赴任地がロサンゼルスに決まった、あるいはすでに駐在中のご家庭が最初にぶつかる大きな二択が「全日制の日本人学校に入れるか、それとも現地校・インターナショナルスクールか」です。LAには全米でも珍しい全日制の日本人学校(西大和学園カリフォルニア校)がある一方、優良な公立学区やインターの選択肢も豊富で、しかも駐在・永住・継承語(日系)家庭が入り混じる土地柄。判断軸はご家庭の事情で大きく変わります。結論から言えば――3〜5年で帰国し帰国後の受験を重視するなら日本人学校、長期・永住で英語環境を最優先するなら現地校・インター、そして「どちらを選んでも日本語と日本とのつながりだけは切らしたくない」なら、その両方に足せる第三の選択肢が要る、というのが本記事の見立てです。
相場感を先に出します。LAの現地インターは年間US$2万〜4万超(Le Lycée Français なら小学部で約US$3万、高3で約US$4.2万)と、桁が大きい世界。公立学区に入れば授業料は基本無償ですが、こちらは英語オンリーです。そして――どちらを選んでも必ず残る”宿題”があります。それが、国語(日本語)の学年相当と、帰国後の学校復帰・受験。まずは3タイプを一覧で比べてみましょう。
ロサンゼルスの学校選び 3タイプ比較一覧
| 選択肢 | 言語・カリキュラム | 対象 | 学費目安 | 帰国後 | こんな家庭に |
|---|---|---|---|---|---|
| 西大和学園カリフォルニア校(全日制日本人学校) | 日本語70%・英語30%/文科省認定の私立在外教育施設 | 幼稚部〜中学部3年 | 要問い合わせ(全日制の学費は非公開・私立水準) | ◎ そのまま復帰しやすい | 3〜5年で帰国・帰国後の受験重視 |
| 公立学区(例:Palos Verdes Peninsula USD) | 英語・米国式(無償の公教育) | K〜12 | 授業料無償(学区内居住が条件) | △ 国語・日本の教科は別途対策要 | 長期・英語環境重視/学区で住む家庭 |
| インター(例:Le Lycée Français/International School of LA) | 仏英バイリンガル等・国際カリキュラム | 幼児〜高校 | 年 約US$2.2万〜4.2万 | △ 国語は別途対策要 | 長期・永住/多言語・国際性重視 |
| ともだちじゃぱん | オンライン・日本語会話/国語・友達 | 5〜18歳 | 月21,483円(約US$140) | ◎ 学年相当の国語と日本の友達を維持 | どちらを選んでも”日本語と日本とのつながり”を足したい |
日本人学校という選択肢 ――ロサンゼルスの実情
LAは、全米でも数少ない全日制の日本人学校がある都市です。中心となるのが西大和学園カリフォルニア校(Nishiyamato Academy of California)。1993年開校の文科省認定の私立在外教育施設で、Lomita(2458 Lomita Blvd., Lomita, CA 90717)に校舎を構え、対象は幼稚部から中学部3年生まで、在籍は約130名。授業は日本語約70%・英語約30%のバイリンガル方針で、日本のカリキュラムを土台にしつつ英語(ELDやイマージョン)にも力を入れているのが特徴です。日本の学習指導要領に沿うため帰国後の学校復帰・受験にそのまま強いのが最大の利点。一方でデメリットは、中学部までしかないため高校の進路は別に考える必要があること、Lomita/サウスベイ方面という立地ゆえ居住地によっては送迎の負担が大きいこと、そして全日制の学費が公開されておらず要問い合わせ(私立水準)である点です。
「平日は現地校、土曜だけ日本語で」という家庭には、世界有数の規模を誇る補習校あさひ学園(ロサンゼルス補習授業校)があります。1969年設立・1975年から日本政府の支援を受ける文科省・外務省支援校で、政府支援系の補習校の中でも世界2番目の在籍規模。サンタモニカ・トーランス・オレンジなど複数校舎で幼稚部〜高等部までを年42授業日でカバーします。費用は入学金US$500(JBA会員US$250)、月額授業料US$270(小中学部)/US$280(高等部)+教育環境整備費US$20/月ほか(納入金の詳細)。ただし補習校は「週1日・学年ごとの一斉授業」が基本で、駐在家庭からは「土曜がまるまる潰れる」「週1では国語の量が足りない」「学年に合わず取り残される」という声も根強くあります。
現地校・インターという選択肢 ――主な検討先
長期赴任・永住寄り、あるいは英語環境を最優先したい家庭が現実に検討するのが、公立の優良学区とインターです。まず公立では、Palos Verdes Peninsula統一学区(PVPUSD)がカリフォルニアでも上位5%(州内約45位/1,900学区)で、アジア系が約3割と多く日本人駐在家庭に人気。学区内に居住すれば授業料は無償ですが、その分家賃・住宅費が高いのが実質的なコストになります。私立・インターでは、仏英バイリンガル教育のLe Lycée Français de Los Angeles(年約US$2.8万〜4.2万)や、同じく仏英・4キャンパスで51カ国の生徒が学ぶInternational School of Los Angeles(LILA)(小学部で年約US$2.2万目安)などが代表格。メリットは英語・国際性が大きく伸び、長期/永住に強いこと。デメリットは学費が年数百万円規模で、しかも日本語・日本の教科(とくに国語)がすっぽり空くこと、人気校は入学枠・ウェイトリストがある点です。
結局どっち? 迷ったときの3つの判断軸

- ①帰国予定:3〜5年で帰国か、長期・永住か――短期帰国が見えているなら、国語の連続性が保てる日本人学校(または補習校+オンライン補完)が有利。LAのように永住・継承語家庭も多い土地で長期に構えるなら、公立学区やインターで英語をしっかり伸ばす選択が生きます。
- ②子の年齢・学年:いま何年生か(5年生の壁)――低学年なら言語の切り替えが効きますが、高学年になると国語の抽象語彙・読解が一気に難しくなり、一度空いた日本語の空白が致命傷になりやすい。西大和が中3までである点も踏まえ、進学のタイミングを逆算しましょう。
- ③帰国後の受験:帰国子女入試・中学受験の国語――帰国受験では国語・作文が合否を分けます。帰国後に日本の学校・受験を見据える家庭ほど、たとえインターに通っても学年相当の日本語を切らさない設計が必要です。

「インターナショナルスクールは後悔する」の正体――インター育ちの日本語
学校を調べていく途中で「インターナショナルスクール 後悔」という言葉に行き当たったご家庭は少なくないはずです。実際に語られている中身をたどると、その多くは英語ではなく日本語のほうで起きています。会話はできるのに漢字が書けない、日本語の本が読めない、考えていることを日本語で説明できない――いわゆるインター育ちの日本語の問題です。厄介なのは「英語が伸びたから日本語が落ちた」ことではなく、日本語を使う時間が家庭の中だけになることにあります。ロサンゼルスのインターナショナルスクールの学費は年US$2.2万〜4.2万規模。それだけ払っても、日本語だけは家庭の努力で支えるしかない――これがインターを選んだあとに残る、正直な景色です。
ここで整理しておきたいのが、補習校と日本人学校の違いです。西大和学園カリフォルニア校のような日本人学校は平日フルタイムで日本の学習指導要領に沿って学ぶ全日制。あさひ学園のような補習授業校は、現地校・インターに通う子が土曜などに国語を中心に学ぶ「補習」。名前は似ていても役割はまったく別のものです。そしてLAの場合、あさひ学園は世界有数の規模で内容も充実している一方、「週1日・学年ごとの一斉授業」という設計上、土曜がまるまる潰れる/週1では国語の量が足りない/学年に合わず取り残される、という声が根強く残ります。日本人学校の一覧やランキングを調べ始める前に、①平日どこに通うか(日本人学校か現地校・インターか)、②日本語をどこで積むか――この二つを別の問いとして分けて考えると、判断は一気に軽くなります。②は学校選びの結果として自動的に決まるものではありませんし、その受け皿は週1回・学年一斉の教室だけとも限りません。とくにLAは永住・継承語のご家庭も多く滞在が長期化しやすい土地。気づけば国語だけが学年から離れていた、という事態を防ぐ設計が要ります。
どちらを選んでも残る”宿題”――第三の選択肢
ここまで見てきたように、日本人学校を選べば英語や現地とのつながりが、公立・インターを選べば日本語の学年相当と帰国後の国語・日本の同世代とのつながりが、それぞれ”宿題”として残ります。その宿題を軽くするのが、2026年12月開校のオンライン日本語スクール「ともだちじゃぱん」です。西大和学園やあさひ学園の置き換えではなく、併用を前提にした第三の選択肢。全日制でもインターでも、家庭に足りない側を無理なく補えます。
時差については正直にお伝えします。ロサンゼルスは日本と約-16〜-17時間。日本の平日夕方のクラスはLAの深夜にあたるため、平日放課後クラスは現実的に成立しません。確実に届く”黄金枠”は、日本の週末午前=ロサンゼルスの金曜/土曜の夕方。学校のある平日に無理をせず、週末の夕方にリビングから参加できるので、補習校で潰れがちな土曜午前とも両立しやすい時間帯です。
- 相手は日本在住の同世代:姉妹校NIJINアカデミー(在籍800名超)の日本の子どもたちと少人数グループで話す。LAの教室では得にくい「日本のリアルな友達」ができる。
- “レッスン”以上の、日本とのつながり:アイデンティティやルーツとのつながりが、帰国後もその先も効く長期価値。永住・継承語家庭のお子さんにも、日本を”自分ごと”として持ち続けられます。
- 子ども特化だから安心:月21,483円(約US$140)で毎日でも参加OK。学年でなく会話レベルでクラス分けするので「5年生の漢字の壁」で取り残されない。通い放題で「週1では量が足りない」も解決。


よくある質問(ロサンゼルスで学校を選ぶ方から)
西大和学園カリフォルニア校は中学までですが、高校はどうすれば?
全日制は中学部3年までのため、高校は現地校(公立の優良学区やインター)へ進むか、日本の高校(西大和学園本校など系列校)を受験するのが一般的です。いずれにせよ中学のうちに進路を逆算しておくのが安心。帰国受験や日本の高校を視野に入れるなら、中学期に国語・日本語の学年相当を落とさないことが後々効いてきます。
インターに入れると日本語が心配です。どうすれば?
正直に言うと、家庭内の日本語量だけで学年相当の読み書きまで維持するのは、高学年になるほど難しくなります。会話は保てても、漢字・語彙・作文は意識的な学習が要る領域です。あさひ学園などの補習校に加え、平日でも参加できるオンラインの日本語スクールを併用すると、インターの英語環境を活かしながら日本語の空白を防げます。ともだちじゃぱんは通い放題なので、家庭のペースで量を足せます。
帰国後の中学受験・帰国子女入試で国語は重要ですか?
非常に重要です。帰国子女入試でも国語や作文を課す学校は多く、一般の中学受験に合流する場合はなおさら国語がカギになります。LAは滞在が長期化しやすい土地でもあり、気づけば国語だけが学年から遅れていた、というケースは珍しくありません。会話レベルでクラス分けし、学年相当の読解・語彙を積み上げられる環境を、早めに用意しておくのがおすすめです。
ロサンゼルスからだと時差は問題になりませんか?
平日夕方の日本のクラスはLAの深夜にあたるため、そこは正直に「不成立」とお伝えしています。代わりに確実なのが、日本の週末午前=LAの金曜・土曜の夕方という時間帯。週末の夕方に落ち着いて参加できるので、平日の学校生活や補習校の土曜午前とも無理なく両立できます。
ロサンゼルスでどちらを選んでも、日本の友達はそばに。
ともだちじゃぱんは2026年12月に開校します。事前登録いただくと、開校情報と体験会のご案内を、いちばんにお届けします。

