シンガポール日本人学校のレビューや口コミを調べると、よく出てくるのは「人数が多くて行事がにぎやか」「英語はネイティブの先生」「住む場所で校舎が決まる」「制服がない」「バスは学校じゃないところに申し込む」といった話です。どれも本当なのか。この記事では、学校の公式サイト(日本人学校を選ぶ理由・編入学の資格と学区・よくある質問・各キャンパスのページ)と、学校が教員募集のために公表した資料、シンガポール日本人会の会報から、口コミでよく見る話題を一つずつ確かめます。
先にお断りしておくと、シンガポール日本人学校は保護者アンケートや満足度の数字を公開していません(2026年9月30日時点)。そのため、この記事は「満足度◯%」ではなく、学校の公表情報で確かめられる事実でレビューを読み解きます。

まず基本――1966年開校、3つのキャンパスに約1,700人
シンガポール日本人学校は1966年に児童27名・教員3名で開校しました。シンガポール日本人会の会報(2025年4月号)によると、1976年に現在のクレメンティ校へ移ったときには715名、1984年には2,000名を超えた時期もあります。1995年にはチャンギ校舎ができ、いまは次の3キャンパスで運営されています。
| キャンパス | 学部 | 場所 | 在籍(2025年度) |
|---|---|---|---|
| クレメンティ校 | 小学部 | 島の西部 | 760名 |
| チャンギ校 | 小学部 | 島の東部 | 526名 |
| 中学部 | 中学部 | 西部(クレメンティ校に隣接) | 412名 |
| 合計 | 1,698名 | ||
小学部だけで約1,300人。1学年あたりに直すと小学部は200人を超え、日本の大きめの公立小学校と同じか、それ以上の規模です。ニューヨークや深圳のように1学年10〜20人の日本人学校とは、同じ「日本人学校」でも学校生活の手ざわりがまったく違います。
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レビュー1「人数が多くて行事がにぎやか」――規模の数字はそのとおり
いちばん多いのがこの声です。学校は「日本人学校を選ぶ理由」の最初に「充実した日本型学校教育」を挙げ、日本の学習指導要領と日本の教科書で、年間約200日の授業日数を確保していると説明しています。運動会や音楽会など、日本の学校とほぼ同じ行事があり、クレメンティ校の運動会は2026年9月にも行われています。
学年に200人以上いるので、気の合う友達が見つけやすいのは大きな学校ならではです。駐在家庭の出入りが多い学校でも、学年の人数が多ければ「仲のいい子が帰国して一人になる」ことは起きにくくなります。一方で、少人数校のように全校で顔と名前が一致する雰囲気とは違います。どちらが合うかは子どもの性格次第です。
レビュー2「英語はネイティブの先生」――週3回・少人数、ほかの教科でも英語
学校の公表内容を整理すると、英語の学び方は次のとおりです。
| 項目 | 内容(学校公表) |
|---|---|
| 英語の授業 | 週3回、ネイティブの教員による少人数制クラス。「読む・書く・聞く・話す」の4技能 |
| イマージョン | ネイティブの教員が英語で教える授業がある(クレメンティ校は音楽・体育・水泳) |
| 現地との交流 | 現地校との交流、博物館や史跡の校外学習、日系企業の訪問や出前授業 |
| 中学部 | 日本の教育課程のメインストリームクラスと、英語中心で学ぶグローバルクラス(各学年1クラス)の2コース |
英語を「習う」環境としては手厚いといえます。会報の記事でも、子どもたちが「シンガポールの学校と英語を使って交流した」ことを話しています。ただし、学校生活の大半は日本語です。現地校やインターのように一日中英語の中で過ごすわけではないので、「数年でペラペラに」という期待とは分けて考えるのが現実的です。中学部のグローバルクラスの中身はシンガポール日本人学校 中学部とグローバルクラス、日本人学校全体の英語は日本人学校の英語で比べています。

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レビュー3「住む場所で校舎が決まる」――越境は認められていない
学校の「編入学の資格・条件・学区」のページには、小学部は居住住所によって編入学先のキャンパスが決まり、学区を超えて通学することは認められていないと書かれています。「友達がいるからクレメンティ校に」という選び方はできません。さらに中学部は西部の1校だけなので、東部に住んでチャンギ校に通っていた子は、中学から通学先が島の反対側になります。
レビューで「家探しが大変だった」という声が多いのはこのためです。学区のしくみと境界の確かめ方はチャンギ校かクレメンティ校かとクレメンティ校の学区にまとめています。
レビュー4「バスは学校じゃないところに申し込む」――事実。月S$305.20
通学バスは学校の直営ではなく、日本人学校協同組合が運営しています。組合への入会が必要で、2026年度の月額利用料は1人S$305.20(小学部・中学部一律)です。会報によると、いまは20数台が走っています(最も多い時期は40数台)。ピックアップポイントによっては満席でウェイティングになることもあり、学校のページに明記されています。申し込みの手順はシンガポール日本人学校のスクールバスで詳しく書いています。

レビュー5「制服がない」「給食がない」――どちらも事実
学校の「よくあるご質問」によると、小学部も中学部も指定の制服はありません。学生にふさわしく動きやすい服装が望ましいとされ、式典の日は白を基調とした襟付きのシャツやブラウスを着ます。体操服は指定があり、小学部は青のTシャツと短パン、赤白帽です。
昼食は給食ではなくお弁当で、クレメンティ校のページにはお弁当の注文の案内があります。家で作るか、注文するかを選べます。ほかの国の日本人学校と比べると日本人学校の制服と日本人学校の給食のとおりで、制服なし・弁当は東南アジアの日本人学校でよくある形です。
レビューに出てこない部分――入る前の条件
口コミには出にくいけれど、入学前に知っておきたい条件を学校の公表情報から補っておきます。
- 保護者がシンガポール日本人会の会員であること――シンガポールに住んでいることとあわせて、編入学の資格です
- 寄付金が要る――日系企業勤務なら勤務先が所定の企業寄付金を納めていること、それ以外は1世帯1回の個人寄付金
- シンガポール国籍を持つ子は原則入学できない
- オンライン願書は編入希望日の1か月前が目安――書類がそろいしだい早めに申し込めます
- 手続きは保護者本人が行う――代理人による手続きは受け付けていません
- 高等部はない――中3で高校を選び直します(シンガポール日本人学校に高等部はない)
学年暦は8月がまるごと夏休みで、日本とずれます(シンガポール日本人学校の夏休み)。学費やインターとの比べ方はシンガポール日本人学校の学費・インター比較をご覧ください。

住む場所や将来の進路を考えて、インターや現地校を選ぶ家庭もあります。そのときいちばんの悩みになるのが、日本語を話す同世代の友達がいないことです。ともだちじゃぱんは、そこを補うためのオンラインの学校です。日本の現役水準の教員が担任につき、8人の少人数クラスで、日本にいる同世代の子どもたちと毎日話します。シンガポールと日本の時差は1時間なので、放課後の時間がそのまま日本の夕方と重なります。
よくある質問(シンガポール日本人学校 レビュー)
保護者のレビューや評判はどうですか?
学校は保護者アンケートの数字を公開していません。公表情報から確かめられるのは、在籍1,698名(2025年度)の大規模校で行事が日本と同じようにあること、英語は週3回ネイティブの少人数授業であること、小学部は住所で校舎が決まり越境できないこと、制服がなく昼食はお弁当であることです。
生徒数は何人ですか?
学校の教員募集資料(2025年)では、クレメンティ校760名、チャンギ校526名、中学部412名の計1,698名です。1984年には2,000名を超えていた時期もあります。
クレメンティ校とチャンギ校は選べますか?
選べません。小学部は住所で通うキャンパスが決まり、学区を超えた通学は認められていません。中学部は西部の1校だけです。
制服や給食はありますか?
小学部・中学部とも指定の制服はありません(体操服は指定あり)。給食はなく、お弁当を持っていくか、学校の案内するお弁当の注文を使います。
誰でも入学できますか?
シンガポールに住んでいること、保護者がシンガポール日本人会の会員であること、所定の寄付金を納めることが条件です。シンガポール国籍を持つ子どもは原則として入学できません。
世界の日本人学校は日本人学校の一覧で国別に整理しています。



