「帰国子女 編入 小学校 東京」で調べているご家庭の多くは、帰国の日程が先に決まり、学校が後回しになっています。結論から言うと、東京の公立小学校は編入試験がなく、住民登録と教育委員会での手続きだけで入れます。悩む必要があるのは「入れるかどうか」ではなく、指定校は選べないことと、国立・私立を狙うなら募集要項の公表時期に間に合うかの2点です。東京都内の公立の流れと、国立小学校の帰国児童向け編入枠を、順番に整理します。
公立小学校は「住民登録 → 教育委員会 → 指定校」の3ステップ
公立小学校への編入に試験はありません。手順はシンプルです。①帰国後に住む区市町村の窓口で住民登録をする → ②その区市町村の教育委員会で就学の手続きをする → ③住所に応じた指定校が記載された入学通知書が発行される → ④在学証明書などの書類を学校へ提出して編入が完了する。校長や担任との面談を設ける学校はありますが、合否を決める試験ではありません。
ここで押さえておきたいのが、指定校は地域の教育委員会が定めた公立小学校で、自由に選ぶことはできないという点です。自治体によっては学校選択制がありますが、申込時期や対象は自治体ごとに違い、年度途中の転入では使えないこともあります。つまり東京の公立小学校選びは、実質的には「どの区・市に住むか」を決める段階で終わっているということです。物件を決める前に、候補地の教育委員会へ一本電話を入れる価値があります。
海外側で先に用意しておくもの(在学証明書、成績証明書、教科書の扱い、住民票の順番)は海外 転校の手続きに一覧でまとめています。編入した学年の決まり方と最初の3か月の過ごし方は帰国子女の小学校編入で詳しく扱いました。

国立小学校には、帰国児童を対象とした編入枠がある
「公立以外も見たい」というご家庭が最初に見るのが国立小学校です。東京では東京学芸大学附属大泉小学校が、海外生活経験のある児童を対象とした編入学募集を公表しています。同校は国際バカロレア(IB)の認定校で、募集は第1学年・第2学年を対象とするものと、国際学級(第3学年〜第6学年)を対象とするものに分かれ、4月編入と9月編入の募集要項がそれぞれ公表されています。
代表例としてご紹介していますが、注意点が2つあります。ひとつは募集要項が年度ごとに公表されること。対象学年・人員・出願資格(在外年数や帰国時期)・選考内容は年度で変わるため、必ず学校公式サイトの最新の募集要項をご確認ください。もうひとつは通学区域や通学時間の条件があること。国立小学校は住む場所の制約を受けることが多く、「受かってから住まいを探す」が成立しない場合があります。
私立小学校も帰国児童の編入を受け入れる学校はありますが、欠員が出た学年に限られるのが一般的で、時期も学校任意です。国立・私立を本気で狙うなら、帰任の1年前から募集要項の公表サイクルを追う――これが唯一の確実な準備です。

| 都内の公立小学校 | 国立小学校の帰国児童枠 | 私立小学校の編入 | |
|---|---|---|---|
| 入れるか | 住所が決まれば入れる | 募集が出た学年のみ・選考あり | 欠員が出た学年のみ・選考あり |
| 時期 | 随時(帰国後すぐ手続き可) | 4月編入・9月編入など要項による | 学校が定める時期 |
| 学校選び | 選べない(住所で指定) | 通学区域・通学時間の条件がある場合が多い | 学校を選んで出願できる |
| 日本語の支援 | 自治体・学校により差が大きい | 帰国児童向けの教育課程を持つ学校がある | 学校により方針が異なる |
| 先に調べること | 候補地の教育委員会と指定校 | 学校公式の最新募集要項(年度ごと) | 各校に直接、欠員の有無を問い合わせ |
入ってからの壁は、会話ではなく「読み書き」に出る
小学校の編入は、手続き上はいちばん簡単です。難しいのは、入ったあとでした。編入したご家庭から数か月後にいただく相談は、判で押したように同じです。「友達はできた。日常会話も困っていない。でも国語の教科書が読めない」。
理由ははっきりしています。会話の日本語と、教科書の日本語は別物だからです。小学校の国語は学年が上がるほど漢字・語彙・説明文の構造が積み上がる設計で、海外で数年抜けると、その積み上げにそのまま穴が空きます。しかも算数の文章題も、社会も理科も、日本語で読めることが前提です。いわゆる「5年生の壁」が帰国後に一気に来る形です。
公立で受けられる日本語のサポートには制度がありますが、対象や時間数には限りがあります。何が受けられて何が受けられないかは帰国子女の日本語指導に整理しました。「国語ができない」がどの層で起きているのかは帰国子女の国語で4つに分けています。

いちばん効くのは、帰る前に「日本語で話す相手」を持っておくこと
小学生の編入で私たちが見てきた最大の分かれ目は、学力より「日本語を使う理由が、生活の中にあったかどうか」でした。家庭学習のドリルは、続ける理由が「親に言われたから」になりがちです。一方、日本に住む同世代の友達と話す時間があると、日本語は勉強ではなく手段になります。帰国後、教室で最初の一言が出るかどうかも、ここで変わります。
ともだちじゃぱんは、国内最大級のオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが母体のオンライン日本語スクールです。講師は採用合格率およそ2%の選抜を通った今の日本の教室を知る現役水準の教員。8人制の少人数クラスで、クラスには日本に住む同世代の仲間がいます。1対1の家庭教師と違い、友達ができるから続く――だから、帰国前から学年相当の読み書きが細くても途切れません。料金は通い放題で月額定額です。編入試験の対策そのものは行っていませんが、編入したあとに効いてくる土台はここで作れます。
まずは今の学年とのギャップを確認したい方へ。1分でできる学年相当・国語力チェック(無料)で、お子さんの「学年の穴」の目安がわかります。海外での国語・日本語の続け方は海外駐在×子どもの国語・日本語 完全ガイドにまとめています。

よくある質問
東京の公立小学校に編入するのに、試験はありますか?
ありません。帰国後に住む区市町村で住民登録をし、その区市町村の教育委員会で就学の手続きをすると、住所に応じた指定校の入学通知書が発行されます。学校で校長や担任との面談を行う場合はありますが、合否を決める試験ではありません。学期の途中でも受け入れられるので、帰国日が中途半端でも心配は要りません。
学校を選ぶことはできますか?
公立の場合、原則として選べません。指定校は住所に基づいて地域の教育委員会が定めます。学校選択制を設けている自治体もありますが、対象や申込時期は自治体ごとに異なり、年度途中の転入では利用できないこともあります。学校にこだわりがあるなら、住む場所を決める前に候補地の教育委員会へ確認するのが唯一の方法です。
帰国児童を受け入れている国立小学校はありますか?
東京では東京学芸大学附属大泉小学校が、海外生活経験のある児童を対象とした編入学募集を公表しています。第1学年・第2学年を対象とするものと、国際学級(第3学年〜第6学年)を対象とするものがあり、4月編入・9月編入それぞれの募集要項が出ています。同校は国際バカロレア(IB)の認定校です。あくまで代表例で、対象学年・人員・出願資格・選考内容は年度ごとに変わります。必ず学校公式サイトの最新の募集要項でご確認ください。
学年は下げたほうがよいのでしょうか?
公立小学校では、年齢に応じた相当学年に入るのが基本です。日本語の遅れを理由に下の学年へ入れたいという相談はありますが、判断は学校・教育委員会との相談になり、自動的に認められるものではありません。また、学年を下げると友人関係や自己肯定感の面で別の負荷が生じます。実務的には「学年は相当学年のまま、国語だけ下の学年の内容を並行して埋める」ほうが、無理が少ないケースが多いです。学年の決まり方は帰国子女の小学校編入にまとめています。
帰国までに、家庭で何をしておけばよいですか?
優先順位をひとつだけ挙げるなら「学年相当の漢字と、教科書レベルの読解を細く続けること」です。会話は帰国後わりと早く戻りますが、読み書きは放っておいても戻りません。ドリルでも補習校でもオンラインでも形式は問いませんが、週に数回、日本語で読んで書く時間が生活に組み込まれているかが分かれ目になります。中学以降の編入まで見据えるなら帰国子女の中学編入もあわせてご覧ください。

