進研ゼミ 海外口座で検索する方が確かめたいことは、ほぼ一つです。「日本の銀行口座やクレジットカードを持っていなくても、海外から進研ゼミの受講費を払えるのか」。あるいはその逆で、「日本の口座を残しておかないと払えないなら、帰国前に閉じないほうがいいのか」。着任準備のなかでも、地味に効いてくる論点です。
結論から書きます。進研ゼミの海外受講の支払い方法は4つあり、そのうち3つには公式に「(日本国内から)」という条件が付いています。残る1つがクレジットカードです。そして——ここが正直に書かなければならないところですが——海外で発行されたカードが使えるかどうかは、公式に記載が見当たりません。この記事では、実際にどこに何が書いてあるかを示したうえで、確認できたこと・できなかったことを切り分けます(本記事の確認日は2026年9月1日です)。
探しても見つからない理由:ベネッセのサイトには書いていない

この検索が難しいのには理由があります。ベネッセの公式サイトは、支払い方法を書いていないのです。海外受講のよくある質問には、支払い方法について「販売会社により異なります。各社の入会フォームにてご確認ください」という趣旨の回答しかありません。ベネッセ公式だけを何時間読んでも答えは出ません。
なぜかというと、海外受講の契約相手がベネッセではないからです。公式にはこう書かれています。「海外受講では、ベネッセではなく販売会社とご契約を結んでいただきます」。契約先も、受講費の支払い先も、解約の窓口も販売会社。主たる販売会社は日販アイ・ピー・エス株式会社(日販IPS)です。
したがって、支払い方法の一次情報は日販IPSの申込規約ページ(入会フォームの直前にある「お申し込みのご案内」)にあります。実質、ここ1ページだけが公式の情報源です。入会手続きの流れは、ベネッセの海外受講サイトから入り、個人情報の取り扱いに同意すると日販IPSの規約ページに遷移し、そこで講座を選んで申し込む、という順序になります。
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支払い方法は4つ。3つに「日本国内から」が付く
日販IPSの規約ページには、こう書かれています。まず大前提として「お支払は、基本的に年度単位の一括払いのみ」。そのうえで「初回のお支払いについては以下の方法のいずれかをご選択ください」として、次の選択肢が挙げられています。
- クレジットカード(VISA・MasterCard・AMEX・Diners・JCB)
- インターネットバンキング
- (日本国内から)銀行振込
- (日本国内から)郵便振替
あわせて「お振り込み、ご送金などに手数料がかかる場合は、お客さま負担となります」とも書かれています。
この書きぶりから、確実に読み取れることを整理します。
- 銀行振込・郵便振替を選ぶなら、日本国内からの送金が前提です。つまり日本国内の口座か、日本にいる代理人(実家のご家族など)が事実上必要になります。ここは括弧書きで明示されている以上、動かせません。
- インターネットバンキングについては、日本の銀行を前提としているかどうかの明記がありません。「(日本国内から)」が付いていないことをどう読むかは、公式からは判断できません。
- クレジットカードは、ブランドの列挙のみで、発行国の条件が一切書かれていません。「海外発行のカードが使える」とも「日本発行に限る」とも書かれていない、というのが正確な状態です。
ここで推測を書くことはしません。実務的な結論としては、日本発行のカードが手元にあるなら、それがいちばん確実な選択肢です。着任前に、有効期限が滞在期間中に切れないか、更新カードの送付先を日本の実家などにしておけるかを確認しておくと、途中で詰まりません。日本のカードが無い場合は、申し込み前に日販IPSへ直接確認するのが唯一の正解です。
2年目以降のことは、公式に書かれていない
見落とされやすい点をひとつ。規約の文言は「初回のお支払いについては以下の方法のいずれかを」です。2年目以降(継続・進級時)の支払い方法とタイミングについては、公式に記載が見当たりません。公式に書かれているのは、継続(進級)の案内が販売会社から11月〜2月頃に届く、ということだけです。
支払いの期日についても同様で、ベネッセ公式の手続きの流れには「入会の際にご指定いただいたご入金方法で、販売会社へ期日までにお支払い」「お支払いのタイミングは、お支払い方法により異なります」とあるだけで、具体的な日数は公開されていません。「初回だけ整えれば以後も同じ」とは限らない、という前提で、継続案内が届いたら中身を確認する運びになります。
返金は「口座」で受け取る——ここでも日本の口座が効く

入るときだけでなく、出るときの導線も見ておきます。海外受講は年度一括払いですが、中途解約は可能で、未受講分は販売会社から返金されます。その返金方法が、支払い方法によって分かれます。
- クレジットカード払いの方/ご契約のクレジットカードに返金
- クレジットカード払い以外の方/「解約連絡書」に記入する振込口座に返金
- いずれも「ご指定口座で確認できるまで1〜2か月ほどかかる場合があります」と案内されています。
つまりカード以外で払った場合、返金の受け皿としても口座が必要になります。帰国や転勤で途中解約する可能性を考えると、カードで払っておいたほうが出口が単純だ、という言い方はできます。
あわせて解約の締切も押さえておいてください。小学講座の解約・登録変更の締切は前々月25日(こどもちゃれんじは前月1日、中学講座は前々月20日)。約2か月前に申し出ないと止まりません。顧客都合の返品・返本は不可とも案内されています。締切と返金の詳細は進研ゼミ 海外受講の解約で詳しく書いています。
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会社の福利厚生で払いたい人が、いちばん間違えるところ
駐在の方には、これがいちばん実害の大きい落とし穴かもしれません。日販IPSの案内ページには、はっきりこう書かれています。このページからの注文は個人でお支払いのお客様のみが対象であり、日販IPSと口座振替契約がある方や、勤務先の国内本社と精算する仕組みがある場合も、このページから購入するとお客様ご自身に全額請求されます、と。
年度一括なので、請求されるのは1か月分ではありません。小学2年生をシンガポールで4月号から受講する場合の公式の計算例は、8,394円×12か月=100,728円が一括請求です。会社が持ってくれるはずだった十万円が個人口座から出ていく、という事故が起こりえます。
勤務先の制度を使うつもりなら、個人フォームから申し込む前に日販IPSへ連絡する。これが正しい順序です。ベネッセ公式にも「上記以外の販売会社とご契約のかたは…」という記述があり、企業の福利厚生ルートなど別の販売会社が存在することが示されています。窓口は日販アイ・ピー・エス株式会社(東京都文京区湯島1-3-4/TEL 03-5802-1854/受付は日本時間9:00-12:00・13:00-17:30、土日祝・年末年始を除く)です。
なお、電話での申し込みはできません。「海外ご住所の確認などの誤りを防ぐため、ホームページでのお申し込みに限定」と公式に案内されています。電話は相談用、申し込みはWeb、という切り分けです。
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「日本の口座がいるか」で4社を並べる
支払い手段は、海外にいる家庭にとって申し込みの最初の関門です。各社の公式に書かれている範囲で並べます。
| 比較軸 | 進研ゼミ(海外受講) | Z会(海外受講) | 公文(通信・海外生) | スマイルゼミ |
|---|---|---|---|---|
| 支払い先 | 販売会社(日販IPSほか) | Z会 | 公文(本部通信) | 公式に記載が見当たらない |
| 使える手段 | カード(VISA/Master/AMEX/Diners/JCB)/ネットバンキング/銀行振込・郵便振替は日本国内から | クレジットカード/口座振替 | クレジットカードのみ(VISAまたはMastercard) | 公式に記載が見当たらない |
| 請求通貨 | 公式に記載が見当たらない | 公式で要確認 | 日本円と明記 | 公式に記載が見当たらない |
| 支払い回数 | 年度単位の一括払いが基本 | 毎月払い不可。6カ月/12カ月の一括 | 月額 | 公式に記載が見当たらない |
| 海外発行カードの可否 | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載が見当たらない |
並べて分かるのは、どの社も「海外発行カードが使えるか」を公式には書いていないということです。共通の空白なので、進研ゼミだけが不親切なわけではありません。ただ、進研ゼミは年度一括で金額が大きいぶん、ここでつまずいたときの影響が大きい。日本のカードを1枚維持しておくことが、結果的にいちばん安い保険になります。金額そのものの構造は海外で使える日本の通信教育4社比較とあわせてご覧ください。
支払いを整えても、埋まらないものが一つ残る
ここまで口座とカードの話をしてきましたが、海外で日本語を続ける家庭が半年後に困るのは、支払い方法ではありません。手続きは全部通って教材も届いているのに、子どもが日本語を話さなくなっていく、という現象のほうです。
言語学者のカミンズが整理したように、日常会話のことば(BICS)は2〜3年で育つ一方、教科の学習に耐えることば(CALP)は5〜7年かかると言われます。海外では現地校の言語がCALPを伸ばす側に回り、日本語は家庭内の会話だけになりやすい。「使う場面」が家庭の中にしか無い状態が続くと、9歳前後で語彙が伸び止まる、いわゆる9歳の壁にぶつかります。小学校6年間の教育漢字1,026字を積み上げても、それで誰かと考えを交わす場が無ければ、知識のまま止まってしまう。
読み書きの積み上げは進研ゼミのような教材が得意ですから、そちらは続けていただいていい。私たちともだちじゃぱんが担当したいのは、その「使う相手」の部分です。教材で読み書きを積み、こちらで使う相手を得る。併用でいい、と考えています。
用意しているのは三つです。日本の同世代と毎日話せる場。日本の現役水準の先生。そして8人の少人数クラスで、聞き役に回らず必ず発言が回ってくる設計。2026年12月開校のパイロットとして準備を進めています。学費は通い放題の月額定額制で、詳しい条件は資料でご案内しています。
よくある質問
日本の銀行口座を持っていなくても申し込めますか?
銀行振込・郵便振替には公式に「(日本国内から)」と条件が付いているため、この2つは日本国内の口座または代理人が前提になります。クレジットカードを選ぶ場合に日本の口座が必要かどうかは公式に明記がありません。確実なのは日本発行のカードを用意しておくことで、それが難しい場合は申し込み前に販売会社(日販IPS)へ確認してください。
海外で発行したクレジットカードは使えますか?
公式に記載が見当たりません。案内されているのはブランド(VISA・MasterCard・AMEX・Diners・JCB)だけで、発行国についての条件は書かれていないのが実際です。使えるとも使えないとも書かれていないため、本記事では断定を避けます。販売会社への事前確認をおすすめします。
帰国が決まっています。日本の口座は残しておくべきですか?
受講を続ける前提なら、残しておくほうが選択肢が広がります。支払い手段として銀行振込・郵便振替が使えるだけでなく、カード以外で支払った場合の返金の受け皿としても口座を指定する必要があるためです。返金は確認まで1〜2か月かかる場合があると案内されています。
勤務先が費用を負担してくれる場合はどうすればいいですか?
個人向けの入会フォームからは申し込まないでください。販売会社の案内に、勤務先の国内本社と精算する仕組みがある場合でも個人フォームから購入すると本人に全額請求される、と明記されています。年度一括なので金額も大きくなります。先に日販IPSへ連絡し、法人ルートの有無を確認するのが正しい順序です。
支払いはいつまでにすればいいですか?
公式には「期日までにお支払い」「お支払いのタイミングは、お支払い方法により異なります」とあるだけで、具体的な日数は公開されていません。申し込み完了メールと販売会社からの案内を確認してください。なお申し込みから初回教材の到着までは2〜3週間と案内されています。



