帯同が決まってから「向こうで何の仕事ができるだろう」と検索している方へ。出てくるのは、現地就職の体験談か、キャリアを諦めた話か、資格取得のすすめのどれかではないでしょうか。どれも間違いではないのですが、いちばん肝心なことが抜けています。帯同中にできる仕事は、職種で決まるのではなく、あなたが住む場所の「時差」で決まるということです。
この記事では、帯同中の仕事を「何の職種か」ではなく「どの時間に働けるか」から整理します。そのうえで、赴任先が変わっても、帰国しても続けられる仕事の条件を具体的に書きます。
書いているのは、現役の日本の先生が集まるオンライン日本語スクール「ともだちじゃぱん」です。私たちの先生には、配偶者の赴任に帯同したまま日本の子どもに授業をしている人がいます。だから、良い面だけでなく、先に確認しないと危ない点のほうを先に書きます。

帯同中の仕事は「職種」ではなく「時差」で決まる
帯同中の求職がうまくいかない最大の理由は、探し方が日本にいたときのままだからです。日本にいれば、職種を決めれば働く時間はだいたい決まります。海外に住むと逆になります。先に決まるのは「働ける時間帯」で、そこに入る仕事だけが現実的な選択肢になるのです。
たとえば日本の会社の在宅業務は、日本時間の日中に会議や連絡が集中します。ヨーロッパにお住まいなら日本の夕方は現地の朝、これは相性がいい。中東や南アジアだと、日本の午後が現地の午前で、こちらもまだ噛み合います。ところが北米・中南米では日本の日中が現地の深夜になり、同じ仕事が急に「毎晩起きている仕事」に変わります。職種は同じでも、住む場所が変われば成立するかどうかが変わる。ここを見ずに職種だけで探すから、応募しても続かないことが起きます。
逆に言えば、「日本の日中に縛られない仕事」を選べば、時差の制約は一気に消えます。転居しても、帰国しても、同じ仕事を続けられる。帯同のたびに仕事を失う——これが帯同中の働き方でいちばん大きな損失なので、ここを避けられる形かどうかを最初の基準にしてください。
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ともだちじゃぱんは、海外で育つ子どものためのオンラインの日本語スクールです。日本の同世代と毎日話せて、日本の現役水準の先生が担任につく8人の少人数クラス。
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先に確認すべき4つ(ここを飛ばすと危ない)
働き方を決める前に、次の4点を必ずご自身の条件で確認してください。順番を間違えると、あとから取り返しがつかないことがあります。
① 滞在国のビザ条件——帯同ビザで就労が認められるかは、国・ビザ種別・年によって異なります。日本の会社との契約であっても、居住国の規定が及ぶ場合があります。② 在籍中なら会社の規定——休職や在籍のまま働く場合、就業規則上の可否と許可の手続きを先に。公務員は兼業の規定と許可が別にあります。③ 税務と扶養——居住者判定、租税条約、配偶者の扶養の扱い。ここは一般化できない領域です。④ 現地の労働・事業に関する規定——在宅であっても、居住国側にルールがある場合があります。
本記事は一般的な情報であり、法的・税務的助言ではありません。就労の可否・副業の可否・扶養・納税の扱いは、必ずご自身のビザ条件、就業規則、および赴任先と日本の税務当局の情報でご確認ください。私たちが応募者にお願いしているのも同じで、「学校が大丈夫と言ったから」ではなく、ご本人の条件で確認していただいたうえで進めています。ビザまわりの考え方は帯同中の就労とビザの考え方にもう少し詳しく書いています。
帯同中の4つの選択肢を、同じ物差しで比べる
| 比べる観点 | 現地で就職する | 日本の会社の在宅業務(一般的な求人) | クラウドソーシング等の単発 | オンラインで日本の子どもに教える(ともだちじゃぱん) |
|---|---|---|---|---|
| 働く時間帯 | 現地の勤務時間に固定 | 日本時間の日中に会議・連絡が寄る | 自由だが納期に振られる | 授業枠は3つの時間帯にあり、時差の調整もしている |
| 語学の要件 | 現地語・英語が必要なことが多い | 日本語のみで可のものもある | 案件による | 日本語で完結する |
| ビザ・就労許可 | ほぼ必ず確認が必要 | 要確認(契約先が日本でも居住国の規定が及ぶことがある) | 要確認 | 要確認(同左・こちらからは断定しません) |
| 転居・帰国したら | やり直し | 契約による | 継続しやすい | そのまま続けられる |
| 職歴としての残り方 | 残る | 残る | 実績が散らばりやすい | 担任として継続的に残る |
| 未経験からの入口 | 職種による | 経験を求められることが多い | 単価が上がりにくい | 入口あり(研修と伴走が前提) |
帯同中で現地では働きにくくても、日本の子どもにオンラインで教える仕事という道はあります(未経験・資格なしからの入口あり/週1コマから)。応募・お問い合わせは日本語教師・先生応募フォームから。働き方や報酬の考え方は採用ページにまとめています。

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時差が「不利」ではなく「味方」になる仕事もある
ここが、帯同中の仕事探しでいちばん見落とされている点です。私たちの生徒は、海外に住む日本にルーツを持つ子どもたちです。授業は現地の放課後や週末に置かれます。つまり「日本時間の日中」ではなく「生徒がいる国の夕方」が仕事の時間になります。日本にいる先生にとってはそこが早朝や深夜になりがちですが、海外にお住まいの方にとっては、むしろ生活時間にそのまま重なります。
もうひとつ、これは数字にしにくいのですが大きいことです。帯同中の方は、私たちの生徒の状況を説明しなくても分かります。日本語が家の外では通じない場所で暮らすこと、日本の学校とのつながりが細くなっていくこと、日本語で話せる同世代がいないこと。同じ経験をしている人が担任である意味は、保護者にとっても子どもにとっても、想像以上に大きいです。
未経験から始められる仕組みになっている
授業は8人前後の少人数・担任制で、子ども同士が日本語で話す関係をつくることまでが仕事です。選考では資格の有無より「対話型の授業観・子どもの主体性を尊ぶ教育観」を見ています。母体のNIJINは11事業を運営し、教員養成は1,400名超、教員コミュニティ「授業てらす」には累計1,200名超が集まっており、入ってから研修と伴走がある前提で採用しているためです。授業以外にWEB・広報・企業連携・進路・開発のジョブも選べるので、帰国後のキャリアにもつながります。
報酬はテーブルを公開し、担当する生徒数に連動します。あくまで例であり保証ではありませんが、副業スタートで月10万円〜、在宅中心で月25〜30万円、フルコミットで月40〜70万円台といった幅があります。必要なのはカメラとマイクのあるPC、安定した通信、そして静かに話せる場所です。
正直に:向かない場合もあります
まず、ビザや会社の規定で就労が認められない場合は、そこで止めてください。仕組みを壊してまで始めるものではありません。次に、担任制は時間割が固定されます。赴任直後で生活が定まらない時期や、現地の予定が直前で動きやすい時期は、無理に始めないほうがうまくいきます。また、子どもの発言を待たずに答えを出してしまう方、決めた内容を最後まで進めることを優先する方は、私たちの選考でも通らないことがあります。通信環境が不安定な地域も率直に難しいです。合う場所とタイミングが違うだけ、という言い方をいちばん大事にしています。
よくある質問
帯同中でも日本の仕事はできますか?
できる形はあります。ただし可否はご自身のビザ条件・在籍中なら会社の規定・居住国の規定によります。日本の会社との契約であっても居住国の規定が及ぶ場合があるため、必ずご自身でご確認ください。本記事は法的助言ではありません。
時差が大きい国に住んでいます。それでも働けますか?
「日本時間の日中」に縛られる仕事は難しくなります。逆に、生徒が海外にいる授業のように現地時間に合わせる仕事なら、時差は不利になりません。授業枠は3つの時間帯にあり、時差の調整もしていますので、お住まいの地域を伺ったうえで相談させてください。
日本語教師の資格も教員免許もありませんが、応募できますか?
できます。必須ではありません。資格より教育観と対話の姿勢を見ています。詳しくは資格なしでもなれる?をご覧ください。
週にどのくらいから始められますか?
週1コマから始められます。赴任直後は生活が落ち着くまで少なめに、慣れてから増やす方が多いです。転居や帰国があっても、全授業オンラインのため契約はそのまま続きます。
帯同は、キャリアが止まる期間である必要はありません。まずは条件を確認したうえで、話を聞くだけでも構いません。週1コマから始められます。
採用の詳細や働き方はともだちじゃぱんの採用ページをご覧ください。在籍したまま帯同する場合は帯同休職の過ごし方、海外在住のまま働く形は海外在住でできる仕事もあわせてどうぞ。



