台北赴任が決まって台北日本人学校のスクールバスの路線を調べても、時刻表もバス停一覧も出てきません。これは探し方が悪いのではなく、学校が意図的に公開していないからです。公式ページには「通学バスのルートや時刻表等は、利用児童・生徒の安全上の観点から、『オンライン入学受付』前の方にはお知らせしていません」と書かれています。つまり住まいを決めてから路線を確かめることはできても、路線を見てから住まいを決めることは制度上できません。さらに令和8年度から運営体制が変わり、PTAバス委員会の業務が外部業者に委託されて4者の連携になりました。この記事では、公表されている体制と申し込みの順番を整理します。
ルートと時刻表が出てこない理由
まずここをはっきりさせておきます。台北日本人学校の通学バスについて公式サイトが公開しているのは、運営の仕組みと申し込みの入口だけです。
| 知りたいこと | 公式サイトでの扱い |
|---|---|
| 誰が運行しているか | 公開されている |
| 令和8年度からの体制 | 公開されている |
| 問い合わせ先 | 公開されている(バス管理会社のアドレス) |
| ルート・バス停 | 非公開。「オンライン入学受付」前の人には知らせない |
| 時刻表 | 非公開。同上 |
| 料金 | ページに記載なし |
理由は安全です。毎日決まった時刻に子どもが決まった場所に立つ情報を、誰でも見られる場所に置かないという判断で、他都市でも同じ考え方をとる学校があります。ネット上には過去の在校生や保護者が書いたバス停の情報が残っていることがありますが、年度で変わる前提の情報なので、これを見て住まいを決めるのは危険です。

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令和8年度から4者体制に――ただし運営主体は保護者のまま
公式ページは、通学バスの原則をこう書いています。「児童・生徒の送迎は保護者の責任にあるという原則のもとで、乗車を希望する利用者の保護者が運営主体となり運行しています」。学校のサービスではなく、保護者の共同運営だという立て付けです。
そのうえで令和8年度からPTAバス委員会の業務を外部業者に委託し、次の体制で連携すると発表されています。
| 担い手 | 役割 |
|---|---|
| PTAバス委員会(バス委員2名) | 通学バスの運営主体。通学バス管理委員会の主催、緊急時対応 |
| 台北日本人学校 | バスの学校発着時の運営協力、バス待ち教室の対応、緊急時対応 |
| バス管理会社(PTAバス委員会より業務委託) | 運行管理、利用者管理、システム運用、会計、問合せ窓口 |
| バス運行会社(PTAバス委員会と運行契約) | 車両提供、運転業務、乗降車管理、車内安全管理 |
保護者にとっての実利は窓口が一本化されたことです。委託前は運行管理も会計も問い合わせ対応も保護者のボランティアが担っていました。令和8年度からはバス管理会社が問合せ窓口になり、質問先が明確になっています。一方で運営主体はあくまでPTAバス委員会(バス委員2名)のままで、緊急時の対応は委員会と学校が担います。「学校に電話すれば全部わかる」形にはなっていません。


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申し込むまでの順番――先に入学受付を済ませる
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 「オンライン入学受付」を済ませる |
| 2 | 学校から届く返信メールで、通学バスに関する問い合わせ先が案内される |
| 3 | この段階でルートや時刻表を確認できる |
| 4 | 申し込む。利用者数により空席待ちになる場合がある |
この一文が実務上いちばん重いところです。「必ずご自身で学校まで通学する手段を確保なさった上で、通学バスをお申し込みください」。つまりバスに乗れる前提で住まいを決めてはいけないということです。空席待ちになった場合でも通学は成立させなければなりません。
現実的な備え方は3つあります。ひとつはタクシーやGrabで通える距離に住むこと。ひとつはMRTの駅から学校への経路を確認しておくこと。もうひとつは同じ学校に通う家庭が多いエリアを選ぶことです。台北日本人学校は令和8年4月15日調べで児童生徒数728名(小学部551名・中学部177名)という規模があり、日本人家庭が集まる地区がある程度定まっています。
通学バスに関する問い合わせ先
公式ページには、通学バスに関する質問の宛先としてバス管理会社のメールアドレス(service@kuokuang-willer.com.tw)が案内されています。学校の代表番号は+886-2-2872-3801(事務室内線101・職員室内線105)です。ルートや時刻表そのものは入学受付前には案内されませんが、体制や大まかな運用について質問すること自体は可能です。
台北は「日本語が減りにくい」――だからこそ見落とすもの
台北と日本の時差は1時間です。学校は日本語、家も日本語、放課後に会うのも同じ学校の子。台北は日本語が減りにくい環境で、これは大きな利点です。ただ話す相手の顔ぶれが3年間ほとんど変わらないという副作用もあります。728名の学校でも、実際に毎日話す相手はクラスの数人です。語彙や話題は、相手の数の分だけしか広がりません。日本の同世代と日本語で話す時間を別に持っておくと、帰国したときに「言葉は問題ないのに話が合わない」という段差が起きにくくなります。
よくある質問(台北日本人学校 スクールバス)
バスのルートや時刻表はどこで見られますか?
入学前には見られません。学校は「通学バスのルートや時刻表等は、利用児童・生徒の安全上の観点から、『オンライン入学受付』前の方にはお知らせしていません」と明記しています。オンライン入学受付を済ませると、学校からの返信メールで通学バスの問い合わせ先が案内されます。
スクールバスは学校が運行しているのですか?
いいえ。児童・生徒の送迎は保護者の責任という原則のもと、乗車を希望する利用者の保護者が運営主体となって運行しています。令和8年度からはPTAバス委員会(バス委員2名)が業務を外部業者に委託し、PTAバス委員会・学校・バス管理会社・バス運行会社の4者で連携する体制になりました。
申し込めば必ず乗れますか?
いいえ。利用者数により空席待ちとなる場合があると明記されています。学校は「必ずご自身で学校まで通学する手段を確保なさった上で、通学バスをお申し込みください」としているので、バスに乗れる前提で住まいを決めないことが大切です。
バス代はいくらですか?
公式ページに金額の記載はありません。運行管理・利用者管理・会計はバス管理会社が担っているため、金額はバス管理会社(service@kuokuang-willer.com.tw)へお問い合わせください。年度によって体制も費用も変わるため、古い情報を参照しないほうが安全です。
台北日本人学校はどのくらいの規模ですか?
令和8年4月15日調べで児童生徒数728名(小学部551名・中学部177名)、26学級(小学部19・中学部6・特別支援1)です。教員は文部科学省からの派遣35名と現地採用・講師26名の計61名、ほかに事務等の職員7名で合計68名です。
台北での学校選び全体は台北の日本人学校とインター比較、学費は台湾の日本人学校の学費にまとめています。各都市の通学バス事情の比較は日本人学校のスクールバス、世界の日本人学校の一覧は日本人学校 一覧をご覧ください。




