ジャカルタ日本人学校の評判や口コミを調べると、よく出てくるのは「朝がとにかく早い」「バス通学が前提」「制服がなくて自由」「給食がなくて毎日お弁当」「英語やインドネシア語にも触れられる」「敷地が広くて設備が整っている」といった話です。どれも本当なのか。この記事では、ジャカルタ日本人学校(JJS)が公式サイトで公開している教育課程・一日の流れ・入学案内・よくある質問のページ(2026年10月19日確認)を読み、口コミでよく見る話題を一つずつ確かめます。
先にお断りしておくと、ジャカルタ日本人学校は保護者アンケートや満足度の数字を公開していません(学校経営方針には、行事ごとの保護者アンケートや学校評価アンケートを毎年行い、次の年の改善に使うと書かれています)。そのため、この記事は「満足度◯%」ではなく、学校が自分で書いている事実で評判を読み解きます。良い話も、入る前に知っておきたい話も、同じ重さで書きます。

まず基本――全校677名、ビンタロにある1969年開校の学校
ジャカルタ日本人学校は、1969年に日本国大使館付属の学校として在籍11名で開校しました。市内のテベット、パサール・ミングーと校舎を移し、1996年4月に、ジャカルタの南西にあたる南タンゲランのビンタロ地区(Bintaro Jaya Sektor 9)の現在地へ移っています。日本の小学校・中学校と同じ学習指導要領で、日本の教科書を使って授業をします。
| 区分 | 児童生徒数 | 1学年の人数 |
|---|---|---|
| 小学部(1〜6年・特別支援学級10名を含む) | 530名 | 78〜94名 |
| 中学部(1〜3年) | 147名 | 47〜52名 |
| 合計 | 677名 | ― |
同じインドネシアには、2019年に開校したチカラン日本人学校(237名・2026年5月)もあります。工業団地の多い東側に住む家庭はこちらに通うことが多く、学校の規模も雰囲気もかなり違います。チカランについてはチカラン日本人学校とジャカルタ校の違いで書いています。
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評判1「朝がとにかく早い」――本当。バスのお迎えは6時台
いちばんよく聞く話で、これは事実です。学校が公開している「一日の流れ」は次のとおりです。
| 時刻 | すること |
|---|---|
| 6:00〜6:30 | スクールバスのお迎え(アパートから乗る) |
| 7:00〜7:20 | 学校に到着 |
| 7:25〜7:45 | 朝の活動(朝会・たてわり活動・掃除など)と朝の会 |
| 7:50〜11:20 | 1〜4校時 |
| 11:20〜12:10 | 昼食・昼休み(お弁当) |
| 12:15〜13:55 | 5・6校時 |
| 14:30 | 約40台以上のバスが順番に発車 |
日本の小学校より早く始まり、そのぶん早く終わります。朝が早い理由は、学校がジャカルタ市内ではなく郊外のビンタロにあり、日本人の多く住む市内のアパートから渋滞の中を通うためです。家を出るのが6時台で、帰ってくるのは15時すぎ。この生活のリズムが、ジャカルタ日本人学校の暮らしの土台になります。
評判2「バス通学が前提」――本当。ただし保護者の添乗当番もある
学校の通学基本方針は「日本人学校に就学する者は、スクールバスにより通学することが望ましい」です。バスは2種類あり、学校維持会が契約してBIG BIRD社が走らせるスクールバスと、アパートが独自に走らせる自家用バスがあります。自家用車で通うこともできますが、スクールバス以外で通う場合は「スクールバス以外での通学届」を出します。
口コミであまり書かれないのが、スクールバスを使う家庭には、年1回以上、保護者がバスに添乗する(「イクット」と呼ばれる)義務があることです。バスの安全な走行を妨げた子どもや保護者には、イエローカード(注意書)が出る決まりもあります。バス代は授業料とは別で、2026年度は小・中学部で1年間分Rp52,493,000です。学期ごとに払うと合計が年間分より約Rp1,851,000高くなるなど、払い方で差が出ます。くわしくはジャカルタ日本人学校のスクールバスで書いています。
評判3「制服がなくて自由」――本当。かばんも体操服も指定なし
学校のよくある質問には、制服、かばん、体操服、水着、上履きなどの指定はないと書かれています。ランドセルも決まりではありませんが、学校によると低学年ではおよそ8割の子どもがランドセルを使っていて、荷物の多い日はリュックやスポーツバッグにする子もいます。ノートは校内の売店で買えるので、日本で買いだめする必要はありません。
反対に、日本から持っていくようにすすめられているものもあります。小3から使う書道セット、小4から使う彫刻刀、辞書です。2026年9月の追記では、現地で紙や木の教材が手に入りにくくなっているとして、半紙・たんけんバッグ・お道具箱も日本で準備するよう案内されています。授業で使うクロームブックは、学校が調達したものを実費で買い取る仕組みで、個人のものは持ち込めません。ほかの都市の学校の制服事情は日本人学校の制服で比べています。
評判4「給食がなくて毎日お弁当」――本当。水筒は大きめが必要
ジャカルタ日本人学校に給食や食堂はありません。毎日お弁当を持っていき、教室で友だちや先生と一緒に食べます。バスが6時台に来るので、お弁当づくりは朝5時台の仕事になる家庭が多くなります。

もう一つ、日本と大きく違うのが水です。学校の水道は敷地内でくみ上げた地下水で、浄水して定期的に検査していますが、飲み水には使えません。そのため子どもたちは毎日水筒を持っていきます。学校は750ml〜1L程度の大きめの水筒をすすめていて、軽くて保冷できるものは日本のほうが安く手に入るとしています。ほかの国の日本人学校の昼食は日本人学校の給食で比べています。
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評判5「英語やインドネシア語にも触れられる」――半分本当。授業は日本語が中心
学校は「どの学年でも週に1〜2回、レベル別にネイティブスピーカーから英会話を学ぶ時間がある」としています。教育課程の表から読み取れる英語の時間は次のとおりです。
| 学年 | 英語に関わる授業(週あたり) |
|---|---|
| 小学1・2年 | 英会話 1時間 |
| 小学3・4年 | 外国語活動 1時間+英会話 0.5時間 |
| 小学5・6年 | 外国語(英語)2時間 |
| 中学1〜3年 | 英語 4時間+英会話 1時間(年26時間) |
日本の公立校より英語の時間は少し多めですが、英語以外の教科はすべて日本語です。インターのように英語で生活できるようになる学校ではありません。インドネシア語は、小1・小2の生活科と各学年の総合的な学習の時間の中で「インドネシア理解」として学び、現地校の子どもたちとの交流もあります。一年中暖かいので、水泳の授業も通年で行います。英語を本格的に伸ばしたい家庭がインターと比べるときの考え方はジャカルタの日本人学校とインターの比較で書いています。
評判6「敷地が広くて設備がいい」――本当。小・中それぞれにプールと体育館
学校の敷地は79,192㎡あります。3階建ての校舎が3棟あり、小学部と中学部それぞれに運動場、体育館、プール、コンピューター室があります。すべての教室と特別教室、中学部の体育館には冷房があります。施設紹介には、テニスコートや相撲の土俵、学校の歴史を伝える資料館も載っています。
中学部の部活動は週1回(木曜日)です。サッカー・陸上競技・バドミントン・テニス・美術・ダンス・合唱などがあり、年によって設ける部は変わります。日本の中学校のように毎日部活がある生活ではない点は、知っておくとよいでしょう。
評判7「安全面はしっかりしている」――学校が書いている対策
治安や安全は、ジャカルタに赴任する家庭がいちばん気にする点です。学校は「安全な生活への取組」として、校内を24時間体制で警備し、車や来訪者が入るときは警備員が身分を確認していると書いています。敷地の外周と校内には防犯カメラがあり、緊急放送のしくみや一時避難室も整えています。避難訓練は火災・地震のほか、不審者の侵入や爆破予告まで想定して行っています。
インドネシアでは救急車のしくみが日本と違うため、けがや急病のときは学校の車で近くの病院へ運ぶ訓練をしています。校内にはAEDが3台あります。また、2026年8月には国内で大規模なデモが予定されたことを受けて、学校は下校時刻を変更しました。政治や治安の動きに合わせて、日程が急に変わることがある学校だと考えておくと安心です。
評判に出てこない部分――入る前に知っておきたいこと
口コミではあまり語られませんが、学校の入学案内やよくある質問には、入学を考える家庭が先に知っておきたいことが書かれています。
| 項目 | 学校が書いていること |
|---|---|
| 入学の条件 | 保護者の勤務先か保護者本人が学校維持会の会員であること。日本国籍があること。インドネシア国籍の子どもは入れない(日本とインドネシアの二重国籍なら入学資格あり) |
| 日本人会との関係 | 勤務先がジャカルタ・ジャパン・クラブ(JJC)に入っていても、学校維持会とは別の組織。維持会への入会が必要 |
| 編入の時期 | 小・中学部は定員がなく、原則として随時編入できる。願書の登録は、ジャカルタの住所と入国日が決まってから |
| 学校見学 | 平日のみ・事前予約で随時受け付け |
| 体験入学 | 原則として実施していない。入学を前提とする場合だけ校長が判断し、授業料は1か月600万ルピア |
| 特別な支援 | 小学部に特別支援学級(2024年4月開設)があるが、現在は定員に達して募集停止。中学部の設置は予定なし。車いすを使う子や医療的ケアが必要な子の入学は受け付けていない。発達の特性がある場合は事前面談が必須で、申告せずに入学すると退学になる場合がある |
| 携帯電話 | 小学生は持ち込み禁止。中学生は登校時に鍵付きロッカーへ入れ、下校まで使えない |
| 教科書 | 日本で海外子女教育振興財団から受け取ってからインドネシアに入る |
費用は、2026年度の小・中学部で授業料と施設使用料を合わせて月Rp5,980,000、入学金はRp15,000,000です。支払いはルピアの振込だけで、現金や外貨では払えません。払い方による差や初年度の目安はジャカルタ日本人学校の学費にまとめています。
どんな家庭に合う学校か
学校が公開している事実から見ると、ジャカルタ日本人学校は「数年で日本へ帰る予定で、帰国後もそのまま日本の学校に戻りたい家庭」にいちばん合う学校です。日本と同じ教科書・同じ時間数で学べて、同じ学年に日本人の友だちが80〜90人いるからです。実際、2025年度の小学部卒業生67名のうち24名は日本の中学校へ進み、中学部卒業生45名のうち34名が日本の高校へ進んでいます。学年ごとの人数と進路はジャカルタ日本人学校の生徒数で書いています。
反対に、インドネシアに長く住む予定の家庭や、英語で学ぶ力を伸ばしたい家庭は、インターナショナルスクールを選ぶことも多くなります。その場合に問題になるのが、日本語の読み書きをどう続けるかです。ジャカルタは補習校の選択肢が限られるため、家庭での工夫がより大切になります。その方法はジャカルタ駐在の国語の続け方で書いています。
よくある質問(ジャカルタ日本人学校 評判)
ジャカルタ日本人学校の評判はどうですか?
学校は保護者アンケートの数字を公開していません。公表情報から確かめられるのは、全校677名(2026年4月)で1学年80〜90名台の大きな学校であること、スクールバスのお迎えが朝6時台であること、制服がなく給食もなく毎日お弁当であること、英会話をネイティブの先生からレベル別に学ぶこと、敷地79,192㎡で小・中それぞれにプールと体育館があることです。
生徒数は何人ですか?
2026年4月20日現在で全校677名です。小学部530名(特別支援学級10名を含む)、中学部147名です。
制服や給食はありますか?
どちらもありません。制服、かばん、体操服、水着、上履きの指定はなく、昼食は毎日お弁当です。水道水が飲めないので、750ml〜1L程度の水筒も毎日持っていきます。
学校は何時に始まって何時に終わりますか?
スクールバスのお迎えは6:00〜6:30で、7:00〜7:20に学校に着きます。授業は7:50からで、下校のバスは14:30に出発します。中学部は週1回(木曜日)の部活動の日は、その後に部活動があります。
インドネシア国籍の子どもは入れますか?
インドネシア国籍の子どもは、インドネシア政府の規定により入学できません。ただし、日本とインドネシアの二重国籍の場合は入学資格があります。あわせて、保護者の勤務先か保護者本人が学校維持会の会員であることが条件です。
学校見学や体験入学はできますか?
学校見学は平日に事前予約で随時受け付けています。体験入学は原則として行っておらず、入学を前提とする場合だけ校長が受け入れを判断します。
世界の日本人学校の学力の考え方は日本人学校のレベル、ジャカルタの幼稚部はジャカルタ日本人学校の幼稚部、世界の学校は日本人学校 一覧をどうぞ。



