パリ日本人学校の評判を調べると、ブログや口コミで見かけるのは「少人数で家庭的」「フランス語が習える」「バス通学で毎日遠い」「給食がなくてお弁当」といった声と、「学校の評価はどうなのか」という疑問です。どれも本当なのか。この記事では、学校が公式サイトで公開している「よくあるご質問」と、校長が出している学校だより(2026年4月〜9月の7号)を読み、口コミでよく見る話題を一つずつ確かめます。
パリ日本人学校がほかの学校と違うのは、学校評価の結果を学校だよりで保護者に向けて書いていることです。2026年9月4日発行の第7号には「1学期末 学校評価のご報告」があり、保護者アンケートで出た良い点と課題の両方が書かれています。この記事はそれを中心に、学校が自分で公表した事実で評判を読み解きます。

まず基本――1973年開校、フランスで唯一の全日制日本人学校
パリ日本人学校(正式には日仏文化学院パリ日本人学校)は、1973年にパリ市内トロカデロの旧日本国大使館の建物を借りて開校しました。ヨーロッパで3番目にできた日本人学校です。児童生徒が増えたため1983年に中学部がシュレーヌへ移り、1990年に全校がパリの西のモンティニー=ル=ブルトンヌーへ移転しました。フランス国内で唯一の全日制の日本人学校です。
| 項目 | 学校の公表内容 |
|---|---|
| 学部 | 小学部・中学部(高等部はない) |
| 教員 | 校長・教頭・一般教諭の計15名が、文部科学省が都道府県から選んだ現役の教員。ほかにフランス語・英会話・音楽の現地採用講師6名、養護教諭1名、事務職員3名 |
| 施設 | 大小2つの体育館、芝の校庭、特別教室、コンピュータ教室 |
| 校訓 | 「明るく 仲良く たくましく」(頭文字で「あ・な・た」) |
現在の児童生徒数は、学校のサイトには載っていません。東京学芸大学で公開されている派遣教員の報告では、2013年4月に小学部172名・中学部37名でした。学費の実額はフランスの日本人学校の学費にまとめています。
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評判1「学校の評価はどう?」――保護者アンケートの結果を学校が公表している
パリ日本人学校は2026年度、子どもが授業の中でじっくり考える時間を取るために、7時間目をなくし、休み時間を10分にするなど、学習環境を見直しました。その効果と課題を早く確かめるため、例年より早い1学期末に学校評価を行い、学校だより第7号でこう報告しています。
| アンケート | 学校が報告した内容(要約) |
|---|---|
| 保護者 | 学校運営について心配の声もあったが、危機管理への評価や、前回より向上した項目も多かった。緊急時の休校について意見があり、夏の暑さ対策とリモート授業の準備を進める。自由記述では前回と同じく教員の授業力の向上を求める意見が多数あった |
| 子ども | 多くの子が主体的に学ぼうとする姿勢を育てていて、安心して学校生活を送りながら仲間と協力して学ぶ力が伸びている。一方で間違えることをこわがる傾向や、低学年ではわからないところを自分から聞くことへの不安がある |
良い点だけでなく「授業力の向上を求める声が多い」と学校自身が書いているのは、評判を調べる保護者にとって貴重な情報です。授業の質は、学校が次の学期の課題として名指ししている点です。

評判2「少人数で家庭的」――転校生が多く、メンバーは毎年入れかわる
学校のFAQには、「本校の児童・生徒のほとんどは転校生です」と書かれています。新しく来た子をみんなが歓迎し、すぐにとけ込めるという説明の一方で、転出していく子も多く、4月と3月ではクラスのメンバーがだいぶ替わるとも書いています。
学校だより第6号には、中学部の生徒が「この学校は少人数だからこそ、一人一人に活躍できる機会があります」と書いた作文が載っています。同時に「少人数だから大変だと感じることも」あったとも書いています。出番が回ってくる良さと、人が少ない大変さの両方があるのが、パリ日本人学校の家庭的な雰囲気の中身です。成績でクラスを分けることはありません。
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評判3「フランス語が習える」――小1〜中2で、初心者と経験者に分かれる
学校ではフランス語と英会話を学びます。フランス人講師とイギリス人講師も授業に入ります。FAQによると、フランス語は小学部1年生から中学部2年生までで、学年ごとに初心者と経験者のクラスに分かれます(中学部3年生は履修しません)。小学部の英語も2つのクラスに分かれます。
現地との交流はすべての学年で行い、学年ごとに年数回の社会見学があります。小学部6年生はルーブル美術館、5年生はプチ・パレを訪ね、秋の遠足はヴェルサイユ庭園です。日本人学校全体の語学の実際は日本人学校の英語で比べています。

評判4「バス通学で遠い」――20〜45分、乗り場は限られる
学校はパリ市内ではなく郊外にあるので、ほとんどの子がスクールバスで通います。FAQによると、パリ市内からは渋滞がなければ20〜45分です。バスの乗り場はパリ市内で日本人が多く住むところのほか、ブローニュとヌイイにもあり、それ以外の場所からは保護者の車や電車・路線バスでの通学になります。乗り場の場所はセキュリティのため公開されておらず、地図や時刻表は学校で渡されます。
バスは保護者のバス委員会と学校が安全対策に取り組んでいて、登校バスと下校バスのそれぞれに保護者の添乗当番があります。2026年度のバス分担金は利用した月だけ月320ユーロです。住む場所がそのまま通学の負担を決めるので、家探しの前に確かめておくのがおすすめです。
評判5「給食がない」「制服がない」――どちらも事実
給食はなく、お弁当です。業者のお弁当も注文でき、前売りチケットなら小盛・普通10ユーロ、大盛・特盛12ユーロで、1週間前までの予約が必要です。制服も特にありません。通学かばんも指定はなく、小学部ではランドセルとリュックが半々だそうです。ほかの学校との比べ方は日本人学校の給食と日本人学校の制服をご覧ください。
評判に出てこない部分――入る前に知っておきたいこと
- 塾や放課後の特別授業はない――学校は塾やスポーツスクールの斡旋をしていません
- 高等部はない――中学3年で、日本の高校・ヨーロッパの在欧高校・日本語セクションのある現地校・インターなどを選びます(日本人学校に高校はあるのか)
- 体験入学は年2回――現地校などに通う子が転校せずに体験できます。保護者同伴で校長が面接し、人数を超えると抽選です
- 宿泊学習の費用――2025年度は小学部(3泊4日)590ユーロ、中学部(3泊4日)700ユーロでした
インターとの比べ方はパリ日本人学校の学費とインター比較、週末だけ日本語を学ぶ選び方はパリの補習校にまとめています。

通学の距離や将来の進路を考えて、現地校やインターを選ぶ家庭もパリには多くあります。そのとき悩みになるのが、日本語で話す同世代の友達がいないことです。ともだちじゃぱんは、そこを補うためのオンラインの学校です。日本の現役水準の教員が担任につき、8人の少人数クラスで、日本にいる同世代の子どもたちと毎日話します。バスに乗らずに、家から参加できます。
よくある質問(パリ日本人学校 評判)
パリ日本人学校の評判はどうですか?
学校は2026年の1学期末に学校評価を行い、学校だより(9月4日発行)で結果を報告しています。保護者アンケートでは危機管理への評価や前回より向上した項目が多かった一方、学校運営への心配の声や、教員の授業力の向上を求める意見も多くありました。数値は公表されていません。
生徒数は何人ですか?
学校のサイトには現在の人数が載っていません。派遣教員の報告では2013年4月に小学部172名・中学部37名でした。ほとんどの子が転校生で、年度の途中でも人数は動きます。
スクールバスはありますか?
あります。パリ市内の日本人が多く住む地域と、ブローニュ、ヌイイに乗り場があります。所要時間は20〜45分ほどで、2026年度のバス分担金は利用月だけ月320ユーロです。登校・下校とも保護者の添乗当番があります。
フランス語は習えますか?
習えます。小学部1年生から中学部2年生まで、学年ごとに初心者と経験者のクラスに分かれて学びます。英会話もあり、フランス人講師・イギリス人講師が授業に入ります。
給食や制服はありますか?
どちらもありません。昼食はお弁当で、業者のお弁当(10〜12ユーロ)を1週間前までに予約して注文することもできます。
世界の日本人学校は日本人学校の一覧で国別に整理しています。



