台北日本人学校の評判や口コミを調べると、よく出てくるのは「大規模で人数が多い」「中国語と英語が学べる」「校舎が新しくて設備がいい」「学費はインターよりずっと安い」「日本人会に入らないと入れない」「いつでも編入できる」といった話です。どれも本当なのか。この記事では、台北日本人学校(台北市日僑學校)が公式サイトで公開している学校概要・教育活動・編入学案内・体験入学案内(2026年10月21日確認)を読み、口コミでよく見る話題を一つずつ確かめます。
先にお断りしておくと、台北日本人学校は保護者の満足度やアンケートの数字を公開していません。そのため、この記事は「満足度◯%」ではなく、学校が自分で書いている事実で評判を読み解きます。良い話も、入る前に知っておきたい話も、同じ重さで書きます。

まず基本――天母にある、小学部と中学部の全日制の学校
台北日本人学校は、台北市北部の天母にある、小学部(小1〜小6)と中学部(中1〜中3)の全日制の日本人学校です。日本の学習指導要領と日本の教科書で授業をします。高等部はありません。沿革では1947年に台湾大学附設の教育班として始まり、1983年に現在地の天母へ移り、2021年6月から新しい校舎で授業をしています。
| 項目 | 公表されている内容 |
|---|---|
| 児童生徒数 | 728名(小学部551名・中学部177名) |
| 学級数 | 26学級(小学部19・中学部6・特別支援学級1) |
| 教職員 | 68名(文部科学省からの派遣教員35名、現地採用・講師26名、事務等7名) |
| 校舎 | 教室棟(地上3階・地下1階)と体育館棟(地上4階)。普通教室31室、英語室4室、中国語室4室 |
| 運動施設 | 25m×6コースのプール、33m×28mのアリーナ、200mトラックのグラウンド、テニスコート2面 |
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評判1「大規模で人数が多い」――本当。ただし1クラスは日本の公立と同じくらい
728名という人数は、世界の日本人学校の中でも上位の規模です。校長自身が「世界の日本人学校の中でも有数の大規模校」と書いています。ただ、子どもが毎日過ごすのは学校全体ではなく教室です。学校概要には学年ごとの人数と学級数が載っているので、1クラスあたりに割り戻してみます。
| 学年 | 人数 | 学級数 | 1学級あたり(単純計算) |
|---|---|---|---|
| 小1 | 80名 | 3 | 約26.7名 |
| 小2 | 94名 | 4 | 約23.5名 |
| 小3 | 85名 | 3 | 約28.3名 |
| 小4 | 88名 | 3 | 約29.3名 |
| 小5 | 96名 | 3 | 約32.0名 |
| 小6 | 104名 | 3 | 約34.7名 |
| 中1 | 59名 | 2 | 約29.5名 |
| 中2 | 58名 | 2 | 約29.0名 |
| 中3 | 60名 | 2 | 約30.0名 |
読み取れることは2つです。1つめは、高学年ほど1クラスの人数が多いこと。小6は3学級で104名なので、平均すると1クラス約35名になります。日本の小学校の学級編制の標準(35人)とほぼ同じで、「海外の学校は少人数」というイメージとは違います。2つめは、中学部で学年の規模が小さくなること。小6の104名に対して中1〜中3は各60名前後で、中学進学の時期に日本へ帰国したり、インターへ移ったりする家庭があることがうかがえます。
一方で、1学年に3〜4クラスあるので、クラス替えがあり、友だちの輪が固定されにくいのは大規模校ならではの良さです。人数と学級数の推移は台北日本人学校の生徒数で詳しく書いています。
評判2「中国語と英語が学べる」――本当。ただし時間は週1〜2回が中心
台北日本人学校の「特色のある教育」の一番目は外国語です。公開されている時間数を並べると、次のようになります。
| 科目 | 対象 | 回数 | 進め方 |
|---|---|---|---|
| 英語活動 | 小1〜中3 | 週1回(小3・小4は週2回) | 1つの学級を3コースに分けた少人数 |
| 英語(教科) | 小5〜中3 | 英語活動に加えて実施 | 日本の教育課程の授業 |
| 中国語 | 小1〜中3 | 週1回 | 1つの学級を3コースに分けた少人数。台湾の季節行事も学ぶ |
中国語を小1から中3まで9年間、全員が学ぶのは、日本国内の学校にはない台北ならではの強みです。4月には全学年で中国語のコース分けテストがあり、中学部のスピーチ発表は英語・中国語・日本語の3つの部に分かれています。ただし「インターのように英語や中国語で授業を受ける」学校ではありません。授業の中心は日本語で、外国語は週1回ずつの少人数授業です。「台北日本人学校に通えば中国語が話せるようになる」と期待しすぎると、ずれが出ます。
評判3「校舎が新しくて設備がいい」――本当。2021年から新校舎
天母の新校舎で授業が始まったのは2021年(令和3年)6月、全体の完成は2022年3月です。教室棟の中心にはメディアセンター(図書館)があり、調べ学習のコーナーが2か所あります。英語室と中国語室がそれぞれ4室ずつあるのも、外国語を少人数で分けて教えるための作りです。全館に高速Wi-Fiがあり、児童生徒全員に1人1台の端末(小1〜小3はiPad、小4以上はChromebook)が貸し出されます。
25m×6コースのプールと、33m×28mのアリーナを持つ体育館棟もあります。放課後には野球、サッカー、テニス、水泳、剣道、和太鼓、ブラスバンド、中国結びなど19団体の課外活動があります。ただしこれは学校の部活動ではなく、児童生徒と保護者・指導者が運営する活動です。入る団体によっては、保護者の当番や運営の手伝いが必要になることがあります。

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評判4「学費はインターよりずっと安い」――本当。ただし初年度は入学金と施設設備費がかかる
2026年度の学校納入金は、編入学案内に次のように書かれています。
| 費目 | 小学部 | 中学部 |
|---|---|---|
| 入学金(入学・編入時のみ) | 40,000元 | |
| 施設設備費(入学・編入時のみ) | 60,000元 | |
| 授業料 | 月7,500元 | 月7,600元 |
| 施設利用費 | 月2,700元 | |
| PTA会費 | 年300元 | |
| 副教材費 | 年5,000〜11,500元程度(上の学年ほど高い) | |
| 授業料+施設利用費の年額 | 122,400元 | 123,600元 |
毎年かかる授業料と施設利用費は小学部で年122,400元です。台北のインターナショナルスクールは年60万〜100万元を超える学校もあるので、「インターよりずっと安い」は事実です。ただし初年度は入学金と施設設備費の計100,000元が上乗せされ、さらに保護者は台湾日本人会への加入(夫婦会員5,000元)が必要です。会社が学費を負担する場合も、どこまでが対象かを赴任前に確かめておくと安心です。インターとの比較は台北日本人学校とインターの比較にまとめています。
評判5「日本人会に入らないと入れない」――本当
編入できる条件として、学校は次の点を挙げています。
- 原則として日本国籍を持つ子ども(特別な理由があり、学校長が認め、学校運営委員会が承認した場合を除く)
- 保護者が台湾日本人会の会員であること。夫婦で台湾に住んでいる場合は、原則として夫婦会員
- 保護者が子どもと同居していること
- 特別支援学級や通級指導教室に在籍していた場合は、必ず事前に面談を受けること(事前に申告せずに入学した場合は退学になることがある)
日本人会の入会には台湾の居留証が必要です。居留証の手続き中の場合は、パスポートと印鑑を持って相談します。「日本人会に入らないと入れない」は正確には「保護者が日本人会員であることが条件」で、入学・編入の面接の日に入会手続きをすることもできます。
評判6「いつでも編入できる」――本当。ただし中3には期限がある
編入学案内には「編入相談を随時受け付けており、ウェイティングは原則としてありません」と書かれています。赴任の時期に合わせて入れるのは、駐在家庭にとって大きな安心材料です。申し込みはオンライン入学受付からで、そのあと学校で面接と教育相談があります。
一つだけ注意があります。中学3年生の編入は、インターや現地校などから入る場合、その年度の9月末日までしか受け付けていません。高校受験を控えた学年なので、インターから日本の高校受験に切り替えたい家庭は、時期を逃さないことが大切です。
評判に出てこない部分――入る前に知っておきたいこと
| 項目 | 学校が公開している内容 |
|---|---|
| 体験入学 | 7月1日〜7月17日の約3週間だけ。1学級2名まで。小1・小2は30名、小3以上は35名に達した学級は受け入れない。夏休みのサマースクール目的は原則断る。1人1回限り。費用は1か月分の授業料・施設利用料と1年分の副教材費 |
| 通学バス | ルートと時刻表は、オンライン入学受付の前の人には知らせない(安全上の理由) |
| 休業日 | 土日のほかは台湾の祝日10日。日本の祝日は休業日のリストに入っていない |
| 教科書 | 3月に日本の幼稚園・保育園を卒園して4月に入学する場合、1年生の教科書は日本の海外子女教育振興財団で受け取って持参する |
とくに体験入学は、小5・小6の多くのクラスが1学級30名を超えているため、学年によっては受け入れ枠が残らないことがあります。バス路線が事前に分からないことは台北日本人学校のスクールバス、日本の祝日が授業日になることや1年の流れは台北日本人学校の年間行事で詳しく書いています。
どんな家庭に合う学校か
学校が公開している事実から見ると、台北日本人学校は「数年で日本へ帰る予定で、日本の学校と同じ勉強を続けながら、台湾の言葉と文化にも触れさせたい家庭」にいちばん合う学校です。日本と同じ教科書で学び、中国語を9年間少人数で学べて、新しい校舎と大きな学年の中で友だちを作れます。待機がなく、赴任の時期に合わせて入れるのも強みです。
反対に、台湾に長く住む予定の家庭や、英語で学ぶことを最優先にしたい家庭は、インターナショナルスクールを選ぶことも多くなります。その場合に問題になるのが、日本語の読み書きと、日本語で話す友だちをどう保つかです。台湾と日本の時差は1時間なので、下校後の時間がそのまま日本の夕方と重なり、日本の同世代とオンラインでつながりやすい環境です。
よくある質問(台北日本人学校 評判)
台北日本人学校の評判はどうですか?
口コミでよく見る「大規模」「中国語と英語が学べる」「校舎が新しい」「インターより安い」「日本人会への加入が必要」「待機がない」は、学校の公開情報で確かめるとどれも事実です。ただし外国語は週1〜2回の授業が中心で、高学年は1クラス30名を超えます。学校は満足度の数字を公開していません。
生徒数は何人ですか?
令和8年4月15日現在で728名(小学部551名・中学部177名)、26学級です。教職員は68名です。
学費はいくらですか?
2026年度は授業料が小学部月7,500元・中学部月7,600元、施設利用費が月2,700元です。入学・編入時には入学金40,000元と施設設備費60,000元がかかります。ほかにPTA会費と副教材費があります。
中国語の授業はありますか?
小1から中3まで全員が週1回、1つの学級を3コースに分けた少人数で中国語を学びます。英語活動も小1から中3まで週1回(小3・小4は週2回)あり、小5からは英語の教科の授業も加わります。
日本国籍がなくても入れますか?
原則は日本国籍を持つ子どもです。特別な理由があり、学校長が認め、学校運営委員会が承認した場合は就学できることがあります。保護者が台湾日本人会の会員であることも条件です。
高校はありますか?
台北日本人学校は小学部と中学部までで、高等部はありません。中学卒業後は、日本の高校への進学や、台湾のインターナショナルスクールへの進学などを考えることになります。
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