ソウル日本人学校の評判や口コミを調べると、よく出てくるのは「少人数でアットホーム」「韓国語の授業がある」「部活がない」「人が減っている」「家の場所で通学が大変」といった話です。どれも本当なのか。この記事では、学校が公開している「令和8年度 入学のしおり」と、校長が毎月出している学校だより「ソウルの風」(2026年4月号〜9月号)を読み、口コミでよく見る話題を一つずつ確かめます。
先にお断りしておくと、ソウル日本人学校は保護者アンケートや満足度の数字を公開していません(2026年10月4日時点)。行事予定も「関係者の方にのみ公開」です。そのため、この記事は「満足度◯%」ではなく、学校が自分で書いている事実で評判を読み解きます。

まず基本――1972年開校、いまは全校276名
ソウル日本人学校は1972年5月8日に日本人会(現在のソウルジャパンクラブ=SJC)が設立しました。最初は龍山区漢南洞のビルの一角を借りて始まり、1980年に江南区開浦洞へ、2010年9月27日から麻浦区上岩洞(サンアムドン)の今の校舎に移っています。韓国では「各種学校」、日本の文部科学省からは「小学校・中学校の課程と同等の課程を有する在外教育施設」として認められています。
| 時点 | 在籍 | 内訳・補足 |
|---|---|---|
| 2016年2月 | 428名 | 幼稚部を含む全体(日本語版ウィキペディア) |
| 2026年1月6日 | 296名 | 小学部204名・中学部54名(中学部は2025年12月1日現在) |
| 2026年4月 | 276名 | 新入生は幼稚部9名・小学部31名・中学部23名 |
幼稚部・小学部・中学部の3つがひとつの敷地にあり、きょうだいを1か所に通わせられるのはこの学校の大きな特徴です。学校の規模の移り変わりはソウル日本人学校の生徒数で詳しく書いています。
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評判1「少人数でアットホーム」――中学部は各学年1学級
いちばん多いのがこの声です。数字で見るとそのとおりで、小学部は1学年30人台、中学部は各学年1学級ずつの3学級です。中学部の入学のしおりには「本当の家族のように固い絆で結ばれた集団になってほしい」という願いが書かれ、生徒全員が行事の実行委員会に入ります。
2026年6月の運動会では、初めて「全校人借りリレー」を取り入れ、幼稚部から中学部までの全員が手をつないで走りました(学校だより7月号)。全校で顔と名前が一致する規模だからできる行事です。
一方で、中学部は3年間クラス替えがありません。人間関係が合えば心地よく、合わないと逃げ場が少ない。アットホームという評判は、この両面をまとめて言っていると読むのが正確です。
評判2「韓国語の授業がある」――英会話とあわせて特設、現地校とも交流
学校は、日本の学習指導要領に沿いながら「韓国語や英会話の時間」を特設していると書いています。中学部は各学年の年間授業時数が1,105時間で、日本の標準より90時間多く、その内訳は英会話35時間・韓国語35時間・学校独自の特別活動20時間です。
| 項目 | 学校の公表内容 |
|---|---|
| 語学 | 韓国語と英会話を全学年で特設。小学部も全学年で韓国語のノートを用意する |
| 現地校との交流(2026年度) | 小学部6年生がハヌル小学校と交流会。韓国語の授業で習った言葉を実際に使った |
| 校外学習 | 中学部1年生がガイドの説明を聞きながら景福宮などソウル市内の文化遺産を見学 |
| 修学旅行 | 中学部3年生が2026年5月27〜29日に慶州・釜山へ。恒例の釜山日本人学校との交流会もある |
韓国の暮らしに触れる機会は、きちんと組まれています。ただし学校だよりには、安全対策の観点から今後の交流学習は計画が変わる可能性があるとも書かれています。毎年同じ交流があるとは限らない、と考えておくのが現実的です。学校生活の大半は日本語なので、韓国語や英語が「ペラペラになる」環境とも違います。日本人学校全体の英語の実際は日本人学校の英語で比べています。

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評判3「部活がない」――事実。学校も体力を課題に挙げている
これは学校自身が書いています。2026年度の重点目標の4つ目は「体育指導の充実と運動習慣の定着」で、理由として「学校評価等で課題となっている体力向上」を挙げ、「中学部での放課後の部活動実施が困難な現状」があるので、そのぶん体育の授業の質を高める、と説明しています(学校だより5月号)。
中学部では部活のかわりに行事に力を入れていて、和太鼓の「ソウル太鼓」は中学部が誇る演奏活動として学校だよりに出てきます。運動会も2026年度から秋から春(6月)へ移りました。放課後にスポーツを続けたい子は、地域のクラブや習い事を家庭で探すことになります。中学部の進路と高校受験はソウル日本人学校の偏差値と高校受験にまとめています。
評判4「一人ひとりを見てくれる」――2025年度に通級指導教室を新設
口コミではあまり見ませんが、学校だよりでいちばん強く書かれているのがここです。ソウル日本人学校は2025年度に「通級指導教室」を新しく設置し、2026年度も続けています。学習面や友達との関わりに不安がある子に、一人ひとりの特性に合わせた指導をする教室で、相談の入口は学級担任です。
2026年度の重点目標には、ほかに「日本語教育の充実と確かな学力の育成」も入っています。海外生活が長い子や、国際的な環境で育つ子が多いことをふまえ、学習の土台になる日本語の指導を徹底すると書いています。日本語が学校の課題として明記されているのは、保護者が知っておいてよいポイントです。

評判5「家の場所で通学が大変」――バスは二村(イチョン)発着のみ
通学バスは学校ではなく、保護者の「通学バス利用者会」が運営しています。発着は龍山区の二村(イチョン)だけで、学校のまわりの上岩洞に住む家庭は徒歩や路線バスで通います。2026年5月の緊急下校訓練でも、遠方の二村地域の子はバスで、それ以外の子は保護者のお迎えで下校しました(学校だより6月号)。住む場所が、そのまま毎日の通学の形を決めます。
始業は8時10分、1年生の下校は15時15分です。休みは韓国の祝日と労働の日(5月1日)に合わせるので、日本の学校とは休みの日がずれます。バス代や費用の確かめ方はソウル日本人学校の学費とソウル日本人学校の学費・インター比較をご覧ください。
評判に出てこない部分――入る前に知っておきたいこと
口コミには出にくいけれど、入学前に知っておきたいことを学校の公表情報から補っておきます。
- ランドセルは使わない――A4が入るリュック式のかばんを使います
- 韓国では買えない持ち物がある――運動用の紅白帽子と水泳用のラップタオルは「韓国では購入できません」、粘土セットや鍵盤ハーモニカの吹き口も手に入りにくいと書かれています
- 制服ではなく式服――持ち物一覧の1番目は式典で着る「きちんとした服装」です(くわしくは日本人学校の制服)
- 幼稚部もある――年少・年中・年長の3学年。費用と定員はソウル日本人学校の幼稚部へ
- 高等部はない――中学3年で高校を選び直します(韓国の日本人学校に高校はない)
- 編入の相談は電話から――窓口は教頭。代表電話は02-308-2010です
韓国にある日本人学校はソウルと釜山の2校だけです(韓国の日本人学校)。週末だけ日本語を学ぶ選び方はソウルの補習校にまとめています。

住む場所や将来の進路を考えて、インターや現地校を選ぶ家庭もあります。日本人学校に通っていても、学年の人数が少ないと日本語で話す相手がいつも同じ顔ぶれになるという悩みは残ります。ともだちじゃぱんは、そこを補うためのオンラインの学校です。日本の現役水準の教員が担任につき、8人の少人数クラスで、日本にいる同世代の子どもたちと毎日話します。韓国と日本は時差がないので、ソウルの放課後がそのまま日本の夕方です。
よくある質問(ソウル日本人学校 評判)
ソウル日本人学校の評判はどうですか?
学校は保護者アンケートの数字を公開していません。公表情報から確かめられるのは、全校276名(2026年4月)の小さめの学校で中学部は各学年1学級であること、韓国語と英会話を特設し現地校とも交流していること、中学部に部活動がないこと、2025年度に通級指導教室を新設したことです。
生徒数は何人ですか?
2026年4月の学校だよりでは全校276名です。2026年1月の入学のしおりでは296名(小学部204名・中学部54名)でした。2016年2月の428名と比べると、10年でおよそ3分の2になっています。
部活動はありますか?
ありません。学校は「中学部での放課後の部活動実施が困難な現状」があるとして、そのぶん体育の授業の充実に取り組むと説明しています。中学部は行事の実行委員会や和太鼓の「ソウル太鼓」が活動の中心です。
韓国語は習えますか?
習えます。韓国語と英会話の時間が特設されていて、中学部では各学年で年間35時間ずつです。小学部では現地校との交流会で、授業で習った韓国語を使う機会もあります。
スクールバスはどこからでも使えますか?
使えません。通学バスは保護者の「通学バス利用者会」の運営で、龍山区の二村(イチョン)からのみの発着です。学校周辺の上岩洞に住む家庭は徒歩や公共交通機関で通います。
世界の日本人学校は日本人学校の一覧で国別に整理しています。



