「海外にいる間に英語はぐんぐん伸びたのに、日本語の国語だけがどうも苦手」「日本に帰ったら国語で置いていかれないか」――そんな不安から「帰国子女 国語 苦手」「帰国子女 なぜ 国語 できない」「帰国子女 国語 対策」と検索する保護者は確実にいます。会話はペラペラなのに、テストや記述になると急に手が止まる。決してお子さんの努力不足でも、頭の問題でもありません。そこには言語習得の仕組みからくる、はっきりした理由があります。この記事では、なぜ帰国子女は国語で差がつくのかを根っこから整理し、そのうえで「学年相当を、帰国前から、細く長く続ける」という現実的な埋め方をお伝えします。
「話せるのに書けない」には理由がある――生活言語と学習言語
まず知っておきたいのが、言語には大きく2つの層があるということです。カナダの言語学者ジム・カミンズは、日常会話で使う生活言語(BICS)と、教科書を読み・考え・書くために使う学習言語(CALP)を区別しました。ここが帰国子女の国語を理解する最大のカギです。
生活言語(日常会話)は、身ぶりや表情の助けもあって、環境に入ればおおむね2〜3年で身につきます。だから海外の子も、現地校で英語がすぐ流暢になる。ところが教科の言語=学習言語は、抽象的な語彙や論理を言葉だけで扱う力で、身につくまでに5〜7年かかると言われます。「話せる」と「教科で使える」は、まったく別の力なのです。会話はペラペラでも、国語の読解・記述でつまずく――これは決して例外ではなく、言語習得の順序として起こるべくして起こります。
小3〜4「9歳の壁」で、海外在住児が日本語につまずく
もうひとつの節目が「9歳の壁」です。小学3〜4年(8〜9歳)ごろ、学びは具体から抽象へと大きく舵を切ります。国語なら、目に見える出来事の説明から、気持ちの機微・筆者の主張・要約・自分の考えの記述へ。理科・社会でも、教科書の言葉そのものが一気に難しくなります。ここで必要になるのが、まさに学習言語(CALP)です。

海外在住児にとって、この時期はとりわけ危うい局面です。現地校では英語という第二言語で抽象的な学びに挑み、家庭や補習では日本語という母語をつなぐ。どちらの学習言語も、育ちきる前に負荷がかかるのです。とくに恐いのは、母語(日本語)の学習言語の基盤が弱いまま進むと、両方の言語とも深く考えられなくなる「ダブルリミテッド(二重制限)」のリスク。日常会話はどちらもできるのに、どちらの言語でも教科書レベルの読み書き・思考が伸び悩む状態です。「英語も日本語も中途半端」という保護者の直感は、この現象を言い当てています。
見えにくい空白――教育漢字1,026字が海外で止まる
そして、国語で最も目に見える形で差が出るのが漢字と語彙です。日本の小学校では、学年ごとに学ぶ漢字が決まっています(教育漢字=小学6年間で1,026字の学年配当)。海外にいる間にこの学年配当のペースが止まると、帰国時に「数か月〜1年分の漢字の空白」が生まれます。しかも漢字は、上の学年の教科書を読むための土台。空白は漢字テストの点だけでなく、読解・記述の全体をじわじわ押し下げます。「読めるのに書けない」「話せるのに記述で点が取れない」の正体は、多くがここにあります。
逆に言えば、原因がはっきりしているぶん、対策もはっきりしています。生活言語は放っておいても育ちますが、学習言語・漢字・記述は意図して積み上げないと空白になる。だからこそ、帰国してから慌てて取り戻すのではなく、海外にいる今から、学年相当を止めないことが効きます。
埋め方は「学年相当を、帰国前から、細く長く」
学習言語は5〜7年かけて育つ力です。だから、週末にまとめて詰め込むより、日常のなかで細く長く触れ続けるほうが理にかなっています。ポイントは次の3つです。
- 漢字は「学年配当のペース」を止めない:今の学年で習うべき漢字を、その学年のうちに。空白を作らないことが最大の予防。
- 語彙と記述を「日常の言葉」に混ぜる:会話(生活言語)から、説明・要約・自分の考えを書く(学習言語)へ、意識して橋をかける。
- 今の日本の教室を知る先生と、同学年のペースで:教材選びより、今どの学年で何をどう学んでいるかを知る先生と続けられるかが効いてくる。
やることが多そうに見えますが、必要なのは量より継続です。帰国が決まってから何をするかは帰国が決まったら最初にやる国語の準備に、帰国枠受験の全体像は帰国子女枠とは?受験の仕組みにまとめています。
国語の続け方――3つの選択肢を正直に比較
海外にいながら学年相当の国語を続ける方法は、大きく3タイプ。それぞれ「学年相当で続くか」「同世代の友達ができるか」「単価や土曜の負担はどうか」が違います。EDUBAL・TCK Workshop・帰国生のミカタなどのオンライン家庭教師は帰国受験の実績があり、コスモスの丘のようなオンライン補習校も選択肢です。価値はそのまま認めたうえで、正直に並べます。

| 補習校(土曜) | オンライン家庭教師(1対1) | ともだちじゃぱん | |
|---|---|---|---|
| 国語の学び | 学年相当・集団 | 個別最適・高単価 | 学年相当を現役水準の先生と少人数で |
| 漢字の空白 | 埋まりやすいが進度が速い | 依頼内容しだい | 学年配当を止めず日常で積む |
| 友達 | できる(辞めると失う) | 基本できない | 日本に住む同世代と毎日つながる |
| 先生 | 保護者団体ベースの運営が中心 | 登録講師(現役帰国生大学生が主流) | 採用率約2%・日本の現役水準の教員 |
| 負担・土曜 | 土曜がつぶれる | 回数分だけ・単価が積み上がる | 平日の夜=現地の放課後・土曜は家族に |
| 月額のめやす | 校ごと・別途教材費 | 1回数千円〜(積み上げ) | 通い放題で月24,800円(税込) |
ポイントは、多くの選択肢は「教わる」ことはできても、学年相当を毎日・同世代の友達と続ける形は構造的に埋めにくいこと。1対1の家庭教師は個別最適に強い反面、単価が積み上がり、同世代の友達はできません。学習言語は5〜7年かけて日常のなかで育つ力だからこそ、「毎日・続く・友達と」が効いてきます。
ともだちじゃぱんは、国語の空白をこう埋めます
ともだちじゃぱんは、国内最大級のオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」(在籍1,000名超)を運営する株式会社NIJINのオンライン日本語スクールです。ただのマッチング型の家庭教師ではなく、今の日本の教室を知り尽くした現役水準の先生が、学年相当の国語・日本語を教えます。だから、生活言語で止まらず、学習言語(読解・記述)と漢字の学年配当を、日常のなかで積み上げられるのが強みです。

講師は採用合格率およそ2%の選抜。8人制の少人数クラスに担任がつき、日本に住む同世代の子どもたち(NIJINアカデミーの仲間)と毎日つながります。1対1の家庭教師と違い、「勉強だから」ではなく「友達と話したいから」国語が続く。学習言語は毎日の継続でこそ伸びる力なので、この「続く仕組み」が空白を防ぎます。しかも平日の夜=現地の放課後の時間帯に通えるので、土曜は家族に返せます。

受験専門塾ではありませんが、受験国語の土台になる漢字・語彙・記述を学年相当で積み上げるため、帰国後に受験塾へ移る際の基礎づくりにも向いています。料金は通い放題で月24,800円(税込)。1期生は入会金無料で、在籍中はこの価格のままです。帰国後になじめるか不安な方は帰国子女が学校になじめないときもあわせてどうぞ。
よくある質問
会話はできるのに国語が苦手なのは、うちの子だけですか?
いいえ、むしろ自然なことです。日常会話(生活言語)は2〜3年で身につく一方、教科の読み書きに使う学習言語は5〜7年かかります。「話せる」と「教科で使える」は別の力なので、会話が流暢でも国語の読解・記述でつまずくのは、多くの帰国子女に共通します。だからこそ、意図して学年相当を積み上げることが効きます。
「9歳の壁」を過ぎてしまっても、取り戻せますか?
取り戻せます。大切なのは、今の学年でつまずいている具体的な地点(漢字の学年配当・語彙・記述)を見きわめ、そこから学年相当のペースに戻していくことです。今の日本の教室を知る先生が、お子さんの今を見たうえで学び直しの順番を組みます。早いほど負担は軽くなるので、気づいた時が始めどきです。
英語も維持したいのですが、日本語と両立できますか?
できます。むしろ、母語(日本語)の学習言語の基盤をしっかり育てることが、「どちらも中途半端」というダブルリミテッドを防ぎ、英語の学びも支えます。日本語の国語で「考えて書く力」を育てておくと、その力は言語をまたいで生きます。現地校の英語は続けつつ、日本語は学年相当を止めない――この二本立てが理想です。
補習校に通っています。併用する意味はありますか?
あります。土曜は補習校で教科を、平日の夜はともだちじゃぱんで会話と国語の記述を、という併用も可能です。逆に「土曜を家族に返したい」というご家庭は、平日夜に切り替える選択もできます。補習校に通えない・続かない場合の代わりについては補習校の代わりにオンラインで続ける方法もご覧ください。
何歳・何年生から通えますか?
年長(5歳)〜高校生まで、年齢より「会話・学びのレベル」を重視してクラスを編成します。日本語がゼロからでも大丈夫です。まずは無料体験でお子さんの今を見せてください。海外での日本語の続け方は海外で子どもの日本語をどう続ける?も参考になります。

