「イギリスに赴任する。ロンドン以外にも補習校はあるのか」「マンチェスターやエディンバラでも日本語を続けられるのか」――「補習校 イギリス」「イギリス 日本語 補習校」と検索するご家庭が知りたいのは、まさにここです。答えを先に言うと、イギリスの補習授業校は全部で11校。そのうちロンドン補習授業校が約1,300名という世界屈指の規模を持つ一方で、北アイルランドには1校もなく、オックスフォードにもブリストルにもサウサンプトンにも補習校はありません。この記事では、英国11校の実データ(場所・曜日・学費・入りやすさ)を公式情報だけで正直にまとめ、そのうえで「近くに無い」「土曜がつぶれる」「入れない」ときの選択肢まで整理します。
イギリスの補習校は11校。ロンドンに極端に集中している
外務省が指定した補習授業校の一覧を数えると、イギリスは11校です(在英国日本国大使館の管轄が9校、在エディンバラ日本国総領事館の管轄が2校)。ここで注意したいのは、大使館のウェブサイトの教育ページには9校しか載っていないこと。スコットランド校と北東イングランド校は総領事館の管轄なので別扱いなのです。「大使館のページを見たら9校だった」という方は、2校を見落としています。
なお補習授業校は外務大臣が「指定」する制度で、文部科学大臣が「認定」するのは全日制の日本人学校(ロンドン日本人学校)と私立在外教育施設(立教英国学院・帝京ロンドン学園)です。「文科省認定の補習校」という表現をよく見かけますが、これは正確ではありません。
背景の数字も押さえておきます。外務省の海外在留邦人数調査統計(2025年10月1日現在)では、イギリスの在留邦人は62,270人(国・地域別6位)、大ロンドン市が30,515人(都市別7位)。つまり英国の邦人のほぼ半数がロンドンに集中しています。補習校がロンドンに偏るのは、この人口分布の裏返しです。ちなみに英国の邦人数は前年比−2.8%、大ロンドンも−3.5%と減少傾向にあります。
イギリスの補習校11校の場所・曜日・学費を、公開情報で比較する
学費を公式サイトに載せているのは11校中5校だけで、残る6校は非公開です。しかも公開している校も単位がバラバラ(学期ごと・月額・年額・1回ごと)なので、そのまま並べても比較になりません。以下は各校の公式情報のみを、単位を明示して整理したものです。
| 校名(所在) | 開講・対象 | 学費(公式・単位を明記) |
|---|---|---|
| ロンドン補習授業校(アクトン W3/ブレント NW2/クロイドン CR2 の3校舎) | 土 9:30〜12:15・年40回程度/小・中・高・日本語科。約1,300名が約600校の現地校から通学。1クラス原則25人 | 入学金 £312(入学時のみ)+授業料は1学期ごとにアクトン£421/ブレント£399/クロイドン£399(令和8年度) |
| マンチェスター日本人補習授業校(南西郊外・中心部から車で約30分) | 土 10:00〜15:30・年39日/小1〜中3の9クラス | 入学金 £45(日本企業会会員£10)+月額:国語のみ£52/国語+算数(数学)£89 |
| ウェールズ日本人補習授業校(カーディフ) | 土 9:00〜15:00・年41日/小学部45人・中学部9人 | 入学金 £100(2人目£50・3人目以降無料)+£330/学期(国語単科£270/数学単科£240)+運営協力金 |
| スコットランド日本語補習授業校(リビングストン=エディンバラとグラスゴーの中間) | 土 9:15〜12:15・年39日/幼児部・小学部・中学部 | 入学金 £100(2人目以降£50)+年間 £530(各学期£132.50・4分割) |
| えびす塾補習授業校(ソリハル=バーミンガム近郊) | 土 9:30〜12:00/小1〜中3・29名 | £15/1回(週)・学期分を前納 |
| ヨークシャー・ハンバーサイド日本語補習校(リーズ・住所は安全上非公開) | 土 10:00〜12:30・年42回/幼児部・小学部・中学部・50名以上 | 非公開・要問い合わせ |
| テルフォード日本人補習授業校(TF1 3LB) | ミッドランド地区対象・70名/国語・算数(曜日時間の記載なし) | 非公開・要問い合わせ |
| ダービーシャー日本人補習校 | 毎週土/小学準備部(年中・年長)〜高等部3年 | 非公開・要問い合わせ |
| ケント日本語補習授業校 | 土曜校・年35回以上/幼稚部・小学部・中学部 | 非公開・要問い合わせ |
| 北東イングランド補習授業校(ニューカッスル圏) | 土・年41日/国語のみ・週3時間/幼児部・小学部・中学部 | 非公開・要問い合わせ |
| にほんごクラブ(ケンブリッジ近郊) | 記載なし | 非公開・要問い合わせ |
| ともだちじゃぱん(オンライン) | 平日の夜=放課後に自宅から毎日/年長〜高校生・8人制 | 通い放題で月24,800円(税込・約£130) |
こうして並べると、イギリスの補習校の実像が見えてきます。ロンドンだけが桁違いに大きく(約1,300名)、他はほとんどが数十名規模。えびす塾は29名、ウェールズは小中合わせて54名です。そして半数以上の校が学費を公開していないため、引っ越し前に費用を比較すること自体が難しい。これがイギリスの補習校を調べるときの、いちばん現実的な壁です。

「補習校がある街」は、思っているより少ない
検索してもなかなか出てこない事実を、はっきり書いておきます。以下の都市に補習授業校はありません。
- 北アイルランド全体(ベルファストを含む)=ゼロ。
- オックスフォード、ノリッジ、ブリストル、サウサンプトン、ミルトンキーンズ=いずれも指定校なし。ブリストル方面のご家庭は、カーディフのウェールズ校まで通っています(同校には「ブリストル方面から多数の児童生徒が通ってきています」との記録があります)。
- バーミンガム市内=なし。近郊ソリハルの「えびす塾」が実質的な受け皿です。
- エディンバラ市内=なし。「スコットランド日本語補習授業校」はエディンバラでもグラスゴーでもなく、中間のリビングストンにあります。
- ニューカッスル市内=なし。北東イングランド補習授業校が圏域をカバーしています。
つまり「州都・大都市だから補習校があるはず」は通用しません。マンチェスター校も市の中心部ではなく、車で約30分の南西郊外の高校を借りています。1校が広い地域をまとめてカバーするのがイギリスの構造で、その分だけ土曜の送迎が長距離になります。
ロンドンでも「入れない」ことがある
ロンドン補習授業校は1965年に日本クラブの「日本語教室」として始まり、1992年には1,831名を数えた世界屈指の大規模補習校です。それでも――いや、だからこそ――ハードルがあります。すべて同校の公式サイトに書かれていることです。
- 定員とウェイティング:「1クラスあたりの定員は、原則25人(小1と日本語科は20人)」「学年によっては満席になり、ウェイティングが発生する可能性があります」。
- 日本語力の審査で入学できないことがある:面談で読み・書き(漢字10問程度)・話す聞くを確認し、「日本語力、国語力が当該学年の学習水準に達していない場合は、入学を許可できないことがあります」「もしくは、入学する学年を変更していただくことも」。
- 入学後も安泰ではない:「学習面や行動面等で問題があると判断された児童については、停学または退学の対象になる場合があります」。
- 保護者の運営参加が前提:「全保護者が「学級委員の会」に所属します」「学校行事での積極的なボランティア参加がないと、行事が成り立ちません」。出願資格にも「学校支援活動が必ずできるご家庭」とあります。
- 校区制:居住地によって通う校舎が指定されます(アクトン/ブレント/クロイドン)。
- 全日制との重複申込は不可:「日本人学校(全日制)との重複申し込みはできません」。
ウェールズ校も同様に「日本人会会員企業、及び協賛会員企業家庭の子供の入学を優先的に認めています」と明記し、個人入学は面接と学年相当のテストで可否が決まります。「日本語が弱いから補習校に入れたい」というご家庭ほど、入学の審査で弾かれやすい――これがイギリスの補習校の、いちばん切実な矛盾です。

ともだちじゃぱんが、イギリスの家庭に合う理由
ともだちじゃぱんは、国内最大級のオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」(在籍1,000名超)を運営する株式会社NIJINのオンライン日本語スクールです。ただのマッチング型家庭教師ではなく、現役水準の先生が学年相当の国語を、日本の同世代とのつながりのなかで教えます。イギリスの家庭に、3つの意味で合っています。
① 11校のどこからも遠くて構わない
北アイルランドでも、オックスフォードでも、ブリストルでも関係ありません。自宅からオンラインで送迎ゼロ。日本の先生の授業を現地の夕方〜夜に受けられるので、土曜を家族に返せます。現地校の土曜アクティビティとも競合しません。
② 日本語が弱くても、断られない
補習校のように「当該学年の学習水準に達していないと入学を許可できない」ということはありません。レベル別のクラスで、いまのお子さんの状態から始められます。講師は採用合格率およそ2%の選抜。今の日本の教室を知る先生が、漢字・語彙・記述を学年のペースで進めます。通い放題の定額(月24,800円・税込/約£130)なので費用が読めて、週1回・年40日ではなく毎日でも続けられます。
③ 日本の同世代と毎日つながるから、友達ができて続く
8人制の少人数クラスに担任の先生。日本に住む同世代の子どもたち(NIJINアカデミーの仲間)と毎日交流します。補習校をやめた家庭がいちばん惜しむ「友達」がここにあり、「友達と話したいから」日本語が続きます。保護者の当番やボランティアもありません。1期生は入会金無料で、在籍中はこの価格のままです。

よくある質問
イギリスに補習校は何校ありますか?
外務大臣が指定した補習授業校は11校です(在英国日本国大使館の管轄が9校、在エディンバラ日本国総領事館の管轄が2校)。大使館のウェブサイトには管轄の9校しか掲載されていないため、スコットランド校と北東イングランド校を見落としやすい点にご注意ください。北アイルランドには1校もありません。
イギリスの補習校の学費はいくらですか?
学費を公開しているのは11校中5校です。ロンドン補習授業校は入学金£312(入学時のみ)+授業料が1学期あたり£399〜£421(3学期制のため授業料だけで年£1,197〜£1,263が目安)。マンチェスターは入学金£45+月額£52(国語のみ)〜£89(国語+算数)。ウェールズは入学金£100+£330/学期。スコットランドは入学金£100+年£530。えびす塾は£15/1回。残る6校は非公開で、要問い合わせです。ともだちじゃぱんは通い放題で月24,800円(税込・約£130)の定額です。
ロンドン以外の街に住んでいます。通えますか?
正直に言えば、住む場所によります。オックスフォード、ブリストル、サウサンプトン、ミルトンキーンズ、ベルファストには補習校がありません。ブリストル方面のご家庭はカーディフまで、エディンバラのご家庭はリビングストンまで通っています。詳しくはロンドンの日本語補習校まとめや、通えない場合の選択肢を整理した補習校に通えない・続かない子へもご覧ください。
日本語が弱い子でも補習校に入れますか?
校によります。ロンドン補習授業校は面談で日本語力・国語力を確認し、「当該学年の学習水準に達していない場合は、入学を許可できないことがあります」と公式に明記しています。ウェールズ校も個人入学は面接と学年相当のテストで判断されます。日本人学校と補習校の使い分けは日本人学校と補習校の違いで整理しています。
帰国後の中学受験や授業復帰の対策になりますか?
受験専門塾ではありませんが、受験国語の土台になる漢字・語彙・記述を学年相当で積み上げます。帰国後の国語の遅れが心配な方は駐在中の国語、帰国後に間に合う?や海外駐在×子どもの国語・日本語 完全ガイドも参考になります。同じ欧州ではドイツの日本語補習校まとめもどうぞ。

