インド駐在が決まって「インドの日本人学校の一覧」を探すと、たいてい期待外れになります。インドに全日制の日本人学校は2校しかありません。ニューデリー日本人学校とムンバイ日本人学校です。バンガロールとチェンナイにあるのは補習授業校で、平日に通う学校ではありません。これは文部科学省が公表している「認定した在外教育施設一覧」(令和8年4月1日時点)と、外務省が指定した補習授業校の一覧で確認できます。この記事は、その2つの公的な一覧と各校の公式サイトの記述だけで組み立てています。
インドの日本人学校は2校――ニューデリーとムンバイ
文部科学省の「認定した在外教育施設一覧」(令和8年4月1日時点)によると、日本人学校は世界に90校(47ヶ国1地域)あります。そのうちインドは2校です。
| 学校名 | 都市 | 設置者 |
|---|---|---|
| ニューデリー日本人学校 | ニューデリー(バサントクンジ) | デリー日本人会 |
| ムンバイ日本人学校 | ムンバイ(ポワイ) | ムンバイ日本人会 |
アジアでは中国が14校、インドネシアが4校、タイ・韓国・シンガポールがそれぞれ複数校あるなかで、人口14億人のインドに2校というのは少ないほうです。日系企業の進出が続いている国であることを考えると、意外に感じる数字かもしれません。
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規模は8倍違う――232名と29名
この2校は「同じ日本人学校」とひとくくりにできない規模差があります。
| 項目 | ニューデリー日本人学校 | ムンバイ日本人学校 |
|---|---|---|
| 児童生徒数 | 232名(学校長あいさつ) | 29名(2026年4月現在) |
| 創立 | 1964年9月1日 | 1971年(ワーリー) |
| 日本人学校としての認定 | 1994年1月12日 | 文科省認定校 |
| 学部 | 小学部・中学部(附属幼稚園あり) | 小学1年〜中学3年 |
| 現在地 | バサントクンジ(1991年〜) | ポワイ(2016年2月〜) |
ムンバイ日本人学校は小学1年生から中学3年生まで全校で29名。同校は自らを「少人数なので、雰囲気はとても家庭的」「個に寄り添った指導を重視」と説明しています。9学年で29名ということは、1学年あたり平均3名。学年に同級生がひとりもいない年もありえる規模です。
一方のニューデリーは、学校長のあいさつによれば2007年に100名を越え、2011年に200名を越え、令和元年には300名を越えて順調に増加してきましたが、コロナの影響で一時期100名を切るほどに激減し、そこから232名まで回復したとされています。同じ国のなかでも、都市が違えば学校体験はまったく別物だということです。


バンガロールとチェンナイにあるのは「補習授業校」
検索でよく出てくるのが、バンガロール(ベンガルール)とチェンナイです。ここには日本人学校はありません。外務省が指定した補習授業校の一覧に、次の2校が載っています。
| 教育施設名 | 管轄在外公館 | 指定日 |
|---|---|---|
| バンガロール補習授業校 | 在ベンガルール日本国総領事館 | 2023年3月29日 |
| チェンナイ補習授業校 | 在チェンナイ日本国総領事館 | 2023年3月29日 |
補習授業校と日本人学校はまったく別のものです。日本人学校は「国内の小学校又は中学校における教育と同等の教育を行うことを目的とする全日制の教育施設」(文部科学省)。平日に毎日通い、日本の教育課程をそのまま履修します。補習授業校は、平日は現地校やインターナショナルスクールに通いながら、週末などに国語などを補う場です。
つまりバンガロール・チェンナイ・プネ・グルガオンなどに赴任する家庭にとって、「日本人学校に入れる」という選択肢は最初から存在しません。平日は現地校かインターナショナルスクール、日本語は別で確保する――という前提で計画を立てることになります。

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ニューデリー日本人学校の費用と通学
2校のうち規模の大きいニューデリーについて、公表されている数字を並べます。単位はルピーです。
| 項目 | 金額(令和8年度) |
|---|---|
| 入学金 | 300,000(附属幼稚園からの入学は150,000) |
| 授業料 | 31,000(月額) |
| バス利用料 | 9,500(月額) |
支払いは上半期(4月〜9月)と下半期(10月〜3月)の2回分割、銀行振り込みまたは小切手です。転入の場合は月末4日間の在籍なら徴収なし、転出の場合は月初4日間の在籍なら徴収なしという運用になっています。
校地は総面積12,000平方メートル、校庭6,000平方メートル、校舎6,822平方メートル、屋内体育館706平方メートル、そして25m×15m(6コース)の屋内プールがあります。スクールバスはVasant Vihar・Defence Colony・Gurgaonの3地区で運行しています。
編入で共通して注意すること
ニューデリー日本人学校の編入学案内には、次の条件が明記されています。
- ニューデリー及びその近郊に在住する小・中学校通学適齢であること
- 児童・生徒は通学する学年の教育を日本語で受ける日本語能力を持つこと
- 保護者は学校との通信を不自由なく行う日本語能力を持ち、デリー日本人会の正会員または会友であること
- 中学3年生(G9)の編転入申し込みは、4月中に在籍できる生徒に限る(5月以降は不可)
- 他の学年(G1〜G8)の年度内入学は、当該年度の2月末までに申し込む
そして見落としやすいのが教科書です。編入生は日本を出国する前に、必ず海外子女教育振興財団から教科書を受領してください。同校は編入時の教科書を配布していません。学用品もインドでの購入が難しいため、渡印前の準備が必要です。
「日本人学校がない都市」に赴任したら
インドは、日本人学校のある都市とない都市の差がとても大きい国です。ニューデリーとムンバイ以外は、平日に日本語で学ぶ場所がありません。
そしてムンバイのように学校があっても全校29名という規模の場合、悩みは「学校がない」ではなく「同世代の日本語の友だちがいない」に変わります。学年に同級生が2〜3人という環境で、日本語で議論したり、笑い合ったり、意見が食い違ったりする経験をどう確保するか。これはインドに限らず、少人数の日本人学校がある都市に共通する課題です。

ともだちじゃぱんは、日本の現役水準の教員が8人の少人数クラスを担任し、日本にいる同世代の子どもたちと同じクラスで学ぶオンラインの日本語スクールです。インドと日本の時差は3時間30分。インドの夕方が日本の夜にあたるので、現地校から帰ってきたあとの時間にそのまま参加できます。日本人学校がない都市でも、学年に同級生がいない学校でも、日本語で話す相手を足すことができます。学年ではなく会話のレベルでクラスを分けます。
よくある質問(インドの日本人学校 一覧)
インドに日本人学校は何校ありますか?
2校です。ニューデリー日本人学校(設置者:デリー日本人会)とムンバイ日本人学校(設置者:ムンバイ日本人会)。文部科学省「認定した在外教育施設一覧」(令和8年4月1日時点)に記載されています。同一覧では日本人学校は世界に90校、47ヶ国1地域です。
バンガロールに日本人学校はありますか?
ありません。あるのはバンガロール補習授業校(在ベンガルール日本国総領事館の管轄・2023年3月29日指定)で、これは全日制ではありません。平日は現地校やインターナショナルスクールに通うことになります。
チェンナイはどうですか?
チェンナイも同じで、チェンナイ補習授業校(在チェンナイ日本国総領事館の管轄・2023年3月29日指定)があるだけです。
ムンバイ日本人学校は何人いますか?
29名です(2026年4月現在・学校公式サイト)。小学1年生から中学3年生までを合わせた人数で、1学年あたり平均3名。同校は「少人数なので、雰囲気はとても家庭的」と説明しています。
日本人学校と補習授業校はどう違いますか?
日本人学校は全日制、補習授業校は補習の場です。日本人学校は「国内の小学校又は中学校における教育と同等の教育を行うことを目的とする全日制の教育施設」で、文部科学大臣から国内の課程と同等の教育課程を有する旨の認定を受けています。補習授業校は、平日は別の学校に通いながら国語などを補う場所です。
インドに日本人学校の高等部はありますか?
ありません。ニューデリーもムンバイも中学3年生までです。高校からは日本の高校へ進むか、インド国内やほかの国のインターナショナルスクールへ進む選択になります。
費用はインドの日本人学校の学費、世界の学校は日本人学校 一覧、学費の全体像は日本人学校の学費にまとめています。補習校との違いは日本人学校と補習校の違いもどうぞ。



