「英語は伸びたのに、日本語の読み書きだけが学年から遅れている気がする」「帰国したとき、国語で置いていかれないだろうか」――そんな不安から「帰国子女 国語」と検索する保護者は確実にいます。家では日本語で普通に話す。なのに、日本の教科書を音読させると詰まる。感想文を書かせると三行で止まる。漢字テストのプリントを見て、親のほうが青ざめる。この記事は、帰国子女の国語で起きていることを一度整理したうえで、「学年別に、いま何をやればいいのか」という実務にいちばん厚く紙面を割きます。続け方の選択肢(塾・オンライン・家庭教師)も、他社の価値を認めたうえで正直に並べます。
なぜ国語だけが落ちるのか――3行で言うと
「国語できない」の原因は、お子さんの努力でも能力でもありません。海外で暮らす子に構造的に起こるものです。要点だけ先に整理します。
- 会話の言語と、教科の言語は別物:日常会話(生活言語)は環境に入れば2〜3年で身につきますが、教科書を読み・考え・書くための学習言語は5〜7年かかると言われます。「話せる」と「国語で点が取れる」がズレるのは当然のことです。
- 小3〜4の「9歳の壁」:学びが具体から抽象へ切り替わる時期。出来事の説明から、要約・筆者の主張・自分の考えの記述へ。ここで日本語の学習言語が育っていないと、一気に差が開きます。
- 漢字の学年配当が止まる:日本の小学校では6年間で教育漢字1,026字が学年ごとに割り当てられています(1年80字/2年160字/3年200字/4年202字/5年193字/6年191字)。海外でこのペースが止まると、そのまま「学年の穴」になります。

理屈をもう少し深く知りたい方は帰国子女が国語を苦手にする理由(9歳の壁)を、漢字の空白の埋め方だけを急ぎたい方は帰国子女の漢字はどう追いつく?をどうぞ。ここから先は、ではいま家庭で何をするかに絞ります。
学年別・いま何をやるか(帰国子女の国語 勉強法)
「国語力を上げる」と言われても漠然としています。実際にやることは学年でまったく違います。共通の原則はひとつだけ――その学年で日本の子がやっていることを、その学年のうちにやる。取り戻す量を増やさないことが、いちばん効率のいい対策です。
低学年(小1〜2)――音読と語彙を、毎日5分
この時期は「学習」よりも日本語に触れる総量が勝負です。やることは驚くほどシンプルで、教科書か絵本の音読を毎日5〜10分、そしてその学年の漢字を、その学年のうちに読めるようにすること。学習指導要領では、当該学年の漢字は「読める」ように、前の学年の漢字は「書ける」ようにと段階が分けられています。つまり読みが先、書きは一年遅れでいい。ここを知っているだけで、家庭のプレッシャーはかなり下がります。会話の中で「どうしてそう思ったの?」と理由を言わせるのも、後の記述の準備になります。
小3〜4――「壁」の学年。要約を始める
最も手を打つ価値が高いのがここです。国語苦手が表面化するのもたいていこの学年。やることは3つ。①漢字は学年配当を絶対に止めない(3年200字・4年202字と量が跳ね上がります)。②読んだ話を一言でまとめる練習――「だれが・どうした・どうなった」の三点セットで口頭要約から始め、慣れたら二〜三文で書く。③説明文に触れる。物語ばかりだと、抽象語彙(「原因」「特徴」「一方で」など)が入りません。理科や社会の教科書の一段落を読むだけでも効きます。
小5〜6――記述の「型」と抽象語彙
高学年の国語は、感性ではなく型で解きます。「なぜですか」には「〜から。」で答える、「どういうことですか」には言い換えて答える、字数指定は本文の言葉を使って埋める。この作法を知らないまま日本の教室に入ると、内容は分かっているのに×がつき、お子さんは「国語ができない」と思い込んでしまいます。あわせて、気持ちを表す語彙と抽象語彙を意識的に増やす時期。記述・作文だけをもっと詳しく知りたい方は帰国子女の作文・記述が書けないときにまとめています。
中学生・高校生――読める文章の「重さ」を上げる
中高生になると、遅れは漢字より語彙と論理に出ます。評論・随筆・古典の入口まで、扱う文章が一気に重くなるためです。ここでの現実的な処方は、量をこなすより週1本、少し歯ごたえのある日本語の文章を最後まで読み切り、200字で要約すること。あわせて、日本の授業で当たり前に出てくる語(「客観的」「前提」「そもそも」等)を、意味だけでなく使って覚えること。帰国後にいきなり定期テストと向き合うより、海外にいる今、月に数本ずつ積むほうがはるかに軽い負担で済みます。
続け方の選択肢――国語 塾・オンライン・家庭教師を正直に比べる
やることが分かっても、家庭だけで毎日回すのは正直しんどい。そこで「帰国子女 国語 塾」「国語 オンライン」「国語 家庭教師」と検索することになります。EDUBALやTCK Workshop、帰国生のミカタといったオンライン家庭教師は帰国受験の実績が厚く、コスモスの丘のようなオンライン補習校もあります。それぞれ確かな価値があります。そのうえで、「学年相当が続くか」「漢字と記述が積み上がるか」「子どもが自分から続けるか」という軸で並べると、違いがはっきりします。

| 補習校(土曜) | 通信教材 | オンライン家庭教師(1対1) | ともだちじゃぱん | |
|---|---|---|---|---|
| 学年相当の国語 | 学年相当・集団で進む | 教材は学年相当(進むかは家庭次第) | 個別最適・依頼内容しだい | 学年相当を現役水準の教員と少人数で |
| 漢字の学年配当 | 進みやすいが速度も速い | 自走できれば止まらない | 依頼すれば対応 | 止めずに日常で積む |
| 記述・作文 | 授業内で扱う | 添削の頻度に依存 | 得意(回数分だけ) | 型を教わり毎回書く |
| 続く力・友達 | できる(辞めると失う) | ひとりで続けるのが難所 | 基本できない | 日本に住む同世代と毎日つながる |
| 時間帯・負担 | 土曜がつぶれる | いつでも/親の伴走が必要 | 予約制・単価が積み上がる | 平日の夜=現地の放課後 |
| 費用のめやす | 校ごと・教材費別途 | 月数千円〜 | 1回数千円〜(積み上げ) | 通い放題で月24,800円(税込) |
見えてくるのは、どれも「教わる」ことはできるのに、「毎日・学年相当で・自分から続く」形だけが埋まりにくいという構図です。学習言語は5〜7年かけて日常のなかで育つ力ですから、週1回の点ではなく線で当てたい。1対1の家庭教師は個別最適に強い一方、単価が積み上がり同世代の友達はできません。通信教材は安いぶん、続けるエネルギーを丸ごと家庭が負担します。ここは正直にお伝えしておきたい点です。
受験の国語とは、どうつながるのか
誤解されがちですが、帰国枠入試の主戦場は多くの場合これまで培った英語で、国語は「受験科目」というより「帰国後に毎日困る科目」です。だから受験の有無にかかわらず土台は必要になります。そのうえで、中学受験の帰国枠では話が少し変わります。学校によって選考は大きく異なり、国語・算数・英語から1〜3科目に作文・面接を組み合わせる形が一般的で、国語が課される学校も、英語のみの学校もあります。志望校の募集要項で必ず確認してください。
いずれにせよ、記述で問われるのは「読んで、要点をつかみ、自分の言葉で書く」力。これは学年相当の国語をコツコツ積んだ子が有利です。帰国後の受験を見据えた国語の考え方は駐在中の国語と帰国後の中学受験に、学校別の実務は帰国子女の中学受験にまとめています。帰国が決まっている方は帰国が決まったら最初にやる国語の準備から読むのが近道です。
ともだちじゃぱんは、この空白をこう埋めます
ともだちじゃぱんは、国内最大級のオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」(在籍1,000名超)を運営する株式会社NIJINのオンライン日本語スクールです。講師は採用合格率およそ2%の選抜を通った、今の日本の教室を知る現役水準の教員。だから「日本語を教える」のではなく、いま何年生が何を学んでいるかを前提に、学年相当の国語を教えられます。漢字の学年配当も、記述の型も、日本の教室と同じ順番で積み上がります。

もうひとつの芯が8人制の少人数クラスと担任、そして日本に住む同世代の友達です。1対1の家庭教師でもアプリでもなく「学校」なので、「勉強だから」ではなく「友達と話したいから」続く。国語が続く最大の条件は、教材の良し悪しよりここにあります。授業は平日の夜=現地の放課後の時間帯なので、土曜は家族に返せます。料金は通い放題で月24,800円(税込)。帰国後になじめるか不安な方は帰国子女が学校になじめないときもあわせてどうぞ。

まずは今の学年とのギャップを確認したい方へ。1分でできる学年相当・国語力チェック(無料)で、お子さんの「学年の穴」の目安がわかります。海外での国語・日本語の続け方は海外駐在×子どもの国語・日本語 完全ガイドにまとめています。
よくある質問
会話は普通なのに国語だけできません。何から手をつければ?
まず漢字の学年配当から確認してください。ここが最も測りやすく、遅れが読解・記述の全体を押し下げているケースが多いためです。次に音読と口頭要約。この2つは家庭でも今日から始められます。記述の型は独学が難しい領域なので、教わる相手を確保するのが早道です。
国語 塾に通わせるべきですか? オンラインでも足りますか?
海外在住なら、まずオンラインで学年相当を止めないことが優先です。受験が具体的に見えてきた段階で、帰国受験に強い塾や家庭教師を足すのが現実的な順番。土台がないまま受験対策から入ると、演習が空回りしがちです。詳しくは帰国子女の塾・オンライン比較をご覧ください。
1対1の家庭教師のほうが伸びるのでは?
短期集中で穴を埋めるなら1対1は非常に有効です。一方、国語力は年単位で日常のなかで育つ力。回数分だけ課金される形式では、続けるほど負担が増えます。また同世代とのやり取りがないため、「話す・聞く・比べる」場面が生まれにくい。目的で使い分け、併用するのが賢い選択です。
補習校に通っています。それでも国語は足りませんか?
補習校は学年相当を集団で進める貴重な場です。ただ週1回のため進度が速く、家庭でのフォローが前提になりがち。平日に少しずつ触れる場を足すと、土曜の授業が「復習」になって定着します。通えない・続かない場合は補習校の代わりにオンラインで続ける方法もご覧ください。
帰国まであと1年です。今からでも間に合いますか?
間に合います。1年あれば、漢字の学年配当を追いつかせ、記述の型を身につけるには十分な時間です。優先順位は「漢字→要約→記述」。海外での日本語の続け方は海外で子どもの日本語をどう続ける?も参考になります。
帰国後に国語でつまずく仕組みと全体像は、帰国子女の国語のまとめ記事もあわせてご覧ください。

