フィリピン 日本人学校 教員募集で調べている方に、先に一つの数字をお伝えします。海外子女教育振興財団(JOES)の2027年4月赴任の「学校採用教員」の募集で、マニラ日本人学校は採用予定3名に対して、第1志望の応募がちょうど3名でした。倍率は1.0倍です。同じ募集でバンコク日本人学校が約6.1倍だったのと比べると、入口の広さがわかります。
この記事では、文部科学省の在外教育施設一覧と、JOESが公開している2027年4月赴任の募集結果をもとに、フィリピンの日本人学校で働く入口・倍率の読み方・応募前に確かめることを整理します。
この記事は、海外に住む日本にルーツを持つ子どもへオンラインで授業を届けているスクール「ともだちじゃぱん」が書いています。本記事は文部科学省・JOES・各校の公式情報ではありません。以下は2026年10月14日時点で各公式ページに掲載されていた内容に基づきます。募集の有無や条件は年度ごとに変わるため、応募の際は必ず最新の公式情報をご確認ください。

フィリピンの日本人学校はマニラの1校
文部科学省の「認定した在外教育施設の一覧」で、フィリピンの日本人学校はマニラ日本人学校の1校です。正式名は「在フィリピン日本国大使館附属マニラ日本人学校」で、小学部と中学部があります。学校の公式サイトでは、全校児童生徒数は497名と案内されています(2026年10月14日確認)。
セブやクラークなどに住む日本人家庭もありますが、この一覧に載る全日制の日本人学校はマニラだけです。「フィリピンの日本人学校で働く」は、実際にはマニラ首都圏で働くことを意味します。
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入口は2つ——文科省派遣と「学校採用教員」
① 文部科学省の在外教育施設派遣。国内の現職教師などを派遣する制度で、派遣先は文部科学省が諸条件を総合勘案して決めます。フィリピンを指定することはできません。派遣期間は原則2年間です(文部科学省・在外教育施設派遣教師について)。
② 学校採用教員(JOESの雇用支援を通じた現地採用)。日本人学校などが自校で採用する先生のうち、JOESの雇用支援を通じて採用される人を「学校採用教員」と呼びます。応募は学校を1校選んで行う方式で、応募資格は日本の教員免許(取得見込みを含む)。第1志望の締切時点で応募が採用予定の3倍未満だった学校には、第2志望として応募することもできます(JOES・2027年4月赴任 学校採用教員募集)。
2027年4月赴任の募集で、マニラは第1志望1.0倍
JOESが公開した参加校一覧(2026年7月9日更新)で、マニラ日本人学校の行は次のとおりです。
| 学校 | 採用人数(予定) | 第1志望の応募人数 | 第2志望の応募人数 |
|---|---|---|---|
| マニラ日本人学校 | 3名 | 3 | 16 |
第1志望の段階では、採用予定3名に応募3名でした。3倍未満だったため第2志望の受付対象になり、そこで16名が応募しています。つまり、マニラを最初から選んだ人は少なく、他の学校の結果を見てから選んだ人が多かったという結果です。
ここから読めるのは、「マニラを第1志望にすると、競争相手が少ない段階で選考に進める」ということです。ただし採用は応募数だけで決まるものではなく、学校が求める校種・教科や面接の評価で決まります。倍率は年度ごとに大きく変わることにも注意してください。
参考までに、同じ募集でバンコク日本人学校は13名に79名(約6.1倍)、ベトナムの2校は合計18名に53名(約2.9倍)、中国本土の参加8校は合計21名に23名(約1.1倍)でした(タイの日本人学校の教員募集/ベトナムの日本人学校の教員募集/中国の日本人学校の教員募集)。
応募の前に確かめたいこと
英語と学校の特色。マニラ日本人学校の公式サイトには英会話の授業や国際理解・現地理解教育のページがあり、英語に触れる機会を大切にしている学校です。教える側に求められる英語の水準は職種で違うので、面接で確かめてください。
暮らしと安全。マニラ首都圏では、住まいの場所と通勤の手段で日々の負担が大きく変わります。学校の説明会や面接で住まいの補助と通勤の実際を具体的に聞き、安全情報は外務省 海外安全ホームページで最新を確認してください。
就労の手続き。フィリピンで働くには、就労許可と在留の手続きが必要です。要件や学校の支援の範囲は学校・時期で変わるため、この記事では断定しません。必ず応募先の学校とフィリピン政府の公式情報でご確認ください。法的な助言ではありません。
待遇の読み方。学校採用教員の給与・住居・航空券などの条件は学校ごとに示されます。現地通貨の額面だけで日本の給与と比べず、家賃や物価、為替を通した手取りで比べてください(日本人学校の教員の給料)。

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フィリピンに住んだまま、日本の子どもを教える道
フィリピンと日本の時差は1時間です。日本の夕方5時の授業は、フィリピンでは午後4時です。すでに配偶者の駐在でマニラ首都圏に住んでいる方も、日本にいる方も、通勤なしで、海外で育つ日本の子どもの授業を担当する働き方があります。
| 比べる観点 | 文部科学省の派遣 | フィリピンの日本人学校の学校採用教員 | オンラインのスクール(ともだちじゃぱん) |
|---|---|---|---|
| 行き先 | 文部科学省が決める | マニラ日本人学校に応募(第1志望・第2志望) | 全授業オンライン。いま住んでいる場所から |
| 応募の時期 | 年1回の選考サイクル | 年1回(2027年4月赴任分は2026年6〜7月に応募受付・8月に面接) | 随時受付 |
| 資格 | 日本の教員免許と勤務経験 | 日本の教員免許(取得見込み含む)+学校ごとの条件 | 資格は必須ではなく、授業観・教育観を重視 |
| 生活 | 原則2年間の赴任 | 現地に移住。就労許可の手続きが必要 | 引っ越し不要。週1コマから |
| クラスの形 | 学校の学級 | 学校の学級 | 8人前後の少人数グループの担任制 |
「海外で育つ日本の子どもに、オンラインで日本語・国語を教える」仕事に関心があれば、ともだちじゃぱんの先生募集も選択肢のひとつです(フルリモート・日本からでも海外在住のままでも・週1コマから)。応募は、NIJINの採用情報を読んだうえで履歴書を添えてエントリーする流れです。手順は応募方法のページに、働き方や報酬の考え方は採用ページにまとめています。
正直に:向く人・向かない人
マニラ日本人学校は第1志望の倍率が低く、日本の教員免許を持ち、英語に触れる環境で子どもと向き合いたい方には十分に挑戦する価値があります。当校は教室で子どもに会う仕事ではなく、画面越しに授業をつくる仕事です。在外教育施設での勤務経験にはならず、担当する生徒が増えるまではコマ数も控えめに始まります。それでも、赴任のタイミングを待たずに、住む場所を変えずに海外の日本の子どもの日本語を支えられることは、現実的な一手です。研修は母体NIJINの教員コミュニティ「授業てらす」の知見をもとに行います。
よくある質問
フィリピンの日本人学校は何校ありますか?
文部科学省の「認定した在外教育施設の一覧」(2026年10月14日確認)では、マニラ日本人学校の1校です。
マニラ日本人学校の教員募集はいつ出ますか?
JOESの学校採用教員の場合、2027年4月赴任分は2026年5月に参加校の公開が始まり、6月15日〜7月3日に第1志望の応募受付、8月22・23日にオンライン面接という日程でした。この回の受付は終了しています。次回の日程は公式ページでご確認ください。文部科学省の派遣は別の日程で行われます。
マニラ日本人学校の倍率はどのくらいですか?
JOESの2027年4月赴任の募集では、採用予定3名に対して第1志望の応募が3名(1.0倍)、その後の第2志望の応募が16名でした。倍率は年度ごとに変わり、学校が求める校種や教科でも変わります。
駐在の帯同でマニラに住んでいます。日本人学校で働けますか?
この記事では断定できません。就労の可否は在留資格の種類と手続きで変わります。必ず応募先の学校とフィリピン政府の公式情報でご確認ください。住んだまま日本の子どもにオンラインで教える働き方については、帯同中の仕事の選び方もどうぞ。
マニラの教室に立つ道も、住んだまま画面越しに教える道も、海外で育つ日本の子どもを支える仕事です。応募の前に、働き方と選考の流れを確かめてください。
採用の詳細や働き方はともだちじゃぱんの採用ページをご覧ください。近い地域の募集はベトナムの日本人学校の教員募集もどうぞ。



