「シドニー日本人学校 教員募集」と調べると、学校の採用ページはすぐ見つかります。ところが開いてみると、2026年9月24日時点では日本人学級・国際学級の両方に「現在、採用はありません」とだけ書かれています。
では、この学校で教えるにはどうすればいいのか。鍵は、シドニー日本人学校(現在の正式な日本語名はシドニー日本人国際学校=SJIS)が「日本人学校」であると同時に「NSW州の私立学校」でもあるという点にあります。教える側の入口が、学級ごとに分かれているのです。
この記事は、現役の先生が集うオンライン日本語スクール「ともだちじゃぱん」が、学校の公式サイトと文部科学省の公開情報だけを使って、シドニーで日本の子どもを教えるための入口を整理したものです。

採用ページに書かれていること
SJISの採用情報ページは、求人を「日本人学級」と「国際学級」に分けて掲載する作りになっています。応募の前に掲載中の求人を確認すること、応募は各ポジションの条件に沿っている必要があること、条件を満たしていない場合やその時点で適切なポジションがない場合は応募を受けられないことがある、と明記されています。
採用ページは英語版(Our School > Employment)と日本語版(SJISについて > 採用情報)の両方があり、どちらも同じ2部門の構成です。英語で書かれた条件の一文が日本語版にもそのまま残っているので、求人が出たら英語版の原文で条件を読むのが確実です。国際学級の求人は英語で、現地の教員と同じ土俵で選考される前提だと考えておきましょう。
つまり「とりあえず履歴書を送っておく」型の応募は想定されていないということです。求人が出たときに、その条件に合う人が応募する。募集は常設ではないので、関心がある方は採用ページを定期的に見に行くのが基本になります。

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SJISは「日本人学校」であり「NSWの私立学校」
学校の沿革によると、シドニー日本人学校は1969年5月、海外の先進国に設立された最初の全日制日本人学校として、リンドフィールド地区の教会講堂を借りて開校しました(児童数33名)。翌1970年にはニューサウスウェールズ州教育省からオーストラリアの私立学校として認可を受けています。2019年に創立50周年を迎え、日本語の学校名を「シドニー日本人国際学校」に改めました。
現在はシドニー北部ノーザンビーチズの5.7ヘクタールの敷地に、文部科学省のカリキュラムで学ぶ日本人学級(1〜9年生)と、NSWカリキュラムで学ぶ国際学級(キンダーガーテン〜6年生)が併設されています。学校は「40人以上の経験豊かな教師とスタッフ」がいると紹介しています。
このふたつの顔を持つことが、採用の入口にもそのまま表れています。学校の制服や学費など保護者向けの情報はシドニー日本人学校の制服や日本人学校とインターの比較にまとめています。
教える側の入口は3つある

| 入口 | 何を教えるか | 考えておくこと |
|---|---|---|
| ① 日本人学級 | 文部科学省のカリキュラム(1〜9年生)。毎日45分×6回の授業 | 日本の学校と同じ教科を担当。担任を目指すなら文部科学省の派遣制度が王道。学級の求人が出たときは条件を確認 |
| ② 国際学級 | NSWカリキュラム(キンダーガーテン〜6年生) | オーストラリアの州のカリキュラムで教える学級。現地の学校で教える前提の条件になると考えるのが自然。詳細は求人ごとに確認 |
| ③ 語学(英語科・日本語科) | 日本人学級の英語、国際学級の子どもへの日本語 | 英語は「オーストラリアの教員資格を持つネイティブの教師」が担当と学校が明記。日本語科は外国語としての日本語 |
日本人学級の中学部では、文部科学省の標準時数に上乗せして週4時間の英語をネイティブ教員が教えていると学校は紹介しています。日本の先生として関わるのは①、現地の資格を持つ先生として関わるのは②と③の英語、というのが大まかな地図です。
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日本人学級の担任を目指すなら:文部科学省の派遣
日本の先生が海外の日本人学校で担任をする王道は、文部科学省の在外教育施設派遣教師の公募です。ただし前提が3つあります。
- 行き先は選べない:派遣先は文部科学省が諸条件を総合的に考えて決めます(通知は12月中の予定)。「シドニーに行きたい」と指定して応募する制度ではありません。
- 原則2年:派遣期間は原則2年間で、評価等に応じて1年ずつ延長できます(2年が限度)。区分は現職・シニア・プレの3つで、帯同できる家族の範囲が違います。
- 給料は手当で決まる:文部科学省は教諭・経験10年の例で在勤基本手当を約24〜30万円と示していますが、住居手当は派遣先ごとに異なります(日本人学校の教員の給料)。
選考の中身は日本人学校の教員の倍率で、オーストラリア全体の2つのルートの違いはオーストラリアの日本人学校の教員募集で詳しく書いています。
すでにシドニーに住んでいる人が注意すること
配偶者の駐在や移住で、すでにシドニーにいる先生もいるはずです。その場合に確認したいのは就労の条件です。オーストラリアで働くには就労が認められたビザが必要で、要件は雇用形態や時期によって変わります。この記事では断定しません。必ず学校とオーストラリア政府の公式情報で確認してください。
もう一つは学校暦です。南半球なので、学年の始まりや長期休暇の時期が日本とずれます。SJISは公式サイトで学期日程を公開しているので、応募や赴任の時期を考えるときは必ず照らし合わせてください。
シドニーに住んだまま、日本の子どもを教える道
求人は常設ではなく、派遣は行き先を選べない。その間にも、シドニーにいながら日本の子どもを教えたい気持ちは続きます。そうした方に知っておいてほしいのが、住む場所を変えずにオンラインで教えるという選択肢です。シドニーと日本の時差は1〜2時間ほど(サマータイムの時期で変わります)なので、日本の子どもの放課後の時間帯と無理なく重なります。

ともだちじゃぱんは、日本人学校でも文部科学省の派遣制度でもありません。海外に住む日本にルーツを持つ子どもに、オンラインで日本語と学びを届けるスクールです。授業は8人の少人数グループで担任制。全授業オンライン・フルリモートで、海外在住のまま勤務でき、週1コマから始められます。
報酬はテーブルを公開したうえで担当生徒数に連動します。”例”として副業スタートで月10万円〜、在宅中心で月25〜30万円、フルコミットで月40〜70万円台。あくまで例であり、保証される金額ではありません。研修は教員コミュニティ「授業てらす」(累計1,200名超)が支えています(海外在住のままオンラインで教える働き方)。
大変な面も正直に書きます。海外の学校に赴任するわけではないので「在外教育施設での勤務経験」にはなりません。担当する生徒が増えるまでは報酬も控えめで、対話型のグループ授業は慣れるまで準備に時間がかかります。それでも、派遣の選考に通らなかった方(不合格だったときの次の一手)や、シドニーでの生活を動かしたくない方には、現実的な一手になります。
シドニー日本人学校は、いま教員を募集していますか?
2026年9月24日時点で、学校の採用情報ページは日本人学級・国際学級とも「現在、採用はありません」と表示しています。求人は学級ごとに掲載されるので、最新の状況は学校の採用ページでご確認ください。
シドニー日本人学校とシドニー日本人国際学校は同じ学校ですか?
同じ学校です。1969年にシドニー日本人学校として開校し、2019年に日本語の学校名を「シドニー日本人国際学校」に改めました。英語名はSydney Japanese International School(SJIS)です。
日本の教員免許で国際学級を教えられますか?
国際学級はNSW州のカリキュラムで学ぶ学級です。必要な資格や条件は求人ごとに示されるため、この記事では断定しません。求人が出たときに、そのポジションの条件をご確認ください。
日本人学級の担任を目指す方は、まず文部科学省の派遣を目指してください。そのうえで「行き先は選べない」「求人が出るまで待てない」「すでにシドニーで生活が回っている」という方へ。時差が小さいシドニーからなら、住む場所を変えずに日本の子どもの担任を持てます。未経験・資格なしOK、週1コマからの相談を歓迎します。
採用の詳細や働き方はともだちじゃぱんの採用ページをご覧ください。派遣の要項とスケジュールは日本人学校の教員募集の要項もどうぞ。



