帰国後の受験:帰国子女入試・中学受験の国語――帰国生入試や中学受験で国語・作文が要る家庭ほど、日本語の学年相当を切らさない設計が必須。インターを選ぶなら、なおさら国語の補完をセットで考えたい。

「インターナショナルスクールは後悔する」の正体――インター育ちの日本語
学校を調べていく途中で「インターナショナルスクール 後悔」という言葉に行き当たったご家庭は少なくないはずです。実際に語られている中身をたどると、その多くは英語ではなく日本語のほうで起きています。会話はできるのに漢字が書けない、日本語の本が読めない、考えていることを日本語で説明できない――いわゆるインター育ちの日本語の問題です。厄介なのは「英語が伸びたから日本語が落ちた」ことではなく、日本語を使う時間が家庭の中だけになることにあります。ロンドンの私立校・インターナショナルスクールの学費は年£20,000〜35,000規模。それだけ払っても、日本語だけは家庭の努力で支えるしかない――これがインターを選んだあとに残る、正直な景色です。
ここで整理しておきたいのが、補習校と日本人学校の違いです。ロンドン日本人学校のような日本人学校は平日フルタイムで日本の学習指導要領に沿って学ぶ全日制。ロンドン補習授業校のような補習授業校は、現地校・インターに通う子が土曜などに国語を中心に学ぶ「補習」。名前は似ていても役割はまったく別のものです。しかもロンドン日本人学校は中学3年まで――その先の高校をどうするかは宿題として残ります。補習校を選んでも「週1日・学年ごとの一斉授業」という設計上、土曜がまるまる潰れる/週1では国語の量が足りない/学年に合わず取り残される、という声が根強く残ります。日本人学校の一覧やランキングを調べ始める前に、①平日どこに通うか(日本人学校か現地校・インターか)、②日本語をどこで積むか――この二つを別の問いとして分けて考えると、判断は一気に軽くなります。②は学校選びの結果として自動的に決まるものではありませんし、その受け皿は週1回・学年一斉の教室だけとも限りません。とくにロンドンは当初3年の予定が5年・10年と延びやすく、永住を選ぶご家庭も多い土地。気づけば国語だけが学年から離れていた、という事態を防ぐ設計が要ります。
どちらを選んでも残る”宿題”――第三の選択肢
日本人学校を選べば「英語や現地とのつながり」が、インターを選べば「日本語の学年相当・帰国後の国語・日本の同世代とのつながり」が、それぞれ”宿題”として残ります。この宿題を軽くするのが、2026年12月開校のオンライン日本語スクール「ともだちじゃぱん」です。日本人学校やインターを置き換えるものではなく、あくまで併用して足りない部分を補う”第三の選択肢”としてお使いいただけます。
時差については正直にお伝えします。ロンドンは日本より8〜9時間遅く(夏時間で-8h/冬時間で-9h)、日本の平日夕方クラスは現地ではお昼にあたり平日は参加しにくい。そのため「日本の夕方×ロンドンの週末午前」が黄金枠です。土日の午前中に、ロンドンのご自宅のリビングから、日本のクラスへそのまま参加できます。平日夜に日本の翌朝クラスへ入る、といった組み合わせも可能です。
- 相手は日本在住の同世代:姉妹校NIJINアカデミー(在籍800名超)の日本の子どもたちと少人数グループで話す。ロンドンの教室では得にくい「日本のリアルな友達」ができる。
- “レッスン”以上の、日本とのつながり:アイデンティティやルーツとのつながりが、帰国後もその先も効く長期価値になる。
- 子ども特化だから安心:月24,800円(約£125)で毎日でも参加OK。学年でなく会話レベルでクラス分けするので「5年生の漢字の壁」で取り残されない。通い放題で「週1では量が足りない」も解決。


よくある質問(ロンドンで学校を選ぶ方から)
ロンドン日本人学校は中学までしかありません。高校はどうすれば?
その通りで、アクトンの日本人学校は小中一貫(中3まで)です。高校段階は、現地のsixth form/インターのIB Diploma、全寮制の立教英国学院、または本帰国して日本の高校へ、という選択になります。中学のうちから帰国後の受験や進学ルートを見据え、国語・英語のどちらを”連続”させるかを早めに決めておくと迷いません。
インターに入れると日本語が心配です。どうすれば?
正直に言うと、インター+家庭内の日本語だけでは、学年相当の読み書き(特に小5以降の抽象語彙)まで追いつくのは難しいご家庭が多いです。土曜補習校(国語)や通信教育に、ともだちじゃぱんのような会話×国語×同世代のつながりを併用すると、”話す量”と”日本の友達”を同時に確保できます。インターを選ぶご家庭ほど、日本語の補完をセットで設計するのがおすすめです。
帰国後の受験、国語はどこまで必要?
帰国生入試でも国語・作文を課す学校は多く、中学受験に切り替える場合は国語の比重がさらに上がります。ロンドンは駐在・永住が混在し帰国時期もさまざまですが、「いつ帰っても学年相当の国語がある」状態を保っておくと選択肢が狭まりません。会話レベル別クラス+通い放題なら、帰国が早まっても遅れても対応しやすいのが利点です。
ロンドンからだと時差は問題になりませんか?
日本より8〜9時間遅いため、日本の平日夕方クラスは現地のお昼で平日は参加しにくいのが実情です。そこで「日本の夕方×ロンドンの週末午前」を黄金枠としてご案内しています。土日の午前に落ち着いて参加でき、平日夜に日本の翌朝クラスへ入ることも可能。学校(日本人学校/インター)の生活リズムを崩さずに続けられます。
ロンドンでどちらを選んでも、日本の友達はそばに。
ともだちじゃぱんは2026年12月に開校します。事前登録いただくと、開校情報と体験会のご案内を、いちばんにお届けします。

