ドバイ赴任が決まって「ドバイの日本人学校の学費」を調べても、まとまった表がなかなか出てきません。学校が配布する「編入学のしおり」の中にしか金額が載っていないからです。結論から書くと、ドバイ日本人学校の年間授業料は小1〜小3が32,400ディルハム、小4〜小6が33,000ディルハム、中1〜中3が33,600ディルハム(令和8年〈2026年〉2月28日現在)。円にすると約133万〜138万円です。そして入学金は2,700〜2,800ディルハム=ちょうど授業料1か月分と同じ額という、他国ではまず見ない設計になっています。この記事では公表資料の数字をそのまま並べ、ドバイならではの費用の癖まで整理します。
ドバイ日本人学校の学校納付金【2026年度・公表額そのまま】
以下は同校が配布している「令和8年度(2026)編入学のしおり」の「9 学校納付金」(令和8年2月28日現在・単位AED)の記載どおりです。円換算は1ディルハム=41円で計算した目安で、レートは変動します。
| 学年 | 入学金 (編入学時のみ) |
年間授業料 | 1学期 (4〜7月) |
2学期 (8〜12月) |
3学期 (1〜3月) |
|---|---|---|---|---|---|
| GRADE 1〜3(小1〜小3) | 2,700 | 32,400(約133万円) | 10,800 | 13,500 | 8,100 |
| GRADE 4〜6(小4〜小6) | 2,750 | 33,000(約135万円) | 11,000 | 13,750 | 8,250 |
| GRADE 7〜9(中1〜中3) | 2,800 | 33,600(約138万円) | 11,200 | 14,000 | 8,400 |
同資料には「お支払い後の返金に関しては、KHDA(ドバイ教育局)の規定に基づいて行います」「入学金は、消費税(VAT)がかかります」と明記されています。授業料側にVATの記載はなく、一時金である入学金にだけVATが乗る点は見落としやすいところです。

ドバイの特徴① 入学金が「授業料1か月分」と同じ額
学期ごとの金額を月数で割ると、この学校の設計がはっきりします。1学期は4〜7月の4か月分、2学期は8〜12月の5か月分、3学期は1〜3月の3か月分。小1〜小3なら10,800÷4=2,700、13,500÷5=2,700、8,100÷3=2,700。つまり月2,700ディルハムの12か月分=32,400ディルハムという、まったく単純な設計です。小4〜小6は月2,750、中学部は月2,800。
そして入学金の額(2,700/2,750/2,800)は、その学年の月額とぴったり同じです。台北の入学金40,000元(授業料5.3か月分)、シンガポールの一時金、香港のAnnual Capital Levyのように、入学のハードルとして一時金が大きく積まれる国が多いなかで、ドバイは「1か月分」で済みます。しかも編入学時のみ。赴任期間が読めない駐在家庭にとっては、入り口の負担が軽い部類です。
ドバイの特徴② 通学バスは学校ではなく「バス会社に直接申し込む」
しおりには「通学バス利用をご希望の方は、運行バス会社に直接お申し込みください」と書かれています。学校を通さず、Al Sahel Passenger Transportへ保護者が直接申し込む方式です。金額は同社の「School Bus Fee」に出ています。
| 区分 | 年額 | Term1(4〜7月) | Term2(9〜12月) | Term3(1〜3月) |
|---|---|---|---|---|
| Deira/Sheikh Zayed | 7,700 | 2,800 | 2,800 | 2,100 |
| Marina/Greens/Al Furjan | 7,700 | 2,800 | 2,800 | 2,100 |
| Springs/JLT/Business Bay | 7,700 | 2,800 | 2,800 | 2,100 |
| Healthcare City/Festival City ほか | 7,700 | 2,800 | 2,800 | 2,100 |
注目すべきはエリアが違っても年7,700ディルハムで一律という点です。デイラからでもマリーナからでも同額。授業料32,400に対して7,700=24%にあたるので、「住む場所を学校の近くにすればバス代が浮く」という他都市の常識はドバイでは通用しません。むしろ住居はバスルートに入っているかどうかで選ぶほうが実務的です。年間の実額は、授業料+バスで約40,100ディルハム(約164万円)と見ておくと外れません。

ドバイの特徴③ 幼稚園のほうが小学部より高い
ドバイ日本人幼稚園は同じ配布文書のページで案内されていますが、納付金は学校とは別体系です。「2026年度 入園のしおり」によれば、入園料はAED3,200(入園時1回のみ)、保育料は月AED3,200×12か月=年38,400ディルハム。
つまり幼稚園の年38,400は、小学部の年32,400より6,000ディルハム(約25万円)高い。ソウル日本人学校でも幼稚部のほうが小中学部より高いという同じ現象が起きています。「小学校に上がると学費が上がる」と思って予算を組むと、逆になります。しおりには「保育料は保育日数に関わらず、毎月同額」「保険料は保育料に含まれます」とあり、学期中2週間以内の在籍でも1か月分、2週間〜1か月の在籍で2か月分を徴収するという細かい規定も明記されています。
インターとの差が「1.3倍」しかない街
ドバイではKHDA(知識・人材開発局)が学校ごとに授業料の上限を承認し、値上げも教育コスト指数に連動した範囲でしか認められません。学費が行政に管理されている都市なので、相場の見え方が他国と違います。
| 学校・区分 | 年間授業料(AED) | 円換算の目安 |
|---|---|---|
| ドバイ日本人学校 小学部(低学年) | 32,400 | 約133万円 |
| ドバイ日本人学校 中学部 | 33,600 | 約138万円 |
| ドバイの全校平均(2026-2027年度) | 約42,000 | 約172万円 |
| インター 小学部の一般的な帯 | 35,000〜75,000 | 約144万〜308万円 |
| プレミアム校の小学部 | 80,000〜105,000 | 約328万〜431万円 |

アジアの多くの都市では日本人学校とインターの差が6〜8倍ひらきます。ドバイは平均と比べて1.3倍。つまり「日本人学校は安いから」という理由が、ドバイではほとんど成立しません。会社の子女教育手当が出るなら、なおさら学費は決め手になりません。だからこそ中身で選ぶことになります。相場の全体像はインターナショナルスクールの学費にまとめました。
在籍105名。中2は3人という規模で考える
同じしおりの「3 児童生徒数(令和8年2月末日現在)」には、小学部86名・中学部19名・合計105名と記載されています。学年別では小1が10名、小2が16名、小3が18名、小4が15名、小5が12名、小6が15名、中1が8名、中2が3名、中3が8名です。
1980年4月15日開校、ドバイ及びU.A.E.北部日本人会が設置する私立学校で、文部科学省派遣教員15名が指導にあたります。英会話が小1から中3まで週2時間(習熟度別)、アラビア語が週4時間(習熟度別)、UAE Social Studiesやミナレ学習といった現地理解学習もあり、「日本人のみの社会の交流から抜けだし」という運営方針がカリキュラムに落ちています。学校自身も「小規模校の長所」として一人ひとりへの丁寧な指導と異年齢活動を挙げています。
それでも学年に3人という規模は、費用の問題ではなく子どもの学校生活の問題になります。意見が分かれる話し合いも、気の合わない子との折り合いも、経験の機会そのものが足りません。検討するときは金額と同じくらい、その学年に何人いるかを必ず確認してください。学校ごとの規模は日本人学校の生徒数にまとめています。
入学資格は「家族単位」――保護者の会への入会まで条件
ドバイ日本人学校の入学資格は7項目あり、そのうち3つが家族側の条件です。
- 日本国籍所有者、または学校運営理事会が入学を認める者
- 将来的に日本に帰国し、日本の教育を継続して受けるために入学を希望する者
- 保護者(両親)がドバイおよびUAE北部日本人会の会員である者
- 保護者の会(アウリア)に入会し、学校の教育活動を支える活動に参加できる者
- 当地滞在ビザ所有者、または申請中である者(取得できないときは入学できません)
- 年齢相応の普通学級での学習に適している者
- 年齢相応の日本語能力が身についている者
加えて実務上、次の2点は日程に直結します。「G9(中学部3年生)については、2学期当初までの転入は認めますが、それ以降の転入は原則認めません」。そしてインター校からの編入学は面談があり、日本語能力確認のために適正検査を行うことがあります。マニラの「中3と小6は1学期終業式以降の編入不可」と同じく、中3の赴任時期は学校選びを縛ります。
書類面では、KHDA提出用の登録用紙・パスポート・エミレーツIDのほか、DHA(ドバイ保健局)提出用に英訳された予防接種履歴が必要です。日本から編入する場合は在学証明書の翻訳証明が必要で、在ドバイ日本国総領事館に支払う翻訳証明申請料がAED115と明記されています。
学費を払ったあとに残るもの――「日本の同世代と話す時間」
ドバイ日本人学校を選べば、授業は日本語で、教科書も日本と同じ。文科省派遣の教員が15名いて、行事も日本と同じように行われます。国語の心配は小さい。
残る課題は人数です。そしてインターを選んだ場合は、逆に日本語の学年相当が確実に落ちます。漢字・読解・作文は量が要る領域で、家庭内の会話だけでは維持できません。ドバイはインターとの価格差が小さいぶん、インターを選ぶ家庭が他国より多く、この問題は現実的です。
ともだちじゃぱんは、日本の現役水準の教員が8人の少人数クラスを担任し、日本にいる同世代の子どもたちと一緒に学ぶオンライン日本語スクールです。定額の通い放題で、日本人学校に通いながらの補完としても、インターに移った家庭の日本語のピンポイント補強としても使えます。UAEと日本の時差は5時間なので、日本の夕方のクラスがドバイの昼過ぎ。学校が終わってからの時間に無理なく入ります。学年に何人いるかを心配しなくていい――在籍が100名規模の学校を検討しているご家庭ほど、ここが効きます。
よくある質問(ドバイで学校を選ぶ方から)
ドバイ日本人学校の学費はいくらですか?
年間授業料は小1〜小3が32,400ディルハム、小4〜小6が33,000ディルハム、中1〜中3が33,600ディルハム(令和8年2月28日現在)。月額に直すと2,700/2,750/2,800ディルハムです。入学金は編入学時のみで2,700〜2,800ディルハム、VATがかかります。通学バスを使う場合は全エリア一律で年7,700ディルハムが別途必要です。
入学金はいつ払いますか? 兄弟割引はありますか?
入学金は編入学時のみで、新小1として入学する場合と編入する場合にかかります。公表資料に授業料の兄弟割引の記載はありません。返金についてはKHDA(ドバイ教育局)の規定に基づく、と明記されています。
ドバイ日本人学校に高等部はありますか?
ありません。GRADE 1〜9=小学部と中学部のみです。学校は「個に応じた進学指導」として中学校受験・高等学校受験への対応を挙げていますが、中学卒業のタイミングで日本の高校・ドバイのインター・帰国のいずれかを選び直すことになります。世界の日本人学校で高等部があるのは上海だけです。詳しくは日本人学校に高校(高等部)はあるのかをご覧ください。
幼稚園の費用はいくらですか?
ドバイ日本人幼稚園は入園料AED3,200(入園時1回のみ)、保育料は月AED3,200×12か月=年38,400ディルハム(2026年度)。保育料は保育日数に関わらず毎月同額で、保険料は保育料に含まれます。個人保育用品は1枚AED45(VAT込み)です。年額では小学部より高くなります。他国の状況は日本人学校の幼稚部にまとめました。
日本語が不安な子でも入れますか?
入学資格に「年齢相応の日本語能力が身についている者」とあり、インター校からの編入学の場合は面談があり、日本語能力確認のために適正検査を行うことがあります。学校は「不安がある場合はご相談ください」としているので、まず学校に相談するのが確実です。日本語の土台をどう作り直すかは帰国子女の国語もあわせてどうぞ。

世界の学校をまとめた日本人学校 一覧と日本人学校の学費相場、ドバイでの学校選び全体はドバイ日本人学校とインターの比較もあわせてどうぞ。

