広州日本人学校のレビューや口コミを探すと、出てくるのは個人のブログや知恵袋の体験談がほとんどです。「先生はどう?」「勉強は日本に戻っても大丈夫?」「人数が減っていると聞いた」「安全面は?」――気になる話題はだいたい決まっています。この記事では、学校が公式サイトで公開している「令和6年度 学校評価アンケート」(保護者アンケート25項目の結果)、校長あいさつ、「令和8年度 学校経営方針」と「グランドデザイン」、2026年4月25日の保護者会資料、入学のご案内を読み、レビューでよく見る話題を一つずつ確かめます。
広州日本人学校がよいのは、保護者アンケートの数字そのものを公開しているところです。海外の日本人学校で、評価の高い項目も低い項目もそのまま出している学校は多くありません。以下の数字は、すべて学校の公表資料から取っています(2026年10月6日閲覧)。

まず基本――1982年の補習校から始まった、小中9年の学校
広州日本人学校の始まりは1982年10月、児童3名・講師1名の補習授業校でした。1995年4月に広東省教育庁の認可を受けて全日制の日本人学校になり、2003年に今の広州科学城(天河区)の独立した校舎へ移っています。運営は、広州日本商工会・在広州日本国総領事館・学校・PTAの代表でつくる理事会です。小学部(1〜6年)と中学部(1〜3年)があり、高等部と幼稚部はありません。
| 時期 | 児童生徒数 | 学校の説明 |
|---|---|---|
| 1995年 開校時 | 18名 | 小学部17名・中学部1名 |
| 2003年度 | 100名超 | 開校9年目 |
| 2006年度 | 300名超 | そこから安定 |
| 2019年度 | 450名超 | いちばん多かった時期 |
| コロナ禍 | 一時半減 | 2024年度に一時390名超まで回復 |
| 2026年4月25日 | 321名 | 小学部257名・中学部64名、16学級 |
学校は経営方針の中で、減少の理由を「中国国内において日本人が巻き込まれる事件の発生や経済状況の変化等」と書き、「『発展』の段階から、明らかに『維持』の段階へと切り替わった」とはっきり述べています。人数の内訳と推移は広州日本人学校の人数で詳しくまとめています。
広州で、日本語を続ける方法をお探しの方へ
ともだちじゃぱんは、海外で育つ子どものためのオンラインの日本語スクールです。日本の同世代と毎日話せて、日本の現役水準の先生が担任につく8人の少人数クラス。
🎁 ご登録の方に「学校案内」と「海外で育つ子の日本語 続け方ガイド」のPDFを、自動返信でその場でお届けします。学費・奨学金・開校日程もいちばんにお知らせします。
30秒・無料。ご質問は返信メールにそのままご返信ください。
レビュー1「保護者の満足度は?」――25項目のうち18項目が90%以上
学校評価アンケートは保護者が25の質問に答えるもので、学校は肯定的な回答(AまたはB)の割合を、前の回と並べて公開しています。令和6年度後期の結果では、25項目のうち18項目が90%以上でした。特に高かったのは次の項目です。
| 質問(要約) | R5後期 | R6前期 | R6後期 |
|---|---|---|---|
| 話し合い活動や作品発表会などの工夫 | 95.6% | 96.2% | 98.0% |
| 授業参観・通信・ロイロノート等で学校の様子を伝えている | 96.8% | 95.0% | 98.0% |
| 基礎的・基本的な学力の定着 | 95.2% | 98.7% | 97.5% |
| 保護者を学校に迎え入れる雰囲気 | 95.4% | 97.1% | 97.5% |
| 自分の考えを発信する力をつける工夫 | 94.4% | 94.1% | 97.1% |
| 電子黒板やタブレットを使った授業の工夫 | 98.6% | 95.0% | 97.1% |
| お子さんは授業が分かりやすいと言っている | 85.1% | 88.3% | 91.4% |
注目したいのは最後の行です。「子どもが授業は分かりやすいと言っている」は1年で85.1%から91.4%へ上がりました。学校はこれを「『授業の分かりやすさ』の向上が、基礎的・基本的学力の定着に結びついている」と説明しています。
レビュー2「先生や授業は?」――小学部から教科担任制、1人1台のiPad
校長あいさつによると、小学部でも英語・社会・理科・美術など一部の教科を教科担任制にしています。小中一貫の9年間の学校なので、専門の先生が小学生も教えられるのが強みです。2026年4月時点の教職員は、常勤の教育職30名(管理職・養護教諭を含む)、非常勤4名、事務職5名の計39名です。
設備は、体育館・屋内プール・人工芝のグラウンド・空調完備の教室。タブレット(iPad)は1人1台で、2024年4月には全教室に電子黒板が入りました。学校は経営方針で「本邦帰国後の教育に適応できる学力の育成を意識して授業を進めていきます」と書いており、日本に戻ったあとを前提にした授業づくりをしています。中学部の規模や進路の一般的な姿は日本人学校の中学部で比べています。

レビュー3「中国語は身につく?」――英語と中国語は現地採用の講師
英語と中国語には、現地採用の英語講師・中国語講師がついています(学校案内では2026年4月時点で英語講師2人・中国語講師2人)。学校のスローガンは「更広州 更世界」(広州から世界へ)で、中国語・交流活動・総合的な学習を特色にあげています。経営方針でも「子どもと中国とのつながりを大切にする(関わり合い)」を5本柱の一つにし、現地校との交流を続けるとしています。
アンケートの「英語や中国語指導、異文化交流などを通して国際性を育てている」は、R6前期96.7%、R6後期92.2%。高い水準ですが、後期は少し下がりました。ふだんの授業と友達との会話は日本語なので、週に数時間の語学の授業で話せるようになるかは、家庭での使い方しだいと考えておくのが現実的です。
OUR TEACHERS
教えるのは、日本の学校の先生です。
家庭教師でも、動画配信でもありません。日本の小中学校で子どもと向き合ってきた教員が、約2%の選抜を通って担任になります。まずは無料で、お子さまのことを相談してみてください。
無料です。お子さまがご一緒でなくても構いません。無理におすすめすることはありません。
レビュー4「気になる点は?」――体力・言葉遣い・読書は学校も課題と認めている
このアンケートが役に立つのは、評価の低い項目も学校が自分でコメントしているところです。

- 体力づくり(84.3%→76.6%→73.4%)――3回続けて下がり、25項目で最も低い数字です。学校は「保護者,教師,児童生徒ともに引き続き本校の課題」と書き、令和8年度は新スポーツテストで全国平均を上回ること、部活動・クラブ活動の活性化を目標にしています。広州は夏が長く暑いので、外で体を動かす時間をどう作るかが学校の大きなテーマです
- 丁寧な言葉遣いの指導(96.7%→87.4%→86.1%)――記述欄には「友だち同士の会話やゲーム中の言葉遣いが気になる」という声があったそうです。学校は家庭と協力して指導するとしています
- 読書の推奨(84.0%)――学校は「日本国外での生活では,国内にくらべて日々の生活の中で日本語に触れる機会が少なくなります」と書き、読書活動を進めるとしています
- いじめを見逃さない学校づくり(88.5%)――「無回答」が多かった項目で、学校は「十分な周知がなされていない」ことが原因と見て、相談体制の情報を整理し直すとしています
言葉遣いと読書の2つは、海外で日本語を育てる家庭なら、どこの国でも同じ悩みです。学校で日本語の授業があっても、家の外で日本語を使う相手がいなければ、ことばの幅はなかなか広がりません。
レビュー5「安全面は大丈夫?」――送迎の基準を4段階で決めている
広州日本人学校は、2024年9月24日の通学安全委員会で、登下校の送迎と引き渡しの基準をレベル0〜3の4段階で決めています。2026年4月の保護者会資料に、その表がのっています。
- レベル0(通常時)――小学部はバス停まで保護者が付き添い、帰りも保護者が迎えます。中学部の帰りは迎え不要です
- レベル1(注意が必要)――中学部も帰りは保護者の迎えになります
- レベル2(十分な注意が必要)――教員がバスに乗り、小学部は保護者へ直接引き渡します
- レベル3(バスの運行が難しいなど)――登校日は休校してオンライン授業に切り替えます。小学部の下校は学校に留め置き、保護者が迎えに来ます
迎えは原則として親族に限ります(出典=広州日本人学校「令和8年度 第1回授業参観・保護者会資料」2026年4月25日)。
あわせて、2024年10月からはスクールバスに警備員が同乗しています(学校案内の沿革)。台風・大雨のときは、広州市気象台の「紅」信号が午前6時に出ていれば休校、といった決まりもあります。連絡は校務支援システム(Blend)で届きます。
アンケートの「校内の安全点検・整備で安心安全な環境づくり」はR6後期92.2%、「衛生面や感染対策」は90.2%でした。
レビューに出てこない部分――入る前に知っておきたいこと
- 入学の条件は4つ――日本国籍があり、親権のある保護者と広州市や近くに住んでいること/満6歳以上/授業を受けるのに必要な日本語の力があること/日本人として有効なビザか居留証があること(手続き中を含む)。すべてを満たしたうえで面接があります
- 中学3年生は5月1日以降の編入は原則なし――高校受験の準備のためです。卒業後の進路は広州日本人学校と高校にまとめています
- 二重学籍はできない――編入の前に、日本の学校に退学届を出します
- 編入は随時、ただし4月・8月・1月は手続会の日が決まっている――「入学事前確認書」をメールで送って登録します。2026年は8月17日に8月編入の手続会がありました
- 入学金は10,000元、授業料は月3,700元(学期ごとにまとめて支払い・日割り不可)。施設充実金や寄付金はなく、通学バスは月1,200元をバス会社へ払います(入学のご案内、2026年10月6日閲覧)。ほかの都市との比較は中国の日本人学校の学費比較をご覧ください
- 駐車場はない――車は校地に入れません。学校の案内では、地下鉄21号線の最寄り駅から歩いて約20分です
- 学校見学は随時受付――「見学申込書」を学校のメールに送ります
主な年間行事は、4月の入学式、6月の小6修学旅行(西安)、7月の音楽発表会とPTAの夏祭り、10月の運動会、11月の中2修学旅行(北京)、3月の卒業式です。インターナショナルスクールとの違いは広州の日本人学校とインター比較にまとめています。

広州では、通学の事情や将来の進路を考えてインターや現地校を選ぶ家庭もあります。そうすると、日本語で話す相手は家の中だけになりがちです。ともだちじゃぱんは、そこを補うためのオンラインの学校です。日本の現役水準の教員が担任につき、8人の少人数クラスで、日本にいる同世代の子どもたちと毎日話します。広州は日本より1時間遅いだけなので、広州の夕方5時は日本の夕方6時。放課後にそのまま参加できます。
よくある質問(広州日本人学校 レビュー)
広州日本人学校の評判はどうですか?
学校が公開している令和6年度後期の保護者アンケートでは、25項目のうち18項目で肯定的な回答が90%を超えました。高いのは「話し合い・発表の工夫」「学校の様子の発信」(ともに98.0%)、「基礎学力の定着」(97.5%)。低めなのは「体力づくり」(73.4%)、「読書の推奨」(84.0%)、「粘り強さの育成」(85.2%)です。
生徒数は何人ですか?
2026年4月25日現在で、小学部257名・中学部64名の計321名、16学級です。2019年度に450名を超えたのがいちばん多く、2024年度の一時390名超から減っています。
中国語の授業はありますか?
あります。英語と中国語は現地採用の講師が教えています(2026年4月時点で英語講師2人・中国語講師2人)。小学部でも英語・社会・理科・美術などは教科担任制です。
安全対策はどうなっていますか?
送迎と引き渡しの基準をレベル0〜3の4段階で決めていて、小学部は通常時からバス停まで保護者が付き添います。2024年10月からはスクールバスに警備員が同乗しています。台風や大雨のときの休校基準もあり、連絡は校務支援システムで届きます。
途中から編入できますか?
編入は随時受け付けています。4月・8月・1月は手続会の日が決まっています。中学3年生は5月1日以降の編入は原則として受け入れていません。まず「入学事前確認書」を学校のメールに送ります。
世界の日本人学校は日本人学校の一覧、中国国内の学校は中国の日本人学校 一覧で整理しています。



