ソウル赴任が決まってソウル日本人学校の学費を調べると、どのページも「日本人学校は年間◯◯万円くらい」という相場の話で終わります。当サイトが2026年9月8日に同校の公式サイトと各学部の「入学のしおり」を全部読み直した結論を先に書きます。ソウル日本人学校は、入学金・授業料の金額をウェブ上に一切掲載していません。しおりに書かれているのは「運営の経費は主に保護者の皆様からの入学金、授業料等によってまかなわれています」という一文だけです。この記事では、公開されている範囲で確実に分かること、学校に問い合わせないと分からないこと、そして金額以外に実際にお金が出ていく項目を、赴任前に効く形で整理します。

同校の公式サイトは2026年時点でGoogleサイト(sites.google.com/view/seouljs)に移行しており、「入園・入学案内」の下に入園入学のしおり、幼稚部・小学部・中学部それぞれの入学にあたって、編入園入学の流れ、通学バス利用の流れ、学習準備物一覧が並びます。学費のページはありません。金額が載っているのは「ソウル日本人学校入園・入学案内」という配布資料の側で、これはサイト上では公開されていない、という構造です。

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「非公開」は珍しいことではない――ただし他校とは対応が分かれる
日本人学校の学費の公開度合いは、学校によってはっきり分かれます。たとえばシドニー日本人国際学校は年間授業料と一時金をFeesページに全額掲載し、メルボルン日本人学校は学年別・学期別の授業料を「普通」「留学生扱い」の2ページで公開、香港日本人学校は月額の納付金一覧をそのまま出しています。一方でソウル日本人学校は、校数・学部構成・在籍数・時程・持ち物までは細かく公開しているのに、金額だけ配布資料に置いているという姿勢です。
この違いは方針の差であって、情報が存在しないという意味ではありません。問い合わせれば教えてもらえます。編入園入学の流れの第一段階が「まずは学校に電話でご相談ください。編入園入学窓口:教頭」と明記されているとおり、この学校は電話相談を入口に設計されています。代表電話は+82-2-308-2010、代表メールはgakko@sjs.or.krです。
通学バス代は「毎年4月に決まる」――学校ではなく保護者会の運営
学費と並んで見積もりに効くのが通学バス代ですが、ソウル日本人学校のバスには他校にない特徴が3つあります。
ひとつめは運営主体が学校ではないこと。「通学バスは、学校の運営ではなく、保護者による『通学バス利用者会』で運営されています」と明記されています(事務は学校の事務員がサポートし、毎月の委員会にも学校職員が参加します)。ふたつめは発着地が1か所しかないこと。「ソウル市内各所からの発着ではなく、龍山区の二村(イチョン)からのみの発着」で、これは利用者会がイチョン在住の保護者によって作られたためだと説明されています。イチョンには数か所バス停がありますが、イチョンから学校までの間にバス停はありません。
みっつめが金額の決まり方です。「その年度の利用料金は、利用人数、人件費や燃料費の上昇分などを勘案して、4月に決定されます」。つまり前年度の額を聞いても、それは確定額ではありません。赴任前に固定費として見積もるなら、この一文は必ず頭に入れておいてください。なお発着場所と運行ルートは安全管理上の理由でHPに掲載しておらず、希望者は直接学校に尋ねる形になっています。
住む場所で「バス代がかかるかどうか」自体が変わる
しおりには、児童生徒の居住地域が大きく2つに分かれるとあります。ひとつは龍山区イチョン洞地区で、通学バスを利用して通う層。もうひとつは学校周辺の麻浦区上岩洞(サンアムドン)地区で、徒歩や路線バスなど公共交通機関での自力登校です。中学部の生徒の一部には、その他の地区から自分で地下鉄や路線バスを使って通う子もいます。
この構造は、住まい選びがそのままバス代の有無を決める、ということを意味します。上岩洞に住めばバス代はかかりませんが、イチョン以外の地域に住むとバスも使えず自力通学になる可能性があります。家探しの前に、通学手段を学校に確認しておく価値があります。

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授業料以外に確実に出ていくお金――「韓国では買えないもの」
金額が非公開でも、実費として何が要るかは公開されています。小学部・中学部の学習用具一覧から、日本で用意しておくべき(=韓国では手に入りにくい、と学校が明記している)ものを抜き出すと、渡航前の買い物リストになります。
| 区分 | 品目 | 学校の注記 |
|---|---|---|
| 韓国では手に入りにくい | 運動紅白帽子 | 「韓国では購入できません」(小学部) |
| 水泳用タオル(ラップタオル) | 「韓国では購入できません」(小学部) | |
| 油粘土・へら・粘土ケース・粘土板 | 「韓国では手に入りにくいです」(小1〜3) | |
| 鍵盤ハーモニカの吹き口・ホース | 「韓国で手に入りにくい」。本体は日本製が望ましい | |
| 現地で買えるが指定あり | アルトリコーダー(中学部) | YAMAHA YRA-28BIII/YRA-38BIII推奨。約3万ウォン。日本人学校の学生価格がある店の案内あり |
| 柔道着(中学部) | 体育で柔道が必須。テコンドー・空手の道着でも可。学校でも斡旋 | |
| 買わなくてよいもの | ランドセル | 「ランドセルは使いません」。A4が入るリュック式のかばん |
| 教科書 | 海外子女教育振興財団から無償で受け取る(教科書給与証明書が必要) |
ここで金額として唯一しおりに明記されているのが、中学部のアルトリコーダーの約3万ウォンです。しかも「リコーディア(리코디아)という店でもヤマハのリコーダーを買うことができ、日本人学校の学生価格(上記)がありますので、直接お電話で『ソウル日本人学校です』とおっしゃってお問い合わせください」と、店と価格の交渉方法まで書かれています。金額を出さない学校が、この1点だけは具体的に書いているのは、それだけ現地調達がしにくいという裏返しでもあります。
なお英会話と韓国語のテキストは学年で年度初めに全員一括購入(韓国語は3年間共通のものを1年生入学時に一括)で、年度途中の編入や会話テストでクラスが変わる場合は個別購入になります。書店の紹介と購入方法は学校が案内します。
学費を確認するときに、あわせて聞いておきたいこと
電話で問い合わせるなら、金額だけを聞いて終わるのはもったいないところです。編入園入学の流れから逆算すると、同じタイミングで確認しておくと後が楽になる項目があります。
来韓日が決まったら教頭に連絡し、来校日(書類の受け取りと提出)と初登校希望日を相談する――これが標準の段取りです。初登校希望日が来韓日に近い場合は、一部書類を先にメールで提出することになります。保護者が先に来韓している場合は、先に来校して書類の受け取りと提出を済ませておくとスムーズだ、とも書かれています。学費の確認と一緒に、来校日・初登校日・バスの可否・住まいの地区を1回の電話で通しておくのが、いちばん取りこぼしがありません。
学費が分かっても、日本語で話す相手までは決まらない
ソウル日本人学校は幼稚部・小学部・中学部あわせて303名(2025年12月1日現在)、小学部は204名の規模です。学費を払えば教室に日本語があるという安心はあります。一方で、駐在が長くなるほど保護者から出てくる悩みは費用よりも「日本語で話す相手が固定されてくる」ことに寄っていきます。学年が上がるほどクラスの人数は限られ、同じ数人と同じ話題を続けることになります。
ともだちじゃぱんは、日本にいる同世代と少人数で毎日話す時間をつくるオンラインの学校です。ソウルと日本に時差はないので、下校後の時間がそのまま日本の夕方と重なります。移動がないぶん、通学バスや習い事で予定が埋まっている家庭ほど噛み合います。
よくある質問(ソウル日本人学校 学費)
ソウル日本人学校の学費はいくらですか?
2026年9月時点で、入学金・授業料の金額は公式サイトに掲載されていません。金額は「ソウル日本人学校入園・入学案内」という配布資料に記載されており、代表電話(+82-2-308-2010)または代表メール(gakko@sjs.or.kr)で確認する形になります。編入の窓口は教頭です。
通学バス代はいくらですか?
こちらも金額は非公開で、「入園・入学案内」を参照するよう案内されています。さらにその年度の利用料金は利用人数・人件費・燃料費の上昇分などを勘案して毎年4月に決定されるため、前年度の額をそのまま見積もりに使うことはできません。
どこに住んでもスクールバスは使えますか?
使えません。通学バスは保護者による「通学バス利用者会」の運営で、龍山区の二村(イチョン)からのみの発着です。学校周辺の麻浦区上岩洞に住む家庭は徒歩や公共交通機関で自力登校しています。発着場所と運行ルートは安全管理上の理由で非公開なので、学校に直接尋ねてください。
ランドセルは買っていくべきですか?
必要ありません。小学部の学習用具一覧に「ランドセルは使いません」と明記されており、指定はリュック式で背負える、A4サイズが入る大きさのかばんです。
教科書は買う必要がありますか?
ありません。現籍校で「教科書給与証明書」の交付を受け、出発前に海外子女教育振興財団で日本人学校用の教科書を受け取ります。この証明書は他の書類より先に発行してもらうよう、学校からも案内されています。
日本で買っておいたほうがよいものはありますか?
学校が「韓国では購入できません」「手に入りにくい」と明記しているのは、運動紅白帽子、水泳用タオル、油粘土一式、鍵盤ハーモニカの吹き口・ホースです。中学部ではアルトリコーダー(韓国でも約3万ウォンで購入可・学生価格のある店の案内あり)と、柔道が必須のため柔道着が必要になります。
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