香港 日本人学校 教員募集を調べる前に、知っておきたい変化があります。香港日本人学校は、2026年4月までに香港校(ハッピーバレー)と大埔校を統合する方針を学校経営理事会が決めており、統合後の校舎は現在の大埔校です。古い記事に出てくる「2つのキャンパス」の情報は、そのまま当てはまりません。
この記事では、学校の公式発表と、海外子女教育振興財団(JOES)が公開している2027年4月赴任の「学校採用教員」の募集結果をもとに、香港の日本人学校で働く入口・倍率・応募前に確かめることを整理します。
この記事は、海外に住む日本にルーツを持つ子どもへオンラインで授業を届けているスクール「ともだちじゃぱん」が書いています。本記事は文部科学省・JOES・各校の公式情報ではありません。以下は2026年10月6日時点で各公式ページに掲載されていた内容に基づきます。募集の有無や条件は年度ごとに変わるため、応募の際は必ず最新の公式情報をご確認ください。

香港日本人学校は大埔校に統合
学校経営理事会のお知らせ(2025年2月19日)によると、香港日本人学校は、香港校(Hong Kong Japanese School)と大埔校(Japanese International School)の統合を2026年4月までに実施することを決議し、教育局から学校統合計画の正式な承認を得ています。統合後の校舎は現在の大埔校で、中学部の運営に必要な認可の取得も進めているとされています(香港日本人学校・学校統合について)。
同じお知らせでは、2016年から香港校で行われてきた小学部グローバルクラスを、2027年4月に大埔校で始める予定とも書かれています。日本人学校の部門のほかに、英語で学ぶ国際学級(IS)も同じ学校のなかにあります。
文部科学省の「認定した在外教育施設の一覧」にはまだ「香港校」「大埔校」の2つの名前が並んでいますが、実際の勤務先は統合後の1つの学校だと考えてください。
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入口は2つ——文科省派遣と「学校採用教員」
① 文部科学省の在外教育施設派遣。国内の現職教師などを派遣する制度で、派遣先は文部科学省が諸条件を総合勘案して決めます。香港を指定することはできません。派遣期間は原則2年間です(文部科学省・在外教育施設派遣教師について)。
② 学校採用教員(JOESの雇用支援を通じた現地採用)。日本人学校などが自校で採用する先生のうち、JOESの雇用支援を通じて採用される人を「学校採用教員」と呼びます。応募は学校を1校選んで行う方式で、応募資格は日本の教員免許(取得見込みを含む)。第1志望の締切時点で応募が採用予定の3倍未満だった学校には、第2志望として応募することもできます(JOES・2027年4月赴任 学校採用教員募集)。
2027年4月赴任の募集で、香港は2名に6名(3倍)
JOESが公開した参加校一覧(2026年7月9日更新)で、香港日本人学校の行は次のとおりです。
| 学校 | 採用人数(予定) | 第1志望の応募人数 | 第2志望の応募人数 |
|---|---|---|---|
| 香港日本人学校 | 2名 | 6 | —(対象外) |
採用予定2名に第1志望6名=ちょうど3倍で、第2志望の受付対象にはなりませんでした。枠が2名と小さいため、1人の応募の増減で倍率が大きく動きます。
もう一つの変化は、大学推薦の枠です。東京学芸大学は香港日本人学校との協定にもとづく大学推薦を行ってきましたが、2027年度採用については、香港校と大埔校の統合に伴い推薦募集がないと案内しています(東京学芸大学・日本人学校への大学推薦について(2026年5月11日))。統合の直後は、採用の人数そのものが絞られている時期だと読めます。
参考までに、同じ募集でバンコク日本人学校は13名に79名(約6.1倍)、中国本土の参加8校は合計21名に23名(約1.1倍)でした(タイの日本人学校の教員募集/中国の日本人学校の教員募集)。
【2026年10月14日追記】その後、香港日本人学校はJOESの「教職員等募集情報一覧」に、小学部の学級担任3名・中学部の数学科1名の募集を出しています(2026年10月6日掲載・締切2027年1月31日。適任者が決まりしだい締め切る場合あり)。年1回の一斉募集とは別の、学校ごとの通年の募集です。条件と応募方法は、一覧から学校の募集情報で確認してください(JOES・教職員等募集情報一覧)。
応募の前に確かめたいこと
勤務地と住まい。統合後の校舎がある大埔(タイポ)は、香港島の中心部から離れた新界の地域です。香港は家賃が非常に高い街なので、住まいの補助の有無と通勤の実際は、学校の説明会や面接で具体的に聞いてください。
就労の手続き。香港で働くには、就労ビザと在留の手続きが必要です。要件や学校の支援の範囲は学校・時期で変わるため、この記事では断定しません。必ず応募先の学校と香港特別行政区政府の公式情報でご確認ください。法的な助言ではありません。
待遇の読み方。学校採用教員の給与・住居・航空券などの条件は学校ごとに示されます。現地通貨の額面だけで日本の給与と比べず、家賃や物価、為替を通した手取りで比べてください(日本人学校の教員の給料)。

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香港に住んだまま、日本の子どもを教える道
香港と日本の時差は1時間です。日本の夕方5時の授業は、香港では午後4時です。すでに配偶者の駐在で香港に住んでいる方も、日本にいる方も、通勤なしで、海外で育つ日本の子どもの授業を担当する働き方があります。
| 比べる観点 | 文部科学省の派遣 | 香港の日本人学校の学校採用教員 | オンラインのスクール(ともだちじゃぱん) |
|---|---|---|---|
| 行き先 | 文部科学省が決める | 香港日本人学校(統合後は大埔校)に応募 | 全授業オンライン。いま住んでいる場所から |
| 応募の時期 | 年1回の選考サイクル | 年1回(2027年4月赴任分は2026年6〜7月に応募受付・8月に面接) | 随時受付 |
| 資格 | 日本の教員免許と勤務経験 | 日本の教員免許(取得見込み含む)+学校ごとの条件 | 資格は必須ではなく、授業観・教育観を重視 |
| 生活 | 原則2年間の赴任 | 現地に移住。就労ビザの手続きが必要 | 引っ越し不要。週1コマから |
| クラスの形 | 学校の学級 | 学校の学級 | 8人前後の少人数グループの担任制 |
「海外で育つ日本の子どもに、オンラインで日本語・国語を教える」仕事に関心があれば、ともだちじゃぱんの先生募集も選択肢のひとつです(フルリモート・日本からでも海外在住のままでも・週1コマから)。応募は、NIJINの採用情報を読んだうえで履歴書を添えてエントリーする流れです。手順は応募方法のページに、働き方や報酬の考え方は採用ページにまとめています。
正直に:向く人・向かない人
香港日本人学校は枠が小さく、統合の直後で採用の人数も絞られています。それでも日本の教員免許を持ち、統合後の新しい学校づくりに関わりたい方には挑戦する価値があります。当校は教室で子どもに会う仕事ではなく、画面越しに授業をつくる仕事です。在外教育施設での勤務経験にはならず、担当する生徒が増えるまではコマ数も控えめに始まります。それでも、赴任のタイミングを待たずに、住む場所を変えずに海外の日本の子どもの日本語を支えられることは、現実的な一手です。研修は母体NIJINの教員コミュニティ「授業てらす」の知見をもとに行います。
よくある質問
香港日本人学校の香港校と大埔校はどうなりましたか?
学校経営理事会のお知らせ(2025年2月19日)で、2026年4月までに香港校と大埔校を統合し、統合後の校舎を現在の大埔校とする方針が示されています。最新の状況は学校の公式サイトでご確認ください。
香港日本人学校の教員募集はいつ出ますか?
JOESの学校採用教員の場合、2027年4月赴任分は2026年5月に参加校の公開が始まり、6月15日〜7月3日に第1志望の応募受付、8月22・23日にオンライン面接という日程でした。この回の受付は終了しています。次回の日程は公式ページでご確認ください。文部科学省の派遣は別の日程で行われます。
香港日本人学校の倍率はどのくらいですか?
JOESの2027年4月赴任の募集では、採用予定2名に対して第1志望の応募が6名(3倍)でした。東京学芸大学の大学推薦は、統合に伴い2027年度採用分の募集がありませんでした。
駐在の帯同で香港に住んでいます。日本人学校で働けますか?
この記事では断定できません。就労の可否は在留資格(ビザ)の種類と手続きで変わります。必ず応募先の学校と香港特別行政区政府入境事務処の公式情報でご確認ください。住んだまま日本の子どもにオンラインで教える働き方については、帯同中の仕事の選び方もどうぞ。
大埔の教室に立つ道も、香港に住んだまま画面越しに教える道も、海外で育つ日本の子どもを支える仕事です。応募の前に、働き方と選考の流れを確かめてください。
採用の詳細や働き方はともだちじゃぱんの採用ページをご覧ください。近い地域の募集は中国の日本人学校の教員募集もどうぞ。



