マレーシア赴任の話が出たとき、お子さんが小学校高学年以上なら最初に確認すべきことがあります。マレーシア 日本人学校 高校で調べても、進学先の情報が出てこないからです。答えを先に書きます。マレーシアの日本人学校4校は、すべて中学部までです。高等部はひとつもありません。しかも「日本の高校の課程で学べる学校」という広い意味でも、マレーシアには存在しません。この記事では、文部科学省の認定一覧と各校の公表資料でその事実を確認したうえで、クアラルンプール日本人学校の学年別在籍数から実際に何年生で家族が動いているかを読み取り、中学卒業後に取れる選択肢を整理します。
マレーシアの日本人学校は4校。すべて中学部まで
文部科学省が認定している在外教育施設の一覧に、マレーシアの日本人学校はクアラルンプール・ペナン・ジョホール・コタキナバルの4校が掲載されています。それぞれの学校が公表している設置学部は次のとおりです。
| 学校 | 設置学部 | 高等部 |
|---|---|---|
| クアラルンプール日本人学校 | 幼稚部・小学部・中学部 | なし |
| ペナン日本人学校 | 小学部・中学部 | なし |
| ジョホール日本人学校 | 小学部・中学部(小中併設) | なし |
| コタキナバル日本人学校 | 小学部・中学部 | なし |
これはマレーシアだけの事情ではありません。文部科学省が「高等部を設置するもの」として一覧に挙げている在外教育施設は7施設だけ(平成26年7月9日現在)で、内訳は立教英国学院(英国)、帝京ロンドン学園(英国)、慶應義塾ニューヨーク学院(米国)、スイス公文学園高等部(スイス)、早稲田渋谷シンガポール校(シンガポール)、上海日本人学校(中国)、如水館バンコク(タイ)です。このうち日本人学校は上海の1校だけで、残りは私立在外教育施設です。そしてマレーシアは1施設も含まれていません。

つまりマレーシアでは、日本の高校の課程を現地で受ける手段が、全日制としては存在しないということです。上海日本人学校の高等部については上海日本人学校の高等部に、シンガポールの事情はシンガポール日本人学校と高校進学にまとめています。
海外で育つお子さまの、日本語のことなら。
ともだちじゃぱんは、海外で育つ子どものためのオンラインの日本語スクールです。日本の同世代と毎日話せて、日本の現役水準の先生が担任につく8人の少人数クラス。
🎁 ご登録の方に、「学校案内」をメールでその場でお届けします。開校の日程も、いちばんにお知らせします。
30秒・無料。ご質問は返信メールにそのままご返信ください。
在籍数が示す「実際にいつ帰るか」――中1が47名、中3は28名
高等部がないという制度の話より、赴任の判断に効くのは実際に何年生で家族が動いているかです。クアラルンプール日本人学校が公表している学年別の在籍数(令和8年4月13日現在)を見ると、それがはっきり出ています。
| 学年 | 在籍 | 学級数 |
|---|---|---|
| 小学6年 | 61名 | 2学級 |
| 中学1年 | 47名 | 2学級 |
| 中学2年 | 36名 | 2学級 |
| 中学3年 | 28名 | 1学級 |
中学1年の47名が、中学3年では28名。学年が上がるほど人数が減り、中3では学級が1つになります。同じ学校の2年前の公表値(令和6年5月2日現在)では中学1年が36名でしたから、この学年をそのまま追いかけると36名→28名で、2年間に8名(22%)が抜けたことになります。転入もあるので純粋な減少ではありませんが、差し引きで人が減る方向に動いているのは確かです。
理由ははっきりしています。日本の高校受験は中学3年の冬にあります。マレーシアに高校がない以上、日本の高校を受けるなら中3の秋から冬にかけて日本にいる必要があり、多くのご家庭が中2の終わりから中3の夏までに帰国します。中3の1学級28名という数字は、その結果です。

学費・奨学金・開校日程は、学校案内(無料)でお届けします。
海外で育つ子どものためのオンライン日本語スクール「ともだちじゃぱん」(2026年12月開校)。日本の現役教員が担任する8人の少人数クラスで、同世代の友達と日本語を続けられます。
中学卒業後に取れる3つの道
マレーシアで中学部を卒業したあと、実際に選ばれているのは大きく3つです。
| 選択肢 | どこにいるか | 日本語の授業 |
|---|---|---|
| ①日本の高校へ帰国(一般入試・帰国生徒特別枠) | 日本。母子で先に帰国し父は単身赴任という形も | あり(国語として継続) |
| ②マレーシアのインターへ進む(IGCSE→A-level/IBディプロマ) | マレーシア。家族は一緒 | 原則なし |
| ③日本の通信制高校に在籍 | マレーシア。年数回のスクーリングで日本へ | あり(履修科目として) |
①はいちばん多い選択ですが、家族が離れるという代償があります。帰国生徒特別枠の受験には「海外在留年数」や「帰国後の経過期間」といった出願条件があり、帰国のタイミングが受験資格そのものを左右します。中3の途中で戻ると一般入試に切り替わる場合もあるため、志望校の要項を赴任前に確認しておくのが安全です。
②を選ぶご家庭は少数です。マレーシアには英国式・IB系のインターが多く、Year12〜13(シックスフォード相当)への進学は制度としては開かれています。ただしIGCSEを経ていない生徒の途中入学には英語要件と定員があり、中学部からそのまま入れるとは限りません。そしてこの道を選ぶと、高校3年間で日本語の授業がゼロになります。
③はここ数年で現実的になった道です。日本の広域通信制高校は海外在住のまま在籍でき、年に数日のスクーリングで単位を満たせる学校もあります。家族が一緒にいられて日本の高校卒業資格も残るため、①と②の弱点をどちらも避けられます。一方で、毎日通う学校がないぶん生活のリズムと友人関係は家庭が用意することになります。

OUR TEACHERS
教えるのは、日本の学校の先生です。
家庭教師でも、動画配信でもありません。日本の小中学校で子どもと向き合ってきた教員が、約2%の選抜を通って担任になります。まずは無料で、お子さまのことを相談してみてください。
無料です。お子さまがご一緒でなくても構いません。無理におすすめすることはありません。
どの道を選んでも、日本語だけは自動的には続かない
3つを並べて見ると、共通する宿題が浮かびます。②と③では、日本語で読み書きし、日本語で議論する時間が学校からはほとんど供給されません。①でも、帰国してすぐ日本の高校の国語についていけるかは別の問題です。中学部の3年間で人数が減っていく環境では、日本語で意見をぶつけ合う相手の数自体が学年とともに細っていきます。
ともだちじゃぱんは、日本の現役水準の教員が8人の少人数クラスを担任し、日本にいる同世代の子どもたちと同じクラスで学ぶオンラインの日本語スクールです。マレーシアと日本の時差は1時間。日本の平日夕方は、マレーシアの平日夕方とほぼ重なります。放課後にそのまま参加できる、数少ない地域です。
高校をどこで過ごすかは、赴任期間と受験制度で決まってしまう部分が大きいものです。それでも日本語で関わる同世代の人数だけは、学校の在籍数とは別に家庭の側で足せます。
よくある質問(マレーシア 日本人学校 高校)
マレーシアの日本人学校に高校はありますか?
ありません。クアラルンプール・ペナン・ジョホール・コタキナバルの4校はすべて中学部までです(クアラルンプールのみ幼稚部も設置)。文部科学省が「高等部を設置するもの」として挙げている在外教育施設7施設(平成26年7月9日現在)にも、マレーシアの施設は含まれていません。
高等部がある日本人学校は世界にありますか?
日本人学校では上海日本人学校の1校だけです。そのほかに高等部を持つ在外教育施設としては、立教英国学院・帝京ロンドン学園(英国)、慶應義塾ニューヨーク学院(米国)、スイス公文学園高等部(スイス)、早稲田渋谷シンガポール校(シンガポール)、如水館バンコク(タイ)が文部科学省の一覧に挙がっています。これらは日本人学校ではなく私立在外教育施設です。
何年生までにマレーシアを離れるご家庭が多いですか?
クアラルンプール日本人学校の公表値(令和8年4月13日現在)では、中学1年47名・中学2年36名・中学3年28名と学年が上がるほど減り、中3は1学級になります。日本の高校受験が中3の冬にあるため、中2の終わりから中3の夏までに帰国するご家庭が多いのが実情です。
マレーシアに残って高校に通う方法はありますか?
あります。マレーシアのインターナショナルスクールのYear12〜13へ進む方法と、日本の広域通信制高校に在籍したままマレーシアに住む方法の2つです。前者はIGCSEを経ていない場合の英語要件と定員に注意が必要で、高校3年間は日本語の授業がなくなります。後者は日本の高校卒業資格が残り家族も一緒にいられますが、毎日通う学校がないぶんの生活設計が要ります。
帰国生徒特別枠(帰国枠)で受験するには、いつ帰ればよいですか?
学校ごとに「海外在留年数」と「帰国後の経過期間」の条件が定められており、そこから逆算します。中3の途中で帰国すると条件を外れて一般入試扱いになる場合があるため、志望校の募集要項を赴任前に確認しておくことをおすすめします。マレーシアの日本人学校の費用面はマレーシアの日本人学校の学費にまとめています。
クアラルンプール日本人学校の規模はどれくらいですか?
令和8年4月13日現在で全体544名(幼稚部66名・小学部367名・中学部111名)です。敷地は約75,000平方メートルで、校庭2面・体育館2施設・50mと25mのプールを備えています。マレーシア国内では最大規模の日本人学校です。
マレーシアでの学校選び全体はクアラルンプールの日本人学校とインターの比較、地方在住で補習校が近くにない場合はマレーシアの補習校がない地方で日本語を続ける方法、費用は日本人学校の学費、世界の学校は日本人学校 一覧にまとめています。




