海外への引っ越しが決まったとき、こどもちゃれんじ 海外 転送と検索する保護者は少なくありません。国内の受講費のまま日本の実家に届けてもらい、そこから海外へ送ってもらえば安く済むのでは、という発想です。結論から書きます。ベネッセは「国内受講の教材を海外へ転送すること」について、禁止も推奨もしていません。公式に案内しているのは、販売会社と契約する「海外受講」だけです。そのうえで、転送には受講費の差額だけでは見えない壁が3つあります。日本側に発送する人が要ること、電池入りの教材が国によっては届かないこと、そしてアメリカ宛ては2026年にルールが変わったことです。この記事は、ベネッセ・販売会社・日本郵便・転送サービスの公式ページ(2026年9月15日確認)だけを根拠に整理しました。進研ゼミ小学講座でも仕組みは同じです。

ベネッセは「転送」について何も書いていない。案内しているのは海外受講
まず、公式の立ち位置をはっきりさせておきます。ベネッセの海外受講サイト、よくある質問、〈ベネッセの通信教育サービス〉共通利用規約をひととおり確認しましたが、国内受講の教材を利用者が自分で海外へ送ることを、禁止する記述も認める記述も見当たりませんでした。規約の禁止事項にあるのは転売目的の購入などで、転送には触れていません。
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一方で、海外へ転居するときの案内ははっきりしています。受講ルールの「海外への転居の場合」には、引き続き受講できること、海外では取り扱いのない商品やデジタル学習コンテンツがあること、詳しくは海外受講サイトで、と書かれています。そして海外受講の申込ページには、日本国内で受講中のかたは、いまの受講を退会してから販売会社と新たに契約するという流れが示されています。
デジタルやオンラインでのコンテンツ/サービスは、海外でのご利用はできません。
ベネッセ よくある質問 No.863「海外でも〈こどもちゃれんじ〉や『進研ゼミ』は受講できますか?」(2026年9月15日確認)
つまり公式の設計は「海外に住むなら海外受講へ切り替える」です。国内受講のまま海外で続けてよい、とはどこにも書かれていません。共通利用規約には登録情報を最新かつ正確に保つという条項もありますが、これが海外在住者の国内受講に当たるかどうかをベネッセは判断として書いていないので、この記事でも「違反」とは断定しません。気になる場合は、申し込み前にベネッセへ直接確認するのが確実です。
2つのルートを並べると、違いは受講費だけではありません

| 論点 | A:公式の海外受講 | B:国内受講+実家や転送サービスから送る |
|---|---|---|
| 契約先 | 販売会社(2026年度の案内は日販アイ・ピー・エスのみ) | ベネッセ |
| 受講費 | エリア別・年度一括払い。海外配送料と添削の返送料が込み | 国内価格(毎月・6か月・12か月一括)。国際送料と転送の手数料は別 |
| 届け方 | 販売会社が海外の住所へ直接発送 | 日本の住所で受け取り、誰かが発送する必要がある |
| リチウム電池入りの教材 | 海外へは送らない。登録した国内代理人へ送れるものがある。受講費は変わらない | 日本郵便の条件内なら送れる国もあるが、英国・ドイツ・タイなどは航空便・EMSの対象外 |
| 赤ペン先生 | 海外の住所へエアメールで返送(提出時の切手代は自己負担) | 返却先は日本の住所。もう一度転送が要る |
| デジタル教材・専用タブレット | 海外では提供なし | 専用タブレットは「国内のみでのご利用」と明記 |
| 関税・付加価値税 | 受講費に含まれず、受け取る側の負担 | 同じく負担。米国宛ては2026年4月から差出人の前払いが条件 |
見落としやすいのは3行目です。日本郵便は、国内郵便物を海外へ転送していません(日本郵便 Q&A「海外へ引越しするが、転送できますか?」の答えは「国内郵便物の国外転送は行っておりません。」)。転居届を出しても、教材が自動で海外に届くことはありません。
お金の比較:差額は年5.7万〜8.2万円。ただし送料は毎回かかります
転送を考える一番の理由は受講費の差です。2026年度の公式の数字で計算すると、確かに差は小さくありません。こどもちゃれんじ すてっぷ・じゃんぷ(海外受講は「ハイブリッド スタイル」をもとにした海外専用の構成)で比べます。
| 住んでいる国 | 海外受講費(月額×12) | 国内受講費(12か月一括) | 差額(年) |
|---|---|---|---|
| シンガポール・タイ・台湾・韓国・香港など | 7,648円×12=91,776円 | 34,560円 | 57,216円 |
| アメリカ・カナダ | 9,398円×12=112,776円 | 34,560円 | 78,216円 |
| イギリス・フランス・ドイツ | 9,748円×12=116,976円 | 34,560円 | 82,416円 |
ただし、この差額には海外受講費に含まれている国際配送料が入っていません。転送する場合は、その分を自分で払います。日本郵便のEMS料金(2026年9月15日時点の料金表)は次のとおりです。
- 第1地帯(中国・韓国・台湾):1kgまで2,200円/2kgまで3,400円
- 第2地帯(アジア。中国・韓国・台湾を除く):1kgまで3,150円/2kgまで4,550円
- 第3地帯(オセアニア・カナダ・欧州・中近東など):1kgまで4,400円/2kgまで6,700円
- 第4地帯(米国):1kgまで5,300円/2kgまで7,900円
毎月の教材の重さは、ベネッセの公式ページに書かれていません。そのため「転送のほうが月いくら安い」とは言い切れません。あくまで仮に、シンガポールへ毎月1kgをEMSで送ると3,150円×12か月=37,800円、2か月分を2kgにまとめて送ると4,550円×6回=27,300円です。差額57,216円のうち、送料だけで半分から3分の2が消える計算になります。まとめ送りにすると、季節の教材が時期外れに届くことも起きます。実際の重さは、届いた箱を一度量ってから判断してください。受講費がエリアで変わる仕組みそのものは進研ゼミの海外受講費|7エリア別の月額と年度一括の実額で詳しく解説しています。
転送は自動では起きない。日本側に「人」か「倉庫」が要ります

国内受講で転送するとき、実際に毎月動くのは日本側の誰かです。多くは祖父母でしょう。届いた箱を開けずに詰め直し、税関用の書類を書いて郵便局へ持っていく。これが12か月続きます。赤ペン先生の答案も国内受講の仕組みでは日本の住所へ戻るので、その返却分も含めて送り直すことになります。
人に頼まず、海外転送サービスの倉庫住所で受け取る方法も考えられます。ただし規約に注意が要ります。たとえば転送コムの利用規約(第9条)は、サービスの対象を「会員が日本国内の販売事業者から通信販売にて購入した商品」としています。実家から倉庫へ送り直した荷物はこの文言からは外れて読めますし、通信教育を倉庫住所へ直接届けてもらう形が対象になるかも公式には明記がありません。使えるかどうかは、申し込む前に転送サービスへ問い合わせてください。費用の仕組みは、転送手数料(1kgまで600円、2kgまで1,020円)+国際配送料+必要に応じた税、の3つです。
公式の海外受講は、この「日本側の手間」を最初から持たない設計です。販売会社が海外の住所へ直接送り、海外へ送れない教材だけを登録した国内代理人へ届けます。教材が届かないときの連絡先は進研ゼミの教材が海外で届かない|連絡先は販売会社です、問い合わせ窓口の分け方は進研ゼミ 海外受講の問い合わせ先にまとめています。
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電池入りの教材は、国によってはどちらのルートでも届きません
ここが、転送の体験談ブログにほとんど書かれていない点です。公式の海外受講は、リチウムバッテリーを含む教材・教具を海外へ送りません。ベネッセの公式ページには、2026年2月現在の具体例として、こどもちゃれんじ ほっぷ4月号の「ひらがな・かずキーボード」が挙がっています。種や土、実験の試験薬、タブレット、通信機能のある教具も同じ扱いで、抜いても受講費は変わりません。
では転送なら送れるかというと、国によります。日本郵便の条件では、リチウム電池は機器に取り付けてあるか内蔵されていること、容量が限度内であること、1つの郵便物に単電池4個・組電池2個まで、そして宛先の国・地域が列挙されていることの4つを全部満たす必要があります。電池を外して同梱したものや、電池単体は送れません。
| 宛先 | 航空便・SAL・EMS | 船便 |
|---|---|---|
| アメリカ | 送れる | 対象外 |
| カナダ | 送れる | 送れる |
| イギリス | 対象外 | 送れる |
| ドイツ・イタリア・スペイン | 対象外 | 対象外 |
| フランス・オランダ・スイス | 送れる | 対象外 |
| オーストラリア・ニュージーランド | 送れる | 対象外 |
| シンガポール・マレーシア・インドネシア・ベトナム | 送れる | 送れる |
| タイ | 対象外 | 対象外 |
| 香港・台湾・韓国・中国 | 送れる | 送れる |
つまりドイツやタイに住んでいる場合、キーボードのような電池内蔵の教具は、公式ルートでも転送ルートでも海外の自宅には届きません。なお、アルカリ乾電池などリチウム以外の電池を名指しした規定は、日本郵便の該当ページには見当たりませんでした。「乾電池なら大丈夫」とも言い切れないので、送る前に郵便局で確認してください。
アメリカ在住なら、2026年のルール変更を先に確認してください
米国宛ての郵便は、ここ1年で条件が大きく変わりました。古い体験談では書きようのない、2026年の事実です。
- 2026年4月14日から、日本郵便は米国宛ての物品について、差出人が認定事業者のアプリで関税などを前払いし、指定の郵便局から出すことを条件に引き受けを再開しました。書類と、100米ドル以下の個人間の贈答品は前払いの登録なしで出せます。
- 2026年7月8日から、米国消費者製品安全委員会(CPSC)の対象製品は、米国に着くまでに登録が必要になりました。対象例の最初に挙がっているのが子ども用の玩具・ゲームと電池で動く機器です。個人間・非商業目的の贈り物は対象外とされていますが、実家が契約した通信教育の教材を海外の孫へ送ることがこれに当たるかは、日本郵便もベネッセも書いていません。
一方、ベネッセ海外受講サイトのトップには、米国宛ての発送が止まったり大きく遅れたりするという2025年9月付のお知らせが、2026年9月15日時点でも掲載されたままです。販売会社の案内では米国向けは国際宅配便とされていますが、現在の配送状況は公式に書かれていないので、アメリカにお住まいなら申し込み前に販売会社へ確認するのが確実です。
デジタル教材は、どちらのルートでも海外では使えない前提で考える
転送を考えるご家庭の中には、「タブレットごと持っていけば同じでは」と考える方もいます。しかし専用タブレット(チャレンジパッド)は受講ルールで「国内のみでのご利用」と明記され、共通利用規約にも「デジタルサービスは、海外ではご利用いただけない場合があります」とあります。海外受講でも、しまじろうアプリ、すてっぷ・じゃんぷの「デジタル スタイル」、小学講座のチャレンジタッチは取り扱いがありません。代わりに、海外受講のすてっぷ・じゃんぷには「知育プラス」の教材が追加受講費なしで付きます。
こどもちゃれんじの海外受講そのものの始め方はこどもちゃれんじは海外受講できる?、進研ゼミ小学講座は進研ゼミの海外受講|費用が国で変わる理由と手続きをご覧ください。
教材が届いても、埋まらないものが1つ残ります

公式ルートでも転送でも、教材は「親子で取り組む日本語の材料」です。よくできた教材ほど、家で開けば子どもは夢中になります。それでも埋まらないのは、日本語を使う相手です。海外で育つと、日本語を話す相手は家族にほぼ限られます。ひらがなを覚えても、同じ年ごろの子とことばでやりとりする経験がないまま学年が上がると、「読めるけれど話したがらない」状態になりやすくなります。
ともだちじゃぱんは、海外で育つ子どものためのオンラインの学校です。日本の現役水準の先生が担任につき、日本にいる同世代と8人の少人数クラスで毎日話します。家で教材を積み、授業でその言葉を使う、という役割分担なので、通信教育と置き換えるものではなく、組み合わせて考えられます。2026年12月の開校(パイロット)に向けて、学費・時間割・開校日程は資料でご案内しています。
よくある質問(こどもちゃれんじの海外転送)
国内受講の教材を海外へ転送するのは禁止されていますか?
ベネッセの共通利用規約・受講ルール・よくある質問を確認した範囲では、禁止する記述も認める記述も見当たりません(2026年9月15日確認)。ただし海外へ転居する場合の公式の案内は「海外受講サイトへ」で、国内受講を退会して販売会社と契約し直す流れが示されています。国内受講のまま続けてよいとは書かれていないので、気になる場合はベネッセへ直接確認してください。
転送のほうが安くなりますか?
受講費だけを比べると、すてっぷ・じゃんぷで年57,216円(シンガポールなど)〜82,416円(英・仏・独)の差があります。ただし海外受講費には国際配送料が含まれており、転送では毎回の送料が別にかかります。教材の重さは公式に記載がないため、届いた箱を量って、住んでいる国のEMS料金で計算してから判断するのが確実です。
日本郵便に転居届を出せば、海外に届きますか?
届きません。日本郵便は「国内郵便物の国外転送は行っておりません」と案内しています。日本の住所で誰かが受け取り、国際郵便として出し直す必要があります。
電池で動く付録は海外に送れますか?
公式の海外受講では、リチウムバッテリーを含む教材は海外へ送られません。転送する場合は、日本郵便の条件(機器に内蔵・容量の上限・個数・宛先の国)をすべて満たせば送れます。ただしイギリス・ドイツ・イタリア・スペイン・タイなどは航空便・EMSの対象外です(イギリスは船便なら可)。
一時帰国のあいだは教材を日本で受け取れますか?
海外受講の場合、一時帰国中に日本国内へ届けてもらえるのは月号教材だけで、手続きは契約している販売会社が受け付けます。その期間も受講費は海外受講費のままで、赤ペン先生の返送や努力賞は送り先変更の対象外です。
まとめ
こどもちゃれんじを海外へ転送する方法について、ベネッセは禁止も推奨もしておらず、公式に案内しているのは販売会社経由の海外受講です。転送には受講費の差(年5.7万〜8.2万円)がある一方で、①国際送料は毎回かかる ②日本側で発送する人か倉庫が要り、転送サービスには規約の対象の壁がある ③電池入りの教材はドイツやタイなどではどちらのルートでも届かない ④アメリカ宛ては2026年に関税前払いと玩具の登録の論点が加わった、という4つを差し引いて考える必要があります。
海外で使える通信教育を横に並べて比べたい方は海外で使える日本の通信教育 比較もあわせてご覧ください。



