Z会の小学生コースを海外で受けさせたい。そう考えて公式サイトを開いた保護者の方が、たいてい最初につまずくのがここです。
「Z会専用タブレット」の端末は、海外では利用できません。
国内の紹介ページでは専用タブレットが前面に出てくるので、「タブレットコース=専用機が届く」と思って申し込みかけてしまいます。海外受講ではそうなりません。この記事では、Z会の公式案内で確認できる範囲の事実だけを使って、小学生が海外でZ会を受けるときに何がどう変わるのかを整理します。

結論:海外で受けられる小学生向けコースは3つ
Z会の海外受講の案内に、小学生向けとして挙がっているのは次の3つです。
- 小学生タブレットコース(1・2年生)
- 小学生タブレットコース(3〜6年生)
- 中学受験コース(3〜6年生)
つまり海外受講の中心はタブレットコースで、帰国後の中学受験を見据えるご家庭には中学受験コースという選択肢が別にある、という構成です。紙教材のコースについては海外受講の可否が案内に明記されていないため、紙を希望される場合はZ会へ直接ご確認ください。
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最大の落とし穴:専用タブレットは海外では使えない
もう一度、公式の記載です。
「Z会専用タブレット」の端末は、海外では利用できません。ご了承ください。
では海外ではどうするのか。ご家庭でiPadまたはAndroidタブレットと、対応するデジタルペンを用意します。端末が手元にあるご家庭にとっては、むしろ身軽です。専用機の配送を待つ必要も、通関で止まる心配もありません。
ただし見落としがちな点が3つあります。
- 端末代がご家庭の持ち出しになります。会費とは別に、タブレットとデジタルペンの費用がかかります。
- 対応機種の条件があります。手持ちの古いタブレットで動くとは限りません。申し込み前に必ず動作環境をご確認ください。
- 兄弟で共用しにくい。学習時間が重なると1台では回りません。ここは専用機が届く国内受講と条件が違うところです。
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支払いは「一括払い」のみ
ここも国内と違います。公式にはこうあります。
海外受講の会費のお支払いは「一括払い」のみとなります
毎月払いで様子を見る、ということができません。最初にまとまった額を出す前提になります。会費に加えて海外受講のための費用が別途加算される仕組みですが、金額は年度によって改定されるため、この記事では具体的な数字を書きません。申し込み前にZ会の公式ページで最新の金額をご確認ください。
一括払いという条件は、逆に言えば「1年続ける前提で始められるか」を先に考えさせてくれるとも言えます。海外での学習は、途中でやめてしまう率が高いところです。始める前に、続けられる曜日と時間帯が生活の中にあるかを一度確認しておくと安全です。
学年で変わる、選び方の目安
| 学年 | 選択肢 | 海外で気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 1・2年生 | 小学生タブレットコース(1・2年生) | ひらがな・カタカナ・初期の漢字は日々の積み重ねが要。保護者が横につく時間を確保できるか |
| 3〜6年生 | 小学生タブレットコース(3〜6年生) | 国語・算数・理科・社会・英語+Z会オリジナル教科のセット受講。現地校の宿題との総量に注意 |
| 3〜6年生(受験) | 中学受験コース(3〜6年生) | 答案は「Z会答案提出アプリ」から提出できる。帰国受験を見据えるならこちら |
3〜6年生のタブレットコースはセット受講です。「国語だけ」という取り方ができないため、現地校の勉強と足したときの総量は事前に見積もってください。ここを甘く見ると、2か月目に破綻します。
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提出課題は、海外でも動く仕組みになっています
海外受講で一番心配なのが「添削のやりとりが郵便で往復して間に合うのか」という点ですが、Z会はここをアプリで解決しています。
- 小学生タブレットコース(3〜6年生)——「提出課題のご提出は、添削の有効期限までご提出可能です。『Z会小学生アプリ』上でご提出いただきます」
- 中学受験コース——「答案を『Z会答案提出アプリ』からご提出いただけます」
これは海外在住のご家庭にとって大きな利点です。郵送で送り返す方式だと、国によっては往復に何週間もかかり、返ってきた頃には本人が何を書いたか覚えていない、ということが起きます。アプリ提出なら距離が実質的に消えます。ここは正直に、Z会の海外対応が優れている点だと思います。
国・地域による制限と、関税の扱い
2つ、事前に確認しておくべき注意書きがあります。
国・地域によってサービスをご利用いただけない場合があります
海外への送付物は、お届けする国・地域によって、関税がかかる場合がございます。かかる関税はお客様負担となります
前者はお住まいの国が対象かどうかの問題なので、申し込み前に必ず問い合わせて確認してください。後者は、タブレットコースでも副教材などの送付物がある場合に関係します。関税は現地で請求され、会費には含まれません。
他社と比べると、Z会はどこが違うか
| サービス | 海外対応 | 端末 |
|---|---|---|
| Z会 | 公式に海外受講あり。提出はアプリ | 専用タブレットは海外不可。iPad/Androidを自前で用意 |
| 進研ゼミ | 公式に海外受講あり。地域の販売会社経由 | 講座による |
| スマイルゼミ | 公式の海外向けサービスではない | 専用タブレットの受け取りが壁になる |
| 公文式 | 海外通信は新規入会を受付停止 | 現地教室が選択肢 |
| スタディサプリ | 規約上、日本国内のみ | — |
こうして並べると、Z会は「海外在住であること」を前提に設計されている度合いが高いほうです。とくにアプリ提出は効きます。4社の違いは海外で使える日本の通信教育4社比較で詳しく扱っています。
それでも、教材だけでは埋まらないもの
ここまでZ会の海外受講の良いところも正直に書いてきました。そのうえで、小学生の海外学習について、教材の選択では解決しないことを1つだけお伝えします。
読み書きは伸びるのに、話す力だけが止まるという現象です。
タブレットで漢字を覚え、読解問題を解き、添削も返ってくる。成績表の数字は悪くない。それなのに一時帰国したとき、いとこや同級生の輪にうまく入れない。話しかけられても短く答えて終わってしまう。——海外で日本の教材を続けているご家庭から、いちばん多く聞くお悩みです。
理由ははっきりしています。教材は日本語を「入れる」ことはできても、「使う相手」までは用意できないからです。小学生の日本語は、同世代とのやりとりの中でしか育たない部分があります。冗談の間合い、話をかぶせるタイミング、はやりの言い回し。これは添削では返ってきません。
「教材で入れる」+「友達と使う」の組み合わせ
わたしたち「ともだちじゃぱん」は、子ども向けのオンラインの学校です。日本の現役水準の教員が担任につき、8人の少人数クラスで、日本の同世代の子と毎日話します。
Z会をやめてこちらに、というご案内ではありません。教材は続けたまま、話す場だけを足す——この組み合わせがいちばん自然です。読み書きの積み上げは教材が得意で、会話と関係づくりには人が要る。役割が違うだけです。
よくある質問
手持ちのiPadで受講できますか?
対応機種の条件を満たしていれば可能です。ただし世代が古い端末は対象外になることがあります。デジタルペンも対応品が必要です。申し込み前にZ会の動作環境をご確認ください。
1教科だけ受けることはできますか?
小学生タブレットコース(3〜6年生)はセット受講です。「国語だけ」という受け方はできません。負担が重いと感じる場合は、学年やコースの選び方から相談されることをおすすめします。
帰国が決まっている場合、中学受験コースにすべきですか?
帰国後の受験を予定しているなら選択肢に入ります。ただし現地校の負担との合計で判断してください。帰国枠での受験は英語が主戦場になる一方、入学後にいちばん困るのは国語というご相談が多いことも申し添えます。
途中でやめたら返金されますか?
一括払いのため、途中解約時の扱いは契約条件によります。申し込み前に解約と返金の規定を必ず確認してください。

まとめ
- 海外で受けられる小学生向けはタブレットコース(1・2年生/3〜6年生)と中学受験コース
- Z会専用タブレットは海外では使えない——iPad/Androidとデジタルペンを自前で用意
- 支払いは一括払いのみ。金額は改定されるため公式で最新を確認
- 提出はアプリ——郵送の往復が消えるのは海外で大きな利点
- 国・地域によっては利用不可。関税は自己負担
- 教材で読み書きは伸びる。話す相手は別に用意する必要がある



