メルボルン日本人学校のレビューを探しても、口コミサイトにはほとんど何も出てきません。星も、点数も、体験談の数も足りない。理由ははっきりしていて、全校で33人しかいない学校だからです(2026年4月13日現在)。母数が無いところに口コミは溜まりません。ただ、この学校については別の手があります。学校自身が在校生・卒業生・保護者の声を公開していること、そして声の内容を授業時数・検定・進学指導の日程という数字で裏取りできることです。この記事では、公開されている声を整理したうえで、その声が本当かどうかを公表資料で確かめます。

まず規模――全校33人、G9は0人
学校が公表している児童生徒数です。2025年5月に創立40周年を迎えた学校で、Caulfield South の、市街地から約10kmの閑静な住宅地にあります。
| 学年 | プレップ | G1 | G2 | G3 | G4 | G5 | G6 | G7 | G8 | G9 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 人数 | 1 | 5 | 4 | 5 | 3 | 3 | 7 | 2 | 3 | 0 | 33 |
この数字は、レビューを読むときの前提になります。同学年の友達は0人から7人。学年構成は駐在員の異動でそのまま変わるので、来年は別の形になります。以下の「声」は、この規模の学校で書かれたものとして読んでください。
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学校が公開している在校生・卒業生・保護者の声
同校は「在校生・卒業生・保護者の声」というページを設け、寄せられた声を載せています。内容は大きく4つに分かれます。
1. 少人数であること(もっとも多い)
在校生からは「少人数ですがその分みんなのチーム力があってとてもいいところです」「少人数ですが、みんな学年に関係なく仲良くしてくれます」「人数が少ない分みんな仲がよくたがいを分かり合っている」。中学部の生徒は「人数は少ないですが、その分全校の前に立てる機会が多いので、自分の成長につながる」と書いています。卒業生も「少人数の学校であるからこそ、先生方と密接な関係をもつことができ、進路相談や学校生活の相談もとても気楽にできた」。
2. 英語
「英語も中学のことを小3から始めるからとても英語力もつきます」(小学部児童)、「なんといってもメル校は英語科の勉強が楽しい。厳しく粘り強く教えて頂けるので日本人学校でも英語を学ぶことができます」(中学部生徒)。保護者からは「日本人の先生による授業でしっかり文法を身に付けた上でネイティブの先生による実践的な授業を受けているので『ただ何となく話せる』のではなく、文法を理解した上での英語が身に付きました」「来豪時はゼロだった英語力がどんどん伸びているのを実感します」。
3. 行事と、一人ひとりに回ってくる役割
「行事が多くみんな積極的に動き、責任感のある学校です」(在校生)、「委員会などの活動もとても盛んで、生徒一人一人に大切な役割が割り当てられる」(卒業生)。保護者は「色々な行事で生徒が責任ある役割を担う機会が多く、事前準備をする、人前で発表するなど苦労や緊張することも度々ありましたが、親から見て『自信』という力が付いたと思います。子供曰く、そのことが受験時の面接や高校生活においても生かされるとのことで大変良い経験をさせていただいた」と書いています。
4. 永住家庭・国際結婚家庭からの声
ここが他都市の日本人学校のレビューとやや違う点です。「小学校入学前に日本語が話せるようになっていて、良かった。永住で、これくらい日本語がしっかり学べるのは日本人学校だからである」「永住者にとって、日本からのお友達と遊び、日本の生活習慣や文化にも触れることができ、オーストラリアにいながら日本に留学したようでした」。さらに「日本語が母語の学校ですが、第二言語として日本語を学ぶ子供にとって、あえて現地校には行かず、小学校の一定期間にメル校に入学することはとても有効だった」という声もあります。駐在だけでなく、永住・国際結婚のご家庭が実際に通っている学校だ、ということです。

その声は本当か――授業時数で確かめる
「英語がいい」という声がいちばん多いので、時間割で裏を取ります。同校の英語教育は、日本人教員による英語科と、ネイティブスピーカー教員によるEAL(English as an Additional Language)の2本立てです。
| 学年 | 英語科(日本人教員) | EAL(ネイティブ教員) | 使用テキスト |
|---|---|---|---|
| プレップ〜小2 | ― | 週3時間 | ― |
| 小3・小4 | 週1時間 | 週3時間 | Let's Try! |
| 小5・小6 | 週2時間 | 週3時間 | New Horizon Elementary |
| 中学部 | 週4〜5時間(A・B週交互) | 週3時間 | New Horizon 1・2・3 |
中学部は英語科4〜5時間+EAL 3時間=週7〜8時間。「英語科の勉強が楽しい」「文法を理解した上での英語」という声は、この構成から出ています。文法は日本人教員が明示的に教え、EALでは「正確さより伝えること」を優先して間違いを恐れずに話す姿勢を育てる、と学校は説明しています。カリキュラム全体でも日本の小中学校の1〜2割増の授業時数を確保している、と校長あいさつに書かれています。
効果の指標としては、オーストラリア全土の全国学力評価試験NAPLANの結果を学校自身が挙げています。「現地校の児童生徒と同等か、それ以上の成績を収める児童生徒も多く見られる」「特に算数・数学の分野では、本校の児童生徒は現地校の児童生徒よりも高い成果を上げている」。加えて現地校との交流学習が各学年で年2回、放課後には火曜日にイングリッシュクラブとニューカマークラブ(編入したばかりの児童向け)があります。

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検定と進学指導――「面倒見がいい」の中身
保護者の声に多い「面倒見の良い先生方」の中身も、公表資料で具体的に確かめられます。まず検定は3つ、いずれも受検は任意です。
- 英語検定(英検)年2回――5級〜2級。2次試験(面接)も本校で受験可能。小学部は5級〜準2級、中学部は5級〜2級を受検
- 算数・数学検定(数検)年1回――小学部は11級〜6級、中学部は5級〜3級
- 漢字検定(漢検)年1回――小学部は受検時または前年度の学年に対応する級、中学部は5級〜2級
進学指導は月ごとに手順が決まっています。中学部の1年間はこう進みます。
| 時期 | 主な内容 |
|---|---|
| 4〜5月 | 懇談・個人面談・三者懇談 |
| 6月 | 進路説明会/第1回進学希望調査 |
| 7月 | 1学期期末考査/第1回実力テスト(G8・G9/都道府県の模擬テスト)/三者面談で進学の概略を決定 |
| 8月 | 「受験関係書類作成依頼書」配布/第2回実力テスト(G7〜9)/高校説明会(日本の高校とオンラインでつないで実施) |
| 9月 | 第2回進学希望調査/2学期中間考査/三者面談で受験校決定・推薦希望の受付 |
| 10月 | 第3回実力テスト/志願理由書作成・小論文・面接等の指導 |
| 11月 | 2学期期末考査/三者面談で最終確認/私立帰国生推薦・一般入試の出願開始 |
| 12月〜2月 | 私立入試開始/帰国生推薦入試の内定者発表/私立一般入試・公立入試の出願と開始 |
学校はこうも書いています。「出願までの過程では、各家庭で募集要項を取り寄せ、提出書類を調えるなど、ご家庭で準備していただくことが多くなります。この点は、日本での受験準備と大きく異なる点です」。手厚さと同時に、家庭側の分担がはっきり示されている点は、赴任前に知っておく価値があります。
レビューに出てこない部分
公開されている声は、当然ながら学校が集めたものです。ここに出てこない部分を、数字のほうから補っておきます。
G9は0人、G7は2人。中学部の3学年を合わせて5人です。先生との距離が近く、全校の前に立つ機会が多いというのは、裏を返せば同学年の日本語のやりとりの量が、日本にいる場合よりずっと少ないということでもあります。教科としての国語は学校が見てくれます。けれども、友達同士のふざけた言い方、少し失礼な言い方とそうでない言い方の差、いま日本の同世代が使っている言葉――このあたりは、2人や3人の学年では練習しきれません。永住・国際結婚のご家庭ほど、ここが長く効いてきます。

ともだちじゃぱんは、そこを補うためのオンラインの学校です。日本の現役水準の教員が担任につき、8人の少人数クラスで、日本にいる同世代の子どもたちと話します。メルボルンと日本の時差は1〜2時間。放課後がそのまま日本の夕方と重なるので、生活を崩さずに続けられます。
よくある質問(メルボルン日本人学校 レビュー)
口コミサイトに情報が少ないのはなぜですか?
全校で33人(2026年4月13日現在)という規模だからです。書き手の母数が小さいため、一般の口コミサイトには蓄積されません。代わりに、学校が「在校生・卒業生・保護者の声」を公式サイトで公開しています。
評判で最も多いのはどんな内容ですか?
少人数であることへの評価です。「学年に関係なく仲良くしてくれる」「全校の前に立てる機会が多い」「先生方と密接な関係をもてるので進路相談も気楽にできた」といった声が、在校生・卒業生・保護者のいずれからも出ています。次に多いのが英語で、「文法を理解した上での英語が身に付いた」という保護者の声があります。
英語はどのくらいやりますか?
ネイティブ教員によるEALが全学年で週3時間、プレップ(幼稚園年長児の学齢)から始まります。日本人教員による英語科は小3・小4が週1時間、小5・小6が週2時間、中学部は週4〜5時間(A・B週交互)。中学部は合計で週7〜8時間になります。全国学力評価試験NAPLANでは、現地校と同等かそれ以上の結果を収める児童生徒も多いと学校は説明しています。
高校受験は不利になりませんか?
進学指導の日程が月ごとに定められています。G8・G9は7月・8月・10月に都道府県の模擬テストを使った実力テストを受け、8月には日本の高校とオンラインでつないだ高校説明会、10月から志願理由書・小論文・面接の指導があります。進学先は日本国内の公立・私立高校のほか、オーストラリア国内の高校にもわたります。ただし募集要項の取り寄せなど家庭側で準備する部分が日本より多いと学校自身が明記しています。
永住や国際結婚の家庭でも通えますか?
実際に通っています。公開されている保護者の声には「永住で、これくらい日本語がしっかり学べるのは日本人学校だからである」「第二言語として日本語を学ぶ子供にとって、あえて現地校には行かず、小学校の一定期間にメル校に入学することはとても有効だった」といった内容が含まれます。授業料は在留資格によって区分が変わり、学校は「普通授業料」と「留学生扱い授業料」を分けて公表しています。出願前に学校へ確認してください。
検定は学校で受けられますか?
英検は年2回、5級〜2級を実施し、2次試験(面接)も校内で受験できます。数検と漢検は年1回。いずれも受検は任意です。
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